93 何難? 誰難?
こんなのではいけないのでしょうが、気温に比例して書く量が減ってる・・・
この前も似たような事書きましたね。
皆様も熱中症やのぼせには御注意ください。いきなりくらっときます。
では、早めに涼しくなることを祈って93話目投稿。楽しんで頂ければ幸いです。
『何時に起きますか?』
「五時半。起きる時間って変更できたっけ?」
『フぃみョンから丞様に記憶を書き込む都合上、三十分ぐらい前に言ってください』
「三十分前になったら教えてくれる?」
『わかりました』
今日は待ち合わせがあるので、丞は少し早め、二十二時にベッドに入った。
令和異世界会員と幼馴染み、姫様達は面識がないので丞がいないと始まらない。
起きる時間の調整が出来るかの確認も忘れずに。
せっかくならジョンさんのゲームは最後まで楽しみたい。
☆
「カワイイ! 凄くカワイイ!」
丞がいつものガラスの木の下のテーブルに現れると月子さんの声が聞こえた。
「そうでしょう! ちょっと、おさわりは禁止でしてよ! お待ちになって!」
慌てた感じで言いながら、子猫の姫様がテーブルの上で月子さんの手をヒラリとかわす。
「ああ、姫様!」
ミッケニも慌てている。
ミッケニは姫様と違って少年アバターだ。
月子さんの後ろでオロオロしてるだけで、残念ながら姫様の助けにはなっていない。
「月子さん、その人姫様! 偉い人」
丞も慌てて止めに入る。
『大騒ぎですね』
シープだけが落ち着いていた。
「早めにきてよかった」
月子さんが丞の頭の上に避難した姫様を怪しい目付きで見上げている。
両手もワキワキと怪しくうごめいて、丞がいなければすぐさっきの騒ぎが再開されそうだ。
「早めにきたのは失敗でしたか」
ミッケニが月子さんと丞の間にさりげなくはいる。
状況が落ち着けば、ちゃんとした対応ができるようだ。
「月子さん落ち着いて。姫様は猫っぽいけど人だから。シープと違っていきなりさわっちゃダメだよ」
丞がどうどうと月子さんをなだめる。
『私も人ですよ?』
シープが話をややこしくする。
「なるほど。と、すると触ってもいい条件ってなんだろう?」
丞はシープをそっと捕まえて、そっと月子さんに差し出す。
『対人関係の役割とか、親しさでしょうか』
そっとシープが非実体モードで月子さんの手から逃れる。
「難しい問題ですね」
ミッケニがこっちに乗りませんかと姫様に頭を差し出して断られてる。
「私を見た大抵の人は撫でようとしてきますわ! これも私の魅力がいけなくてよ!」
姫様が丞の頭の上で片手を腰に手を当て、片手を口に当てオホホと笑いかけた所で足を滑らせてしがみつき髪を引きちぎる。
「むう。仲良くしよう」
月子さんはお友だちからと姫様に向かって人差し指を伸ばす。
「よろしくてよ」
姫様も月子さんに右手を伸ばす。
姫様と月子さんの触れた所からピカーと光が輝いたり。しなかった。
「ええと。姫様達と月子さんはちゃんと自己紹介したの?」
状況が落ち着いたので丞は確認してみた。
「軽く。知ってるのはイントロデュース ジョンのゲームの参加者だというぐらいだ」
普通、使用中のテーブルに相席はしないからなと、ミッケニが月子さんと出会った状況を教えてくれる。
「なら、まずは自己紹介しようか。僕は飯堂寺丞」
「知ってる」
「イイドウジってなんですの?」
「そういえば、フルネームは聞いてなかった」
丞の自己紹介は三者三様の感想で迎えられた。
「私は卯上月子」
月子さんが自分を指差して名のる。
「ウガミ ツキコ」
「姫様、日本人は親しくなければ名字で呼ぶそうです」
「ではツキコと」
「日本人は後ろが名字です」
「ドナルドは後ろでしたわよ?」
「彼はアメリカ人です」
姫様はミッケニに比べると地球慣れしてないなと丞は思った。
そして、ドナルド。
丞の知ってるアメリカのドナルドは三人だけだ。そのうち二人はピエロのハンバーガー屋とアヒルだが。
そして最近見かけないピエロっぽい人はロナルドらしいので実質一人だ。
そういえば白い家の上空にUFOが飛んでる写真見たなと、丞は一人納得する。
「私はミッケニ。ナンニャー星の姫様の付き人です」
ミッケニが胸をはるが、姫様と丞は知っている。いつ見習いが取れたのかと首を傾げたが。
月子さんはミッケニの猫耳に興味があるようだ。
「そして、こちらにおわすお方をどなたと心得る。おそれ多くも我が星の王位継承候補シャーム姫にあらせられる!」
ミッケニが何かに影響された姫様の紹介を一気に言い終わる。
セリフの後半がないと今ひとつだなと感想を考えてた丞の頭の上で、姫様が変身と叫んでいた。
「え、ちょっと待って」
人の頭の上で変身とか、アバター変更時は重さどうなるのとか、まさか僕の上に降りないよねとか考えていたら、丞は避ける時間を失った。
「え、ちょっとどいてくださる?」
「うわぁ! っと!」
何で着地地点にいますのと叫ぶ姫様を丞は肩車していた。
ああ、子猫よりは重さは増えるのかと姫様に失礼な事を考えながら、バランスを取る丞の視線の先に、真っ赤な顔の幼馴染みと、やれやれとあきれている幼馴染みがいた。




