ダンジョン編-34
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「遅い! 騎士団を動かすだけで時間がかかりすぎです! 避難は人に任せて来たのでしょう!?」
再会の第一声である。
マクダフ王子を一瞥すると冷たい声でエレナ王女はそう言った。
まだ戦いの余韻が残る強制労働ダンジョンの近くのことだった。
マクダフ王子はあわてて、
「お前が残したマニュアルを遂行していたらどうしてもこれくらいの時間はかかる!」
「マニュアル? スタンピード用のマニュアルは作ってなかったと思いますが」
「ああ。だが、内乱用のマニュアルや、敵軍が侵攻してきて王都放棄のマニュアルはあっただろう。あれを組み合わせて必要なものだけ実施した……ダメだったか?」
エレナ王女は目を見張った。また怒られるのか、と思わず身を竦ませていると、
「……少し驚きました。お兄様も成長するのですね」
「……ひどい言い草だな」
「ともあれすぐに騎士団の皆様は休息および治療に専念させてください。食料の準備など無駄なことをさせる余裕はありません。いいですね? 休息と治療、それのみです。あ、それと重要事項がひとつ。近衛騎士団長に、団員に万が一地魔術を使える人間がいたら連れてくるよう伝えてください。いたら、ですが」
エレナ王女の表情を見て、マクダフ王子は息をのんだ。
「ま、まさか、これで終わりではないのか?」
「何を言っているのです? これで終わりの訳がないでしょう。あれはただの第一波です。このあと波状的にスタンピードが発生します」
マクダフ王子は悲鳴を上げた。
「む、無理だ!」
「無理でもやるしかないのです」
本日、更新する予定です。




