お答えしましょう その2
『次に、魔王。魔王はいない。我が世界は平和である。』
「「なっ!…!!」」
ブリリアント王国の2人の声は、歓喜の声にかき消された
うんうん
平和なことは良いですね
魔王なんていな〜いさ
魔王なんてウ〜ソさ
寝〜坊けーたブリリアント王国が
見間違〜えたのさ
「お待ちくださいませ!女神様!!」
んん?
私に直答するなんていい度胸ね
「ひぃっ!!」
あぁ
ブリリアントのお姫様ね
根性は認めましょう
視線を向けただけで固まっちゃってるけど
「ひっ東の帝国のっ更に果て。北の大地に住む魔族の領域に、確かに魔王はおりますわ!」
ふむふむ
「恐れながら女神様に申し上げます。魔族の国がある。それならば《魔王》はいるのではないでしょうか?」
と、助け舟はブリリアント王子
『くすくすくす。ふふっ。おかしなことを言う。人族にも王はおるであろう?同じことだ。人族も魔族も皆等しく我が子。地上を這う生き物のうちの1つに過ぎない。』
「そんなっ!魔族と我らが等しいなどと!」
「我らの女神様がなにをおっしゃる!!」
我らのって…
いつ私が人族専属になった?
『魔王とは何か?人類の敵、禍の導き手。世界に破滅を齎らすもの。種族が違う国の王を魔王などと…。魔族の国の王で、魔王か。臆病で小賢しい人族の考えそうなことだ。実に不愉快だ。』
ダメだってわかってるんだけど
イライラが止まらないわ
空気が固まってしまってる
リラークス
リラークス!
『以上。正義の姫巫女、慈愛の姫巫女への答えとする。』
「ちょっとまったー!!!」
んー?
遮るならそこは、異議あーり!とかじゃないの?
「さっきから聞いてれば、お前なに様だ?!俺たちは異世界から来た勇者だぞ!魔王を倒してやるから、ゴタゴタ言わずにさっさと加護をよこしやがれ!!」
「おいおい、コウキ。一応は女神様なんだろう?」
「ってゆーか、本物なんです?なんか怪しいです〜。(どーせなんかの魔法でしょ?)聖女様は魔王に操られてるんじゃないですか?!」
「アイリン冴えてる!そーだ!お前!!魔王だろ?!」
「成る程!魔王だから加護を与えられないのか!」
なーにが「成る程!」よ
「勇者様達の言う通りですわ!女神様でしたら私達と下等な亜人達を等しいなどと仰るはずがございませんわ!」
復活した王女の声に、そうだそうだ!と神官達や民主からも声が上がる
出た出た〜
お花畑ってやつは
予想通りの展開すぎてげんなりする
「女神様と言うなら、姿を現して頂こう!それが出来ぬのなら、勇者の言う通り、聖女様は魔王に操られているに違いない!!」
ブリリアントの王子が正義は我にあり!と言わんばかりのドヤ顔です
「貴方たち、自分が何をしているかわかっているの?!控えなさい!!」
「女神様になんたる狼藉!あのお声は間違いなく女神様のものですわ!」
「えー私はよくわかんないわぁ〜。そう言われてみればいつもの声と違うような気もするし。」
「魔王だったのか!いつもと違うのはそのせいか!!」
プリシラちゃんとイネスちゃんの言葉に、ジュリアとケイリーが応戦し、姫巫女内でも分裂がおこっている
ここにいるのは、民衆も含め選民思想が強い人達だから、信じないと言うよりは信じたくないんでしょうね
「くらえっ!炎龍撃!!」
「鎌鼬!からの毒霧!!」
「フリーズアローシャワー!!」
うわっ!
炎の剣撃が、毒霧が、氷の矢が身体に降り注ぐ
『つっ、ぐっ…ごほっ』
痛い!!
痛い?
なんで?
…そうか
これはアイリスの体
今は私が借りて、意識をシンクロさせてるから痛みの感情が入ってくるのか…
そんなことを考えながら刺さった氷の矢を溶かして、抉られた肉を再生させる
千切れた手足をくっつけながら、はみ出した内臓などを綺麗に戻して、毒で爛れた肌も再生
流石に流れ落ちた血液まではどうしようもないけど、千切れたお洋服は目立たないように補修し、肌の露出が無いようにっと
さて
覚悟はできてるでしょうか?
手加減?
そんなのするわけないでしょ?
さぁ
汝の罪を数えよ
『断罪の時。』




