第6話 考え事ごとが増えた碧月
(うーん...どうやら人狼ゲームってこの言い伝えから来てるのね...それにしてもほんとにフィクションだと思ってたからいまだに信じられないなぁ...)
学校へ行く道で碧月はずっとブツブツ言っている。
(うーん、とりあえず校長先生とかにおうかg...!?)
バランスを崩して転びそうになる碧月。だが、碧月は転ばなかった。よく見ると、三織が支えてくれている。
「あ、ありがと水槻...。」
「ったく、前も見ずに歩いてるからこーなるんだよ...碧月が悩み事とは珍しいな。なんだ、恋の悩みか?(笑)」
「もぉほっといてよ!!水槻には関係ないからぁ!!」
と、碧月は足速に去っていく。
その後ろ姿を、三織は見ながら、「相変わらず、素直じゃねーやつだな」とこぼして歩いていった。
さて、学校についた碧月だが、やはり人狼ゲームのことが気になるようだ。いつもであれば授業で当てられても簡単に答え、逆に聞き返す勢いなのだが、今日はそうではない。
それにいち早く気づいたのが担任の東原 夏菜子だった。放課後、碧月を呼び出して尋ねる。
「最近何か変よ...どうしたの?瀬戸さんがこんなに元気ないことなんて今まで無かったし...」
碧月は「校長先生に会わせてください」の一点張りで、東原には何も話そうとしない。
「そっか...私にはどうしようもないことなのね...
わかった。校長先生呼んでみるわ。ただし、無理だったら私に話してくれる?」
東原の交換条件に、碧月はしぶしぶうなずいた。
「じゃあ、少し席を外すわね。」
コンコンコン。
「あ、はい!どうぞ!!!!」碧月はやや驚き気味で迎える。
旗神北高校の校長、早川 勉はもう82歳だが、まだまだ元気で、いつも朝は校門に立って挨拶をしている。
その早川が優しく訪ねる。
「瀬戸くん...私に質問とは?」
「あ、あの...実は...」ことばをつまらせる碧月。一旦深呼吸して、落ち着かせる。そして、勢いに任せて言った。
「校長先生!!人狼って...ご存知ですか!?」
「ほう...知っているが、なぜ瀬戸くんが人狼のことを?」
「あ、いや、何も無いです。
たまたま最近人狼ゲームというゲームにハマっていて...」
他にもいいたことはあったのだが、碧月は帰り支度をすぐ済ませ、足早に部屋を出た。
「瀬戸...」早川もその響きを初めて聞いたわけではなかった。
まさかとは思っていたが...




