表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
灰の監視員(レギュレーター・アイ)  作者: シャロン=ミ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

10/26

EP9 塔の心臓部・浮遊回廊


塔の心臓部へ繋がる巨大な扉が開かれた先には、重力を無視して浮かぶ無数の浮遊プラットフォームが、巨大な歯車のように連動して回る「動力回廊」が広がっていた。

足元は雲海。冷徹な風が吹き抜ける中、四人の影が降り立つ。

「ここから先は『塔』の防衛プログラムが過敏だ。個別の敵を相手にするより、システムそのものをハックして、最短ルートを構築する必要がある」

カイエンの言葉に、フードを目深に被った少女が短く応える。彼女の背に刻まれた魔力紋章が淡く発光し、宙に仮想の鍵盤を描き出した。

「了解。塔の演算基盤にアクセスを開始するわ。……けど、注意して。この階層、ただの警備兵じゃない。塔のエネルギーを直結させた『守護者』が潜んでる」

少女の警告の直後、回廊の奥から地響きが轟いた。

漆黒の装甲を纏った巨躯――『守護機兵アーケイン』が、駆動音を唸らせて姿を現す。

「おっと、デカいのがお出ましだ!」

大柄な白衣の男が、巨大なレンチ型のアームを腰から展開し、不敵に笑う。

「魂の共鳴リンクは足元にある。俺がその『回路』を見抜いてやるから、カイエン、お前は切り裂け!」

「ユウナ、フードの護衛だ。敵の攻撃がこちらに向かないよう、引きつけておけ」

「任せて!」

ユウナは新調した短銃剣を抜き放ち、小柄な身体を弾ませてアーケインの懐へ飛び込む。

アーケインの巨大な腕がユウナを薙ぎ払おうとするが、彼女はそれを紙一重で回避。銃口から放たれる魔導弾の閃光が、回廊を照らす。

「レンチ、位置は!」

「3時の方向、第2階層の導管だ! 脆いぞ!」

「了解」

カイエンは魔剣を一閃させた。

計算された軌道が、アーケインを回避しながら一直線に壁の動力回路を貫く。

「今よ!」

魔法使いの少女が掲げた手から光の楔が放たれ、ゴーレムの動きを完全に封殺する。

その隙に、ユウナが新調した短銃剣の出力を最大まで高めた。

「これで終わりよ!」

炸裂する魔力の奔流。

ゴーレムの心臓部が砕け散り、巨大な巨躯が崩落していく。

静寂が戻った回廊で、四人は互いに視線を交わした。

帝国の残党、はぐれ魔導師、そして元監査員。

ちぐはぐなメンバーだが、その連携は驚くほどに「最適化」されていた。

「……ふん。上々だ」

カイエンは短くそう呟くと、崩れ落ちたゴーレムの残骸から、新たな『アクセス・クリスタル』を回収する。

「このペースでいくぞ。最上階の『ホスト』を叩き、この狂った塔のプログラムを強制終了させる」

ユウナは満足げに短銃剣を収め、カイエンの隣に並んだ。

かつて自分を縛り付けていた帝国という呪縛は、今や遠い過去のものとなりつつある。

この四人となら、どこまでも行ける。

そんな確信を抱きながら、一行はさらなる塔の深部――浮遊回廊の先へと足を進めた。

本作をお読みいただきありがとうございます!

章のプロットは既に完成しており、毎日更新で章の完結まで走り切る予定です!

ミリタリーとハイファンタジーの融合、そしてキャラクターたちの戦いの行方を最後まで見届けていただけると嬉しいです。

「続きが気になる!」と思っていただけましたら、ぜひブックマークや評価ボタンで応援をお願いします。毎日の更新の励みになります!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ