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第10話

第10話


一応、さっぱりした私達。

大量に出たゴミはリュックから

ゴミ袋を取り出し集めて入れて

リュックに片付けた。

「お風呂ありがとうございました。」

とメイド達に言うと彼女達は何も言わずに

サッサと桶を持ち布を畳んで出て行った。

ようやく誰もいなくなった。

柚乃を抱き上げてベッドに寝かせると

「わーい!大きなお布団!」

そう言って柊人も入ってくる。

「よし!ねんねしようか!

ママが読み聞かせしちゃう!」

そうして柊人を寝かしつけ

柚乃は授乳してたら寝た。

ほっと息をついた時だった。

コンコンと控えめな音が部屋に響く。

扉の近くに行き

「どなたですか?」

「……夜分にすまない。ダリオだ。」

マジかぁ、開けるしかないよね〜。

ガチャリと開けると彼はそっと入ってきた。

「……すまない、君と二人で話す事がある。

手短に済ませるから頼む。」

そう言われると聞くしかないじゃん。

「分かりました。どうぞ。」

そう言って部屋へ招き入れた。

「ん?メイド達には寝巻きを

渡すように伝えたはずだが?」

「え?貰ってませんよ?」

「……すまない。」

彼が頭を下げるので慌てて

「いえ!気にしないで下さい!

忘れたのかもしれませんし」

んなわけ無いけどさ。

「……ありがとう。

子供達が起きる前に本題へ入ろう。」

私は背筋を伸ばし聞く体勢を整えた。

「君達はこの世界ではインチェル人と呼ばれている。

意味は不確かなもの。曖昧なもの、だ。」

「……つまり私達以外にもいるんですね?」

彼は顔を下に向け

「……あぁ。インチェル人が現れると

報告する義務がある。」

心臓がバクバクと音を立てる。

「何故ならインチェル人には

インチェル人にしかない能力がある。」

……思い当たることがあるのが最悪だ。

「国に報告し保護されたインチェル人は

どんな能力があるか試される。」

……あぁ。聞きたくない。聞かなければならない。

「……子供と親は引き離される。必ずだ。」

「……あの、能力を調べた後はどうするんです?」

彼は言いにくそうにぎゅっと手を握りしめ

「……最低賃金で死ぬまで働かされるか

毒杯を賜るかの2択だ。」

私はヒュッと息を呑んだ。

子供達は助かる可能性が高い。

ーだけど私は?ー

役に立たないか脅威だと判断されたら?

「落ち着いてくれ。君達を国に渡したりしない。」

「……え?」

急な言葉に私は頭が真っ白になった。

「良いか。私はインチェル人の

扱いには怒りを覚えている。」

「……でも!それじゃ貴方が!貴方の立場が!」

思わず叫んでいた。

「……落ち着いてくれ。子供達が起きるぞ。」

は!とベッドを振り返り子供達が

寝てるのを確認して胸を撫で下ろす。

「私は辺境伯で騎士団長をしている。

この国では上の方の立場にある。

だから気にしなくていい。」

逆だ、立場が上だからこそ忠誠を示す為に

私達を差し出す必要があるはずだ。

「……なんで。そこまで。」

「言ったはずだ。インチェル人の

扱いには怒りを覚えていると。」

そうかもしれないけど。それだけ?



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