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愛しいあなたと  作者: 飴とチョコレート
第二章 高校生編
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樹の家でホームパーティ

個性豊かな配信者たちはというと――


・めちゃくちゃリアクションが大きい陽キャの料理初心者系男子→「マジで舌が幸せってこういうこと!? え、これ俺の舌…レベルアップしてない!?」

・冷静に分析系の女性実況者→「出汁と香味野菜のバランスが……ほんとに高校生?」

・食レポ得意な関西弁のお姉さん系→「これほんまにプロやって。レストランで出てきたら泣くやつやわ」

・小声系の天然癒しボイス男子→「……スプーンが止まらない……」


 


だが、人数は多い。徐々に「あれ、足りなかったか?」と空の皿を見ながら苦笑いする樹。


「まぁまぁ、安心してくれ。デザートがある」


 


静かに言った朝倉が、リビングの奥から運んできたのは――


高さ1メートル近い、3段構成の本格ウエディングケーキ。


真っ白な生クリームに飴細工と花の装飾、果物はキラキラと輝き、まるで式場のメインテーブル。


 


「待って待って待って!」「情報量が急に披露宴」「この配信いつから結婚式になった???」


【朝倉さんと結婚する人はいったい誰なんですか】【てか何人分だよこれ】【プロポーズ配信まだ?】


 


「……一度作ってみたくて。10人以上いるし、ちょうど良かっただろ」


「ちょうど良かったの基準が違いすぎる!」


 


そこへ食いついたのが、スイーツ狂いで知られる女子配信者、いちご(仮)。


「ちょ、これマジのウエディングケーキ!? 食べていい!? 本当に!? いただきまーーーす!!」


 


ナイフ入刀した瞬間にテンションMAX。


「クリームなめらかぁあああ!! 中のスポンジふっわふわ~~~っ!! なにこれっ、天国!? いや、極楽!?」「飴細工バリバリしながら泣いてる人初めて見たわ」


 


朝倉も静かに皿に乗せて、自分の分を食べ始める。――が。


明らかに他の誰よりも食べてる。


 


樹が横目でそれを見て驚いたように聞く。


「なあ……お前、こんなに食べれるやつだったっけ? 我慢してた?」


「いや、普段は活動するにはあの量で充分なんだ。ただ、胃の容量が人より多いだけ。燃費はいい」


「なるほど…って、そういう問題か?」


 


隣でいちごが三皿目を平らげている。


「朝倉くん、同じくらい食べる人いてよかったね……いや怖いなこの人も……」


【ウエディングケーキ争奪戦】【二人だけ胃袋別次元】【甘党界の頂点決定戦】


 


他の配信者も負けじと取り分けるが、量が尋常じゃないのでむしろ全員が満腹になり始める。


「最後がこれって、満足度やばくない?」


「胃袋だけじゃなく心まで埋められた気がする……」


【これはもう……嫁……】【文化祭のフィナーレじゃん】【ラストボス:ケーキ】【才能で殴ってくる男】


最後には、ケーキの断面を囲んで記念写真。


「じゃあ締めに、全員で“ごちそうさまでした”で終わろっか」


全員で声を揃えて、にこやかに、


「ごちそうさまでした!」


画面の外では、「結婚式だったな」「いやマジで美味すぎた……」という声が飛び交いながら、配信は幕を閉じる。


 


コメント欄の最後の一言:


【これがプロポーズじゃなかったのが奇跡】


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