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プラネットコード(改訂版)  作者: 福乃 吹風
33/78

30.5蝕は夢、星は弟

 月の光で目が覚めてしまったやつがれが起き上がると隣でなぜか寝ている昏花に少々驚くも布団をかけ立ち上がる。やつがれが気絶している間にプルトナスがやつがれを部屋に戻したときについて来たのだろう。


 クレヴィー社を襲撃してきた昏斗はやはり琥珀と真珠が占った通りに動いたな。後も簡単に昏無とそして鈴哉を救出するとはさすがは昏の星だ。

 それにゲスは妻を逃しても追いかけなかった理由は、邪魔者が消えたことで星音に手を出せるからだろう。今までは星音の母親としてストップが入っていたらしいからさぞかしやりがいを感じるだろうな。


 ベランダに出て涼しい風に辺りながら冥王星のペンダントを持ち歩いている皆の行動をみる。ゲス以外は皆、普段通りに動いているか。ゲスは相変わらずネオリオ人を誘拐して実験をしている。時間はあまり残されてなさそうだな。

 久々に連絡するかとある人物に連絡をとってみた。もう人間に戻ったからもう就寝しているか。切ろうとしたらとても不機嫌な声で応答してくれる。


「久しぶりだな、エルミス」

『もうあんたの手下じゃないんだけど、触夜様。なんか用?』

「以前話していたこと覚えているか?ゲスが星音を使って何をするのか」

『あーあれ?琥珀さんと真珠さんの占い通り動いているってことでしょ?もうすぐなわけ?』

「人間に戻ったエルミスならこっちに来れるだろ?おそらく流彗の誕生日当日に起きる可能性が高い。そこで犠牲者が大勢出るから頼みたい」


 本当はやつがれの言うことはもう聞きたくないだろう。今までやつがれは幾度もエルミスが企画したものを没してきたのだから。エルミスが考えた企画は本当に素晴らしいものだったけれど、今の状況ではその企画を通すことは不可能だと判断したまでだ。

 いつか全てが終わりエルミスが企画したのを実行してやりたいと願いたい。やつがれには夢がある。その夢を叶えるためにも、まずは今起きていること、残りのプラネットを奪還してもらわなくちゃならない。そのために昏斗にはまだまだ頑張ってもらいたいところだ。


 待っていると深いため息を出しながら、いい返事をくれる。


『はあ。あんたの指示には従いたくないけど、明日ひたると一緒に本社に行く予定なの。だからついでだからね、触夜様』

「いい返事をありがとう、美汐。このことはまだ伏せておいてくれ」

『はいはい、わかってますよーだ。それじゃああたし、もう眠たいから切るよ。お休みなさい』


 おやすみと告げる前に美汐の方から切られてしまい、やつがれはそんなに嫌われてたかな。

 今日も月が綺麗だと眺めやつがれも一眠りしようと部屋の中へと入り就寝した。



 お母様がよく歌っていた子守唄を歌いながら流彗が泊まっている寮にいて流彗を寝かせつけている。流彗は寝言でお母様と昏斗を呼んでおり、二人が大好きなんだねと髪の毛を整えてあげた。

 流彗の誕生日になるまで残り二日。それまでに色々と情報をもらいたいけれど、お母様がいなくなったことでより一層警備が固くなってる。なぜなのかはわからないけどお父様は何かに恐れているような気がした。


 音を立てずに入って来た八雲くんは仕事が一息ついたことで学校に戻ったっぽい。


「星音、大丈夫。迂生が流を守るから」

「気持ちだけ受け取っておくね。八雲くんの方は大丈夫?」

「半分半分。大丈夫と不安がある。流があのことを知ってしまったら、流じゃなくなるような気がして怖い。流はどっちを選ぶのかな。兄上のような鈴哉さんか、育ててくれた星河会長……」

「私もわからないよ。流彗がどんな思いでいるのか。それに流彗は子供だもん。今はわからなくても、成長していく流彗はきっといい答えを出してくれる。八雲くんもまだ子供なんだし、誰かに甘えていいんだよ」


 八雲くんは私の目から外しそっぽを向いてしまって、まだあのことを引きずっているんだと悟った。


「迂生は子供であっても、テオスパーティーで生き残り、テオス舞踏会でも生き残れたからクレヴィー社に入った。もう二度とこんな思いをしないためにも、迂生は他の子供たちの未来を守るためにいる。流もその一人に含まれてるから守らなくちゃ。星音、ありがとう。そのような言葉久々にもらえて嬉しい。お休みなさい」

「甘えたくなったら、甘えていいんだからね。それだけは覚えておいて。お休み、八雲くん」


 背を向けたまま頷いて八雲くんも体を安めに自分の部屋へと戻る。

 八雲くんのことは少しだけ教えてもらったことがあったな。確かお友達と一緒にテオスパーティーに招待されて、八雲くんのお友達は八雲くんの目の前で狩られてその後、どうなったのかもわからない。

 八雲くんはお友達を救えなかった報いをここで晴らしているんだ。例え神パーティーに参加ができなくても違うやり方で捕食人間の子供たちを助けている。


 触夜様がそれをみて鈴哉さんの班に入れてあげたらしいけど、リーダーであった鈴哉さんがプラネットコード社に戻ってしまったから、その埋め合わせをどうするのかはお父様次第。


 想像をしたくはないけれど、嫌な方向にならないと願いながら、私も就寝することにした。

更新日:4月21日12時に更新予定。変更になる場合があります。

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