VS変な男
「やつらが…来てしまったのじゃ。」
モッフンの一言に明らかにアリサの顔色が悪くなる。
「なぁ、やつらって誰なんだ?」
「あぁ、お主には言っておらんかったな、やつらとは『神の御加護』というグループのことだ…やつらは…」
「なーに、してんのかな?はぐれ魔物くん。」
三人が一斉に顔を声のした方向に向ける。
さきほどモッフンが走ってきた所に白いローブで顔を隠したなにかがいた。
「う~ん…お前人間か?」エンキは男に質問する。
「なにを無礼な。ぴっちぴちの人間様だ小僧。」
「あーそかそか、わりぃな。俺ここに来たばかりで一応魔物かどうかを聞いとこうかなと
……でもさ。」
エンキの声に明るさが消えた。
「今あんたの後ろに見えてる炎はあんたが?」
「えぇ、そのはぐれ魔物と人間たちが暮らしていた村を中級の魔法でパパっとけし…」
そこまで男がいいかけたところでもうエンキは走り出していた。
「なら…敵だ!」そして男に飛び膝蹴りを食らわした。
ズザザザッ!
勢いよく後ろに吹き飛ぶ男
「これが、えーと…えーと、そう『エンキシュート』!!」
「なんちゅう馬鹿力…」モッフンが驚く。
「ってて…初級でしたが障壁を張っていたはずだったのに、まさか時間切れ?」男が呟く。
「なぁ、アリサ?俺と契約?したあのチビドラゴンはどうやって出すの?」
「わ、忘れてた。あのね、契約を始めたときみたいに"エグゼブレイブ"って叫んで!」エンキに聞こえるように叫ぶ。
「おっけー。じゃあ、やりますか…」
周囲に静けさが満ちる。
「エクゼ…ブレイブ!!」
そういえばそこらに放り出していた杖が赤くひかり、さきほどみたばっかりのドラゴンが出てきた。
「ったく、人使いがあれーっての。この俺様を出すくらいだからよっぽどの…」
「だまれ。」エンキが殴る。
「いてっ、なにをするか青二才が!」
「うるさいわ!第一てめー"人使い"って人じゃねーだろ!」
二人が言い合いを始めた。
その瞬間。
「氷の神よ。我に真の敵を氷づける力を…『氷の結晶!!』」
ズドーーーン!!
氷の塊、それも巨大なのがエンキとドラゴンに向けて飛んできた
「エンキーーー!」アリサが思わず叫んだ。
「安心しな、契約したからには、こいつは俺が守る。」
そこには堂々と立っているエンキと口から煙をだすドラゴンがいた。
「さぁ、ここらで俺らの大活躍といきますか。」
エンキの言葉に頷くドラゴン
「わかった、エンキ、お前は多分契約したばかりで火属性レベルは1だ。だからつかえるのは初級火魔法、『ファイア』だ。」
ドラゴンがそこまで説明して、エンキは最後まで聞いたか聞かないか、走り出していた。
「おう、要するに気合いだな。」
「いや、ちがっ……」ドラゴンの言葉は届かなかった。




