見つかるレオン君
暗くなったら一気に城に。
その覚悟で木影で身を潜めていたレオン君。
まさか既に見つかってたのかと。
顔を布で覆ってるいかにも暗殺者の恰好に声を掛けられて驚きながら一時撤退。
メギド隊員「「・・・・」」
振り返れば同じ格好に回り込まれていた。
レオン「…何時の間に」
周囲には気を配っていた、筈だ。
敵地で居眠りは命取り。
メギド隊員「逃げずに答えて下さい」
最初に声を掛けた暗殺者が何者か問う。
答えても答えなくても結果は同じ。
ならば1人の方に突撃。
強行突破。バレてるなら突撃の勢いのまま城に殴り込み。
メギド隊員「ぐは!? 」
突撃を防げると腰の剣を抜いて、停まらなければ突き刺さって死ぬぞと牽制したのに。
剣は突き刺さるも停まらず吹っ飛ばされてボキッと嫌な音を体内から聞きながら地面に落ちる。
メギド隊員「「侵入者・密告者か」」
腰の剣を抜いて強行突破したレオン君を追い駆ける。
余りの速さに追い付くのは無理だと悟り。
警笛を鳴らす。
(ピィィィィィィッ!!! )
帝都の大通りを行軍中の兵士達は警笛の音が最初、花火や喇叭と同じ歓迎の音色だと思った。
部隊長「「「全隊、止まれ!!!! 警笛だ!!!! 帝都に賊が侵入しようとしてる!!!! 」」」
上官はしっかり警笛・帝都に好くない何者かが入った、入ろうとしてると気付いた。
各隊は民衆の垣根を掻き分けて帝都から出陣。
こっちに来る単騎・いや、2、3人が見えた。
部隊長「「「先頭が賊か? 追い駆けてるのは暗部か? 」」」
お互いに確認をして、誤射しない様に弓を準備する様に指示を出す。
部隊長「「「放て!!!! 」」」
矢の雨が先頭を駆けるレオン君に降り注ぐ。
だが魚人族の皮膚は硬い。
スキルや魔法で強化されてない矢が殆んどの為。
目潰しや視界を遮るしかできない。
左腕で顔を覆い目を護りながら来る。
レオン「矢が飛んでくる方が帝都」
視界は遮られ、矢が飛んでくる方向にひたすら駆ける。
メギド隊員の2人は矢の射程から逃れる為に後退。
部隊長「「「槍!! 盾!! 構え!!!! 」」」
弓を槍や剣に持ち変えさせる。
前衛には盾で突撃を受け止めろと檄を飛ばす。
レオン「うおおおおおおおおおおおお」
部隊長「「「止めろおおおおおおおおおお」」」
盾を構えた前衛がひっくり返る光景を見て。
部隊長達は悲鳴交じりに命令する。
◆ ◆ ◆
帝都に賊が1人で乗り込んで来たと報告を受ける経済力と技術力の三大貴族の2人。
三大貴族「…し、しくじった? いやいやいや! 死体は確認したと報告を受けた。別の可能性も……」
死兵を使った策で魚人は死んだはず。
ならば別の個体が帝国に喧嘩を売りに来たのが自然の流れ。
経済力の三大貴族は皇帝陛下の御耳にもこの知らせわされていると冷や汗が出てきた。が、今の推測で難を逃れられると落ち着きを取り戻し、帝都に居る私兵に命令する。
三大貴族「帝都に、賊だと? それも1人だ? 」
伝令「はい、そう聞いております」
技術力の三大貴族も皇帝陛下に偽りの報告をしたのでは眉を歪ませながら渋顔。
伝令兵に再三確認を取る。
三大貴族「帝都上空に待機してる空中艦隊に伝令。速やかに賊の正体を確かめ次第、始末しろ」
伝令「っは、直ちに」
伝令兵が退室すると。
窓の外の凱旋とは違う民衆の声に耳を傾ける。
敵だ敵だとやたらめったら騒ぐ酔っぱらいの男。
通して下さいと巡回兵達の声。
貴婦人や子供の悲鳴。
三大貴族「武力のが居ればな」
戦力して申し分無しなのだが、居ない者はしょうがない。
在るだけの戦力で速やかにこの騒ぎを治めなければ…降格される。
三大貴族「直接出向くか? 」
護衛「閣下。通りは人で溢れ、本来の御力が出せないと思いますが。行かれるのですか? 」
部屋の中に居たのかと護衛が部屋の影から尋ねる。
三大貴族「皇帝陛下の民を殺せば死罪だ。しかし、城には行かねばなるまい」
賊の目的は皇帝陛下の首だろうからな。
護衛「閣下の身は私が全力で御守りいたします」
三大貴族「ああ、頼む」
普段は無口だが。
緊急時はよく喋る技術力の三大貴族は護衛を連れて城に向かう。




