第一の関門
帝都 大通り 夕方
帝国兵達は個々では勝てないと徒党を組むも。
帝都に侵入した賊を排除・捕縛しようとした。
が、情報が混乱していた。凱旋を祝う民衆達を退避させる指示が混じっている所為だ。
一般兵(帝都巡回兵)は民衆に賊が混じってる。
巡回兵長は身元を調べる様に部下達に指示を出す。
が、凱旋式典に行軍していた御偉い方々の私兵が「此処は我々の管轄下に成った」と食い違った命令を下す。
「盾を運べ」「邪魔だからこの場から消えろ」「何処へ行く」。
巡回兵長「如何しろって言うんだよ!? 」
指揮系統をはっきりしろと言いたい。
そうこう右往左往してると民衆に吹っ飛ばされる私兵がぶつかり横転。
巡回兵長「城に向かっているのは明らか」
激戦は間違いなく城の周囲。
民衆を悪漢から守る本分。
巡回兵長「民を守るぞ」
◇ ◇ ◇
巡回兵長が逃げ遅れてる。軽傷を負った民衆を助ける為に部下達に命じ出した頃。
三大貴族の内、経済力と技術力の2人はレオン君に向けて本格的に動き出した。
私兵は皇帝陛下の民を殺したとなってはと本来の力を出せなかった。
が、城の周囲は凱旋式典の会場。
殆ど民衆が居ない。
帝国兵「スキル、豪抉鎗! 」
レオン「うおぅぅ!? 」
【スキルスイッチ】の使用。
しかも派閥の違う者も攻撃していい事になった。
凱旋式典の会場はレオン君、経済力の三大貴族、技術力の三大貴族の三つ巴。
隙あらばどさくさ紛れに戦力をこの機会に削っておこうと経済力の三大貴族は命じた。
その意図を予想していた技術力の三大貴族は「返り討ちにしてやれ」と命じていた。
レオン「こいつ等何なんだ? 味方じゃないのか? 」
横槍が来るのは嬉しいが。
背後から切り付けられる。
目の前の殺し合いに見とれている場合ではない。
魚人族の治癒能力も万能ではないのだから。
レオン「増援が…」
一体全体どれだけこの場に死体を築く気なのかと血の狂乱が起きない様に意識を強く持つ。
城の門は数百メートル。
間には兵士同士が武器を振り合う。近くの兵士だけがこっちに意識を向けている。
帝国兵「でやぁあああ」
帝国兵「しねぇえええ」
(ブン! )
帝国兵「「っぐぅ!? 」」
この場の全員と相手をしないでいいとなって、突破は楽。
立ちはだかる数人を相手にして、表門に辿り着いた。
本来なら外側に開けるのが正しいのだが。
今は急いでいる。
(バコン! バキッ! ベリ! )
分厚い木製の扉を強引に引き裂く。
帝国兵「――ッッ!! 」
背中ががら空き。
今なら手柄がと兵士が無言で襲い掛かるが。
魚人族の人間を超えた五感で接近が気付かれ、裏拳を喰らって横に吹っ飛んで逝った。
レオン「これで通れるな。っ? っげ!? 」
通れるスペースを開けた扉を潜って中に入ると。
御出迎えの兵士達がずらりと並んでいた。
最初武器は鎗かと思った。
だが、よくよく見ると長い筒だった。
記憶に在るその長い筒を使ったフィクション作品を思い浮かべたと同時に俯せに伏せた。
(バァァンンン!!! ドドドッッ!! )
潜った扉に鉛玉が抉る様に食い込んだ。
銃である。長い筒は銃だった。地球のフィクション映画で出て来る銃だった。
帝国兵「チ。今度こそ…」
外したことにイラッと来た。
指揮官の命令が無いが、床に俯せになっているレオン君(賊)に狙いを付ける。
単発でも重装を纏う者に軽傷を与える。
中てれば次の一斉射撃は確実に殺せる。
殺せる機会を作ったと後で褒められ、恩賞で階級が上がるかも。
(パァン! パァン! パァン! )
同じ事を思った同僚とほぼ同時に撃った。
レオン「畳返し! なんてできるか!? 」
漫画で足や拳で地面を持ち上げて銃弾や火炎放射を防ぐ、のは出来ない。
床を思いっ切り打ち付けて天井付近まで浮かべ上がって銃弾を回避がせいぜいである。
帝国兵『なにぃぃぃ!?!? 』
まさかあの状態で上に跳べるとは思えず純粋に驚く兵士達。
指揮官はっはといち早く正気に戻り、賊を射殺しろと命令する。
(パァン! パァン! パァン! )
(ドスン! ッシュタ! ブン! )
レオン君は今度は左右に反復横跳びをしながら銃弾の被弾数を減らし、弾の補充が疎らに始まったのを見張らかいジグザク走行で急接近。
距離を取れと指揮官の慌てた命令の中。
銃を持つ兵士を壁に叩き付ける勢いでぶん殴る。
(パァン! パァン! パァン! )
帝国兵「ひぃぃぃ!? たす…」
(ブン! ゴシャァ!! )
吹っ飛ばず身体が曲げられたリ、内臓が破裂したり、砕けた骨が内臓を傷付けたり。
待ち伏せをしていた兵士達は全滅した。
レオン「今ので最後だな」
後ろを振り返る。
城門前ではまだ不毛な戦いをしているのかと、声や音が鳴り止まずに聞こえる。




