30 異世界会会員のお試し=友達を作りたい
令和最初は予約投稿してみました。
上手く行けば9時に投稿されているはずです。
では令和最初。
30話目、楽しんで頂けたら幸いです。
『こちらが小動物園です』
シープに案内されて月子さんがついたのは、石を組み合わせて作った建物だった。
中に入ると順路が無く、好きに部屋を見ていくようだ。
「これは・・・」
水中に半透明の石が沈んでいる。
『ガラス状の生命体ですね。地球人の早さではわかりませんが、活発に動いているそうです』
「割れない?」
『割れたり、欠けたりすると増えるそうです』
「フワフラ、カワイイ!」
毛の生えた楕円の生き物が部屋の中でいろんな高さに浮いている。フワフワ、フラフラしている。
『そっとさわって、いいそうです』
許可が出たので月子さんが生き物を触ってみると案外筋肉質だ。
「やわらかくない」
月子さんはちょっとガッカリした。
「これはロボット?」
表面が金属でできている魚のような物体が泳いでいる。
『金属生命体ですね。生き物です。これと同じような生物から進化してロボットぽい人になったそうです』
「ロボット羊とか、鳥とかいるかな?」
「イルカがいる。立体映像?」
大きな水槽に手のひらサイズのイルカが群れで泳いでいる。
『いえ、このサイズの生き物です』
「カワイイ!家で飼えそう。地球にもいればいいのに」
他にも見たことのある動物、ない動物をみて、カワイイ!いまいち、もう一回みると騒ぎながら月子さんは小動物園を楽しむ。
『小動物園はいかがでしたか』
「参考になった」
月子さんはそこそこ満足と言って笑顔を浮かべている。
「私は、シープみたいのを作りたいの。昔おじいちゃんの家で見た、ロボットの犬や喋るぬいぐるみを発展させた友達になる存在を」
『左様でございましたか』
シープがうなずく。
「そう。シープは本当に理想」
月子さんが浮いているシープを捕まえて、しげしげと見る。
だんだんとシープを見る目があやしくなっていく。
「はぁ、はぁ。シープの中ってどうなってるの。ちょっと見せて」
『中は夢がつまっている設定です。実際に見る事は出来ませんよ』
非実体モードで抜け出したシープがブルリと震える。
「フぃみョンで勉強してもシープは作れないの?」
『地球に影響を及ぼさない知識は、ポイント次第で起きた後も覚えていられます。地球に影響がある知識はフぃみョンで勉強したとしか思い出せません』
「たとえば?」
月子さんはよくわからないと首をかしげる。
『試験勉強をフぃみョンでしても、ポイントを使わなければ、起きたあとフぃみョンで試験勉強したとしか思い出せません。ポイントを使えば、実際に勉強した内容を思い出して、試験に使えます。地球に影響を及ぼす知識は発明、発見されていない知識が多いです。武器、毒等の知識も含まれます。起きた後、なんか勉強した、フぃみョンでは知ってるぐらいの感覚になります』
「そっか、残念。シープの作り方は覚えられないのか」
『私も私がどう作られたかわかりません』
「シープの製造工場とかないの? 次はそこに行きたい」
ベルトコンベアに乗った、たくさんのシープを思い浮かべて、月子さんはだらしない笑顔だ。
『工場も時間もないです。少し早いですが、待ち合わせの場所に向かいましょう』
「工場ないの。残念」
月子さんとシープは待ち合わせの場所に歩いていく。




