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一般生徒の思い出

 高校生活のお楽しみ、修学旅行。


 行先が信州北陸と聞いた時は落胆した。

 先輩たちから聞いてた話と違う。


 ディズニーランドや原宿、あるいはスキーを楽しみにしていたのに。



 昨日はダムを見てケーブルカーとロープウェイに乗った後、野原を山歩き。

 今日はバスに乗せられて兼六園に連れて来られて、ひたすらお堀の周りを散歩。


 何処に行くか班の中で意見がまとまらず、道にも迷って徒歩で兼六園の周りを一周してしまったのだ。


 表の方は観光地らしくお土産物屋があったが、裏側は何もなし。

 無駄に友人とただただ散歩しながら駄弁るだけで自由行動の時間が終わった。



 今回のハイライトと言えば、兼六園の坂の下まで戻ってきた時に事件が起きた。

 リーゼントヘアの不良が紫色のシャツを着てポケットに手を突っ込んで歩いてくるのに正面から遭遇してしまったのだ。


 皆で「地元の不良だ」「田舎はガラ悪いな」「メンチ切ったらヤバイぞ」と目を反らして逃げようとしたのに、向こうからどんどん近づいてくる。

 とうとう手を挙げて「おい」とドスの効いた声を掛けてきたときは、どうしようかと思ってしまった。


 相手はニコニコしていた。

 よく見たら、ただ単に派手な格好をした西脇先生だった。


 先生が率先して風紀を乱すような服装をするのはやめてほしいと思った。



 夜も、ホテル。飯食って、大浴場で泳いで、あとは駄弁って終わり。

 鈴木君が部屋に置いてあったツボ押しを気に入って、売店で買ってきたのは笑った。


「西脇先生がなんか地下のゲームコーナーで裸を出そうとしてるらしい」


 下で変な噂を聞きつけてきたが、もう今日はこれ以上西脇先生に絡みたくないので、俺達は鈴木君の誘いを断った。



 西脇先生って、一体何をしに来たんだろうな。

 ギバ先生は、舞妓さんの写真を撮りに来たみたいだけど。

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