冒険の始まり
戦いは苦戦を強いられていた。
相手は中級魔法を使うほどの手慣れ、普通は初級魔法しかわからない(まだ使ってすらいない)エンキには煮が重かった。
「ねぇ、ドラゴンくん?なんであなたは参加しないの?ならせめてあたしが…」
アリサが行こうとしたがそれをドラゴンは目で威嚇しとめる。
「だめだ、仮にもあいつは魔王を倒さねばならぬ男、そんなやつがあんなザコに負けてたら話しにならん。」
「でも…」心配そうにアリサはエンキを見つめていた。
~一方、エンキたち~
「ははははっ、この程度で私に蹴りを入れたなんて、やはりまぐれだったようだな」
勝ち誇ったように男は言う。
「っ、いちいち根にもつヤローだな。」
起き上がりながらエンキが吐き出す。
「終わらせてあげるよ。アイシクル!」
氷の塊がエンキに飛んでくる。
「く、くそ…魔法の使い方がわからん!こうなったら…」
エンキはその場にとまり大きく息を吸った。
「ふふふ、あきらめたか。」男の口から笑みがこぼれた…その時、
「うおおぉぉぉおお!!」エンキが叫ぶ。
その場にいた男だけでなくアリサ、モッフン、ドラゴンも驚いた。
「これが俺の……気合いだぁ!」
キュイイイイン!
エンキの体の回りに光の衣のようなものが纏った。
そして…
「おらぁぁぁあああ!!」氷の塊を渾身のパンチで破壊する。
そのまま、エンキは男に向かって走っていき
「くらぇぇええ!」
同じように一撃で吹き飛ばした。
~アリサたち~
「みた?白爺、あれって…まさか…」
あ、ついでに言っておくが白爺とは、エンキがモッフンと言っている魔物のことである。
というかエンキが勝手にモッフンに決めつけていただけである。
「うむ…あれは光属性の武装魔法じゃ、わしですら術名を知らぬ…」
「じゃああの時杖が白く光ったのって…」
「ふん、なかなかやるじゃねーかあの小僧。」
ドラゴンは鼻で笑ってそういった。
男は一撃で気絶したのか全く動かない。
「ったく、なんだこいつ?俺の気合いパンチそんなに威力あったのか。」
「おぬし、今の力を知っているのではないのか?」
「なにいってんだモッフン、あれは雄叫びだ。」
「モッフンて…だれ?」今のはアリサだ
ここらでまたもはなしがややこしくなったのでまた整理し直した。
数分後……
「えーーー!お前白爺って言うんだ。てっきりモッフンかと…」
エンキは納得というようにモッフン(白爺)をみた。
「それにしても光属性とは…珍しいのぉ。」
「ふーん、まぁ俺雄叫びしただけなんだけどね。
てか、村にはいかなくていいの?モッフン、今のやつの仲間とか」
「モ…、まぁええわい、幸い今回はやつだけだった。しかし、事を急がねばならんことは確かじゃ。
エンキ、お主には今から試練の間にいってもらう。話しはそれからじゃ。」
「う~ん、あれだろ?チュートリアル的なやつだろ?」エンキはどこかのゲームと間違えているようだ
「まぁ、イメージがあるならいいわい。そこに見える石碑をどかすと階段があり、降りていけば空間ゲートがあるから。」
「あたしは?」アリサが聞く。
「お前とわしはいろいろ準備を始めるからな」
ここで白爺があたりを確認する。あれ?エンキがいない、たった今ここに…
そして石碑の下から声が聞こえた。
「じゃあ白爺、行ってくるわ。」
エンキはいつの間にかゲートの前にいた。
「ま、まてエンキ、準備を…」白爺が止めようとしたが耳に入っていないようだ。
「俺さ、こんなワクワクしたの初めてだよ。準備なんていらないさ、行ってくるわ!」
多分あの時エンキは誰にも止められなかったと思う…
[試練の間]
ここは…どこだ?そうか、俺、試練の間って所に来たんだ。
エンキは起き上がって周りを確認して驚く。
「なんだこれ?」
枯れ果てた草木
朝が来ないかのような空のいろ
なにか怪しい視線
「これ…チュートリアルだよな?」
~アリサ、白爺~
「ねぇ、白爺?試練の間ってどんなところ?」
「あそこか、まぁ、草木が生い茂り、空は青いし、エンキには退屈かもな。」
「ふーん、なんか…すぐ帰ってきそーね。」
アリサは空を見てそういった。




