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異世界に転職しました  作者: Aries
第6章
127/202

被害者 0463

少し短いので、今日は2話投稿します。


 





 私は商人のとして何不自由なく育てられた


 うちは商会としてはとても大きいってわけじゃないけど、街でも有力な商会だった


 人より裕福な家庭、優しい両親、働き者な従業員達


 そんな日常の中で、それが幸せだと感じる事もなく、それがただ日常と思っていた


 自分で言うのも何だけど、私は母に似て顔もスタイルも結構良い


 商会の跡取り、1人娘、器量良し、なんて、すごい好物件


 お見合いの話が毎日のように届いてた


 最初はちょっとした変化だった


 両親がばたばたしてた


 忙しいのかな?


 って思ってたんだけど違った


 私は何にも知らなかった


 1人、2人、と従業員が減っていった


 その頃は私もおかしいと思いだした


 粗末になっていく食事や衣類


 商売がうまくいってないみたいだった


 従業員が少なくなり、私も両親を手伝って支えたけどそれもあまり続かなかった


 とある日、男達が乱暴に家の中に踏み込んできて来た


 男達は家中のものを略奪し、父を嬲り殺しにし、母を強姦した


 そして私は奴隷となった


 両親は、懇意にしていた商人に裏切られたのだそうだ


 人の良い両親はなんの疑いもなく、無理な依頼を受け経営を悪化させ、その補填をするため、他の商会と合同で貴族からの融資を受けたのだそうだ


 合同で融資を受けた商会は、お金を持ち逃げ


 父は保証人となっていたので借金のみが残った、という事らしい


 よくある不幸話だとゲスな男達が話していたのを聞いた


 私を売れば借金も返せただろうけど、両親は頑なに拒み続けたそうだ


 元々、私が目的だった


 さっさと差し出していればこんな事にはならなかった、私のせいで両親は不幸になった、と私を陵辱した男が言っていた


 優しい両親、幸せな家庭、人としての尊厳、人生の全てを奪われた


 半年もすれば涙はすっかり枯れた


 舌を噛んで死のうと思ったけど、隷属の首輪のせいで自分を含む人間を傷つけることができない


 死ぬ事も許されない


 端から徐々に削られる日々に心が壊れた


 その後、人形のようになった私に飽きたのか、感染症になり使い道が無くなったと判断されたのか、魔物の餌にされ命を奪われる事となった


 やっと


 この生き地獄から解放された


 やっとこ(・)の(・)人(・)生(・)を終わることができた








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