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8/20

情報提供⑥ 録音テープ



こんばんは、無記名です。


今回は、

中古の録音機材を収集している方から

情報提供をいただきました。


提供者によると、

数年前、

閉店したリサイクル店で

古いカセットデッキを購入した際、

内部に一本の録音テープが

入ったままだったとのことです。




ラベルには、

何も書かれていませんでした。




提供者は、

上書きして使うつもりで

内容確認のため再生。




そこで、

奇妙な録音を発見したそうです。




以下、

聞き取れた内容を書き起こします。




なお、

ノイズ部分、

判読不能箇所については

一部省略しています。




──────────────────




(録音開始)




……ザーッ……




(無音 約12秒)




……風音……




……布が擦れるような音……




男の声

「入ってる?」




(ノイズ)




男の声

「あー……

 これでいいのか」




(足音)




男の声

「暗いな」




(しばらく無言)




男の声

「いや、

 時間の割に暗すぎるか」




──────────────────




ここまでの録音について、

提供者は、

「山歩きの録音だと思った」

と話しています。




ただ、

この後から、

違和感が増え始めます。




──────────────────




(水音)




男の声

「川……?」




(足音停止)




男の声

「橋か」




(数秒無音)




男の声

「古いな」




(軋む音)




(ノイズ)




──────────────────




ここで、

音質が急に乱れます。




テープが劣化したような、

あるいは、

録音機器を強く擦ったような

ノイズが約15秒続きます。




その後、

急に音が静かになります。




──────────────────




男の声

「……え?」




(小さい風音)




男の声

「静かすぎるだろ」




(遠くで金属音)




男の声

「人……いる?」




(無音)




男の声

「いや、

 いるな」




──────────────────




ここから、

録音者と思われる男性の声が、

少しずつ小さくなっていきます。




提供者によると、

録音を聞いていて

この辺りから

妙な圧迫感を感じたとのことです。




──────────────────




男の声

「洗濯物……」




(布が揺れる音)




男の声

「こんな時間に?」




(長い無音)




男の声

「誰も出てこない」




(遠くで戸が軋む音)




男の声

「すみませーん」




(反応なし)




男の声

「……いるよな?」




──────────────────




ここで、

録音内に

別の音声のようなものが入ります。




ただし、

非常に小さく、

内容は判別できません。




提供者は、

最初、

ラジオの混線だと思ったそうです。




しかし、

繰り返し再生すると、

どうも

複数人の声のようにも聞こえるとのことでした。




──────────────────




(不明瞭な声)




……か……り……




……お……り……




(ノイズ)




──────────────────




男の声

「誰かいるなら返事してください」




(足音)




男の声

「……あれ?」




(足音停止)




男の声

「橋、

 どこ行った?」




──────────────────




この辺りから、

録音者の様子が明らかに変わります。




呼吸音が近くなり、

独り言が増えています。




──────────────────




男の声

「おかしいな」




「一本道だったよな」




「いや、

 戻れば……」




(布擦れ)




「近いな」




(無音 約20秒)




「……誰?」




──────────────────




ここで、

録音内に、

小さく歌のようなものが入っています。




ただし、

ノイズが強く、

歌詞は判読できません。




提供者は、

前回掲載された校歌の記録を読んだ後、

メロディが似ている気がしたと話しています。




ただ、

確証はありません。




──────────────────




男の声

「帰り道、

 どっちだ?」




(足音が速くなる)




男の声

「おい」




「さっきの橋、

 どこだよ」




(息切れ)




「……なんで」




──────────────────




ここで、

録音環境が急に変わります。




それまで屋外だった音が、

急に反響し始めます。




狭い室内のようにも聞こえます。




──────────────────




(水滴音)




(布擦れ)




男の声

「誰かいる……?」




(無音)




男の声

「……あ」




──────────────────




ここで、

録音は一度途切れています。




ただし、

完全停止ではなく、

その後も数分間、

音だけが続いています。




──────────────────




……布擦れ……




……風音……




……水音……




(遠くで戸が開く音)




──────────────────




最後に、

非常に小さい声が入っています。




提供者によると、

何度再生しても

聞き取りが安定しないとのことでした。




こちらでも確認しましたが、

内容は断定できません。




ただ、

個人的には、




「おかえり」




と聞こえました。




気のせいかもしれません。




──────────────────




録音はここで終了しています。




なお、

テープには

録音日時などは残っていませんでした。




また、

録音者についても

現在不明です。




──────────────────




個人的に気になっているのは、

この録音では、

橋を渡った直後から、

周囲の音が極端に減少している点です。




これまでの情報でも、




・音が遠い


・静かすぎる


・生活感はあるが気配がない




といった特徴が

複数確認されています。




偶然かどうかは分かりません。




──────────────────




再生後、

しばらく耳鳴りが続いています。




引き続き、

録音媒体、

古いテープ、

地域資料などをお持ちの方は、

情報提供をお願いいたします。

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