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第2話
第2話
くぐもった声から察するに
目の前の鎧は男なんだろう。
「ここは、ニネメーア王国の東にある辺境だ。」
……は?なんて?
聞いた事のない国の名前に体が強ばる。
「ぷは!もう、ママ苦しいよ!」
気付かず腕に力が入っていたようだった。
はっ!として腕の中の息子と娘を見た。
「ご、ごめんね?痛かった?
大丈夫?ケガしてない?」
慌てて2人を交互に確認すると
目立ったケガはなく
娘は爆睡しているし
ホッと胸を撫で下ろした時だった。
息子がバッと後ろを振り返って
「仮面のおじちゃん?だれ?」
「…………っ!」
フルフェイスの奥で微かに
息をのむ声が聞こえた。
「!ちょっと失礼でしょ!
す、すみません!悪気はないんです!」
頭を慌てて下げて息子を叱る。
「……いや、構わない。
私の屋敷へ来るといい。立ち話は疲れるだろう。
そこでゆっくり話すとしよう。」
そして、彼は身を翻して歩き出した。




