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図書館勤務のモブ令嬢が、魔術師団長に溺愛されました〜聖女様がライバルだと思っていたら勘違いでした〜  作者: 漆原 凜


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4/10

聖女

「昨日夕方に聖女様が来ていたよ。帰ったと伝えたら、また来るってさ。」


朝から出勤すると聖女様が来ていたと教えらる。ありがとうと伝えいつもの日課に入る。皆ルイ様が聖女様だって知ってるんだ。知らなかったのは私だけ?本を片付け一息つく。今日はさすがにリュート様は来ないだろう。


「聖女様って可愛いよねー。聖女な上に可愛いし明るく人柄も良いって羨ましいわぁ。」


「本当に。羨ましい。」


「高位貴族たちが我先にと求婚しているらしいよー。」


「じゃきっとリュート様も…」


へ?魔術師団長?あの方がそんな訳ないじゃない!と笑っている同僚の声など、深く落ち込む私には微塵も聞こえていなかった。


「セシリア居る?聖女様が来ているけど。」


「ゴメン。今手が離せないから悪いんだけど、断ってもらってもいい?」


「オッケー。断っとくね。」


中で作業をしていた私に同僚が声をかけてくれ、断りよろしくと頼む。昨日も来てくれたのに悪いなと思ったけど、今は会いたくない…。モヤモヤが晴れたら謝ろう。


「じゃ今日も行ってきます。」


「いってらっしゃーい。ごゆっくり。」


配達へと今日も出かける。各所に寄り楽しく談笑しながら終わらせていく。あと数冊だな…と思いながら廊下を歩いていると、遠くに魔術師団の皆さんが見える。真ん中にひときわ目立つリュート様がいる。今日も素敵で見つめてしまう。


目が合った気がする?…あ、って思ったら、リュート様が穏やかに微笑み手を振ってくれる。極上の笑顔に眩しすぎて目が潰れそう。そんな事を1人思っていると、周りに居た令嬢達がざわつく。自分に対してだと皆主張していたので、さっさと退散する。はぁ…やはり皆に優しいのだろうな。


ただいまと図書館に戻り退勤までおとなしく仕事をする。疲れたなーっと思いながら家に帰ると、お父様から手紙が来ていて至急家に来るようにと書かれていた。珍しい。次の休みは…3日後だ。急には休めないしその時に帰るか。


ーーーーー


「セシリア様ー!」


朝から出勤した途端ルイ様が走ってくる。あ、昨日断ったんだった。また来てしまった。どうしよう。


「…ルイ様おはようございます。どうしました?」


「私何か気に障ることしましたか?!ごめんなさい!鈍感で気が利かないっていつも言われるんです。セシリア様には嫌われたくないです…」


「何もされてないですし、嫌ってないです。ただルイ様は聖女様なのですよね?高貴な方なので…」


ルイ様は悲しそうな顔をして、言わなくてごめんなさいって。セシリア様とは普通にお友達になりたくて…と俯いている。


「仕事に行かないとダメなので、ごめんなさい。」


私は言い訳をし逃げる。あんな可愛らしいルイ様に対して、リュート様と仲が良い事に嫉妬をして傷つけなんて最低だ。2人を応援するなんて今の私には出来ない。頭が痛い…心も痛いしツライ。私は何をしているのだろうか。


「セシリア大丈夫?!顔色悪いよ?」


「…え?そう?」


「今日はお休みにしたら?忙しくないしゆっくり休みなよ。」


皆が言ってくれ家に帰る。1人落ち込んでしまう。あ、実家に帰ろう。お父様も用事があるみたいだし、急ぎ支度をして自分へと向かう。


辻馬車に乗り込み1時間ほど進むと久しぶりの我が家に着いた。今の時期家族は王都に居るので会えるのだけど、休みは本に没頭していたためあまり帰っていなかった。


「ただいま。お父様は今居ますか?」


お嬢様が帰られた!と皆喜んでくれ、お父様は執務室に居るとの事で向かう。扉をノックしセシリアですと言うと、勢いよく扉が開いた。


「セシリア!!!」


え?何??私怒られるような事した?!入りなさいと言われ怯えながらソファーに腰をかける。向かい側にお父様も座り、紙を差し出される。何これ??


「心当たりはあるか?」


「はい?何ですかこれ?」


「…釣書だ。」


釣書…誰に?私に?お兄様?どういう事だろう。何故こんなのを見せられているのか全くわからない。


「はぁ?お兄様にですか?」


違う!セシリアにだ!と怒られる。心当たりなんかあるはずがない。理不尽過ぎる。


「リュート·フォン·バンフィールド様からだ!本当に心当たりないのか??」


リュート様?何故?


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