はじめての詠唱魔法
「そろそろだな」
「なにが?」
エンキとドラゴンがなにやら話している
「お前に後衛か前衛を目指すかを大体決めてもらいたい。」
ドラゴンが珍しく真面目にいう
「なに?豪邸か前菜?」
「違うわ!後衛か前衛だよ!まぁ、後衛っていうのは魔法を使って後ろから戦ったり補助したり、前衛は前でガンガンだな。」
「う~ん、前衛だな。」
エンキがさらっと決めてしまった。
「わかった、そうすると詠唱魔法は必要ないな。」
「なんだそれ!?いる、教えてくれ!」
「いや、あのな、よく聞け?『フレイム』とか『エレキ』はすぐに出せる通常魔法
『アイシクル』などの魔法をだすまえに術式を言わなきゃいけないものを詠唱魔法っていうんだ。」
「ほぅほぅ、それで?」
エンキの相づちは気にしなくてもいい
「詠唱魔法は出すまでに時間がかかる。よって前衛にはとても不向きなんだ。」
「まぁまぁ、固いこと言うなよ!一応だよ」
「はぁ、ちょっとこい…」
エンキとドラゴンは少し離れた広い草原に出た。
ちなみに今いた場所は狭い岩穴である
「行くぞ…」ドラゴンが大きく息を吸う
「炎の精霊よ、敵を焼きつくす力を…」
ドラゴンの周りに円が書かれ、そのなかにいろいろとマークがある。
少したち、
「『ファイア』!!」
ブァァアア!!
目の前の森林のほぼ半分が一瞬で炎に包まれた。
「すっげぇえ。」エンキが驚く
「わかったか、威力はすごいが時間がな…」
「いや、やっぱりそれやるよ。強力な技は持っていた方がいい。」
「ったく」
こうしてエンキの詠唱魔法の修行が始まった。
「んーと?『俺に力を』?」
「違うわ!まぁ、最初の『炎の精霊よ』は精霊でも精でも霊でもいいからな。」
「ふーん、炎の精霊よ。俺に力を…」
エンキの周りに円が書かれはじめる
「それが魔方陣だ!魔法が発動するときはなんとなくわかるさ。」
力が…手に集まる……まだだ
「今だ!『ファイア』!!!」
ブォオオオオ!!!!
驚いたことにエンキのファイアの威力はドラゴンの威力を大きく上回っていた。
「な、なんちゅー魔力だよ…」
「完成!」
エンキが喜んでいる。
プニップニッ。
「へっへっへっ。ゼリーちゃん。悪いけど俺の実験台になってもらうよ。」
不気味な笑顔を浮かべてエンキが言った。
「お、おい、こっち向けてそれ使うな。お前の魔力だと…」
「おせぇ!ファイァァァアア!!!」
このあとどんなことになったかは、想像にお任せしよう。




