28 異世界会会員のお試し=感じ方は人それぞれ
今回は核爆発表現があります。
兵器表現ではないですが、気にする人は飛ばしてください。
では28話目、楽しんで頂けたら幸いです。
核爆発の表現があります。
兵器表現ではないですが、気にする人は飛ばしてください。
飛ばして次の話を読んでもつながります。
(ここから核爆発)表示をしてあります。
『こちらが美術館になります』
シープが委員長を案内してくれたのは、形は小さな西洋風の建物だった。
材質が地球と違うらしく金属光沢がある。
「壁、さわってもいいのかしら」
委員長が壁を触ろうとして止める。
『大丈夫です』
シープの言葉に止めた指を進めて委員長が金属光沢のある壁をさわると、柔らかい布のような手触り。不思議な感触をしばらく楽しむ。
美術館入口の受付にいた、うさぎのような耳をした女性に軽く会釈して、委員長とシープは館内に入る。
館内は外観より少し広いようだ。
順路にそって回るタイプの美術館で順路上にしばらくは絵が続く。
絵の具やキャンバスは地球のものとは違うが、絵その物は変わらない。
実在するような景色や人を忠実に描いた絵。
作者のアレンジが入った絵。
何を描いているか分からない絵もあるが、これは地球の絵も一緒である。
次は立体の展示。
何かを正確に写し取った像。
作者のアレンジが入ったのか、元々の形がそうなのか分からない像。
地球の物と明らかに違うのは、立体全体や一部が支えもないのに空中に浮かんでいることだ。
台座の上に、球体が浮かんでいる。辺りを見ると球体が浮かんでいる作品が多いようだ。
「球体を浮かばせるの、流行っているのかしら」
委員長は誰に聞くでもなく呟いた。
「大抵の星は丸いピョン、物体を空中に固定できるようになった頃から人気の表現方法ピョン」
委員長の後ろにいた、受付の女性が答えた。
いつの間にか、ついて来たようだ。
さっきは気にならなかったが、植物がその形で生えました、と言いそうな服を着ている。
「入場者が一人しかいないから解説するピョン、いらないなら受付に戻るピョン」
「せっかくだからお願いする、ぴっぴょん?」
委員長が頬を赤くしながら語尾にぴょんをつける。
「ピョンはつけなくて、いいピョン」
うさみみの解説員さんが委員長に無理しなくていいと言ってくれる。
次の部屋に入ると立体が動く作品が集めてあるようだ。
柱の回りを結構なスピードで多数の球体が回っている。
一見無秩序に動いているように見えるが、ずっと見ていると一定の法則で動いている。
「これは多人数の自由を表しているピョン」
「一見何も縛られていないように見えて、実際はきちんと法則を守っているのね」
次の作品は柱がなくて球体だけが回っている。時々球体同士がぶつかって壊れるが、映像の逆回転の様に元に戻っている。
最後は二個ずつ正面衝突して消えた。飛び散る破片が美しい。
「これも同じ人の作品で自由を表しているピョン」
「決まり事のない自由は身を滅ぼす?でもそれが美しい?」
「感じ方は人それぞれピョン」
破片がくっついて球体になり、また回り出す。
「同じ作家さんの自由シリーズの最新作ピョン。これは触っていいピョン」
台座の上に多彩な色が移り変わる球体がある。動きはしないようだ。触ると摩擦がない。
「完全な自由は一人の時?他者に影響されない?」
「その解釈の人が一番多いピョン。他の解釈をする人もいるけど、見つける楽しみが無くなるから教えないピョン」
(ここから核爆発)
次のエリアは映像展示のようだ。
さまざまな景色が平面、立体映像で展示されている。
見たことのあるような景色も、ない景色も一様に美しい。
メタリックブルーの紅葉?青葉?
風が吹くたびに色が変わる草原。
岩が風化していく映像はそのままの映像なのか、はや回しなのかわからない。
火山の噴火は地球とあまり変わらないようだ。
ある立体映像の前で委員長は足を止めた。
地表の一部が輝くと、きのこ雲が立ち上った。
「原爆を展示するのは悪趣味ではないかしら?」
「ゲンバクって何ピョン? これは自然現象ピョン。核物資が多い星で自然に起きる現象ピョン」
受付の女性は核兵器を知らないようだ。
「そうなの。自然現象・・・」
そう言われてみれば何もない所に次々に生えるきのこ雲も美しく見えてくる。
次は何が展示されているのかしら。
委員長はスキップするように次のエリアに進んだ。
次も、委員長の話が続きます。




