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第13話 希望と悪夢

第1回人狼ゲーム大会。その言葉は碧月の心を一撃でとらえた。

その日の晩、碧月はネットサーフィンをし、人狼大会の情報を集めていた。すると、意外な情報に出くわした。

「は、旗神枠...??」

決勝が行われる旗神島は昔人狼の襲撃があったこともあり、この島から出る参加者は予選は戦わず、いきなり決勝トーナメントに進むことが出来るらしい。

「これだったら...」碧月は少し考え込む。

が、その顔はすぐに上がり、再び画面をスクロールし始めた。

基本的なルールは、9人1グループになって人狼ゲームを3回行う。役職は人狼2人、狂人1人、市民2人、占い師1人、霊媒師2人、騎士1人だ。そして、市民チームが勝利すると10ポイント、人狼チームが勝利すると15ポイント、一晩生き残る度1ポイント等でポイントを稼ぎ、ポイントが多い上位3名が次の試合に出場できるようだ。

「優勝賞品は...500万円!?それと、決勝進出者の9人は最後に行った役職のバッジがもらえるんだね...。」

碧月はそうつぶやくと、その画面をスクショ、眠りについた。


次の日の朝、碧月はいつもより2時間も早く起きてしまった。

(なんだろ、この胸騒ぎ...)そう思いながらTVをつける碧月。

すると、その予感が当たったのか、TVでは殺人事件の報道がされていた。

「昨夜未明、旗神島で20代だと思われる男性が何者かによって首を切られ、そのまま死亡しました。顔面に引っかき傷があることから、警察は動物に襲われて死亡した可能性も視野にいれ、捜査をしています。」キャスターが読み上げていたニュースを碧月は半分聞いていなかった。

しかも、全身にひどい寒気が生じる。

まさか...校長先生の母親も...その予感も当たってしまう。

「ここ数日、同じような斬殺死体が毎日発見されていることから、警察は殺人であれば同一犯だという見方を示しています。」

碧月は立ち尽くした。博美が、「碧月どーしたん?」と聞くが、碧月は顔が真っ青になり、全身から冷や汗が出ている。

それを見て博美はTVに目を移す。するとすぐに博美も言葉を失った。ただ、すぐに正気に戻り、「碧月、学校遅れるわよ??急いで!!」と言いながら碧月の体をゆする。

「そ、そんな...こんなの学校いけない...」

「行かなちゃだめ!!早川先生だって同じ思いをされてると思うし、ほら...」

そういうと、碧月は「いや、でも....」とは言いながらなんとか立ち上がり、支度を始めるのだった。


今日の碧月の様子がおかしい。それは、誰が見てもわかる事実だった。

ずっとなにかに怯えているようだった。高村や三織といった生徒会役員が声をかけるも、全く何も話さない。

そのまま時間が過ぎ、終わりのショートが終わる。生徒達は次々に帰っていく中、桐崎は碧月が来るのを待っていた。ところが、碧月は姿を現さない。仕方なく桐崎は、碧月の教室まで碧月を迎えに行くことにした。

碧月はずっと机に伏せたままで意気消沈している。

「瀬戸さん、今日のニュースのことですか??」

「れ、蓮くんなんでわかったの...」

「いえ、僕も相当辛いですよ...両親の命を奪った...

あいつが...この村に再び現れるだなんて。」

「...蓮くん、このあと校長先生の所に行くんだけど一緒に来て!」

「え、僕が!?なぜです...??」

「理由は後で話すから、とにかく来て欲しいの。」

そう言われると桐崎も断れず、ついていくのだった。


コンコンコン。

「失礼します。生徒会の瀬戸碧月です。こうch...」

「おおお、瀬戸くん!!ちょうど呼び出そうとしていたところでねぇー...っと、その男の子は誰かね??」

「桐崎蓮と言います。生徒会の一員です。」

「そうか、桐崎くんか。すまぬが、今から瀬戸くんと大事な話g..」と早川がいうと、桐崎は

「いえ、僕にも参加させてください。僕にも関係があることだと思うので。」と詰め寄る。「蓮くんの両親も、人狼に殺されているそうです。」碧月も桐崎をフォローする。すると、早川は、「そうか...それなら一緒に聞いてもらおうか。」と、2人を校長室に招き入れるのだった。


校長室に入った碧月と桐崎。

校長室のアンティークな雰囲気が碧月達を包み込む。

「さあ、そこに座ってくれ。」早川は碧月達を並べせて座らせた。向かいに、早川が座る。

「早川先生、奥さんの死因はわかりましたか...??」

「おそらく瀬戸くんの読み通りだよ。斬殺だった...。」

「そうですか...」碧月は少し落ち込む。

早川は続ける。

「おそらく、この島に人狼が潜んでいるだろう。そして、我々の周りにいるはずだ...。」

早川はそういうと、瀬戸に向かってある頼み事をした。

「一度、旗神の泉にいってくれないか。もし君が一くんの地を引いているのであれば、占い師の力が目覚めるかもしれん。」

旗神の泉は、旗神島の中央部に位置し、ここを訪れたものはみんな才能が開花すると言われており、観光客も多い。

「はい...一度、行ってみようと思います。」

碧月は頭の中が曖昧なまま返事をした。

そうして、早川との話は終わり、碧月と桐崎は生徒会室に向かうのだった。

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