10.対モルディギアン戦線観測局1
「さてさて、やって来た!」
時刻は午前2時、特殊神話対策局が動き出したと春瀬から連絡があったため二人で肉体ごと鏡写しの世界に来た。肉体で来た理由は魂を現実世界で出すと死ぬから。
だから境界線のある状態で来たのだ!
龍雅?置いて来た。この戦いにはついていけねぇ!!
流石に神とタイマンは無理でしょう。
因みに春瀬とは別行動、春瀬はモルディギアンの居る空間で先に待っている。僕がここに居るのは前線部隊が変な所で全滅しないように!
「これよりプランAを開始する。各部隊、配置に付け。行動開始!」
お、隊長が指揮を開始したね。
すると特殊部隊の面々が動き出す。8つのマンホールから下水道中央に存在するやつらを掃討する!と言っても、実は下水道にはグールやショゴス、果てには魔術師や深きものどもまで存在する。何故かは分からない。というか港に近いから流れ着いて来たんだろうね。魔術師は潜伏場所としてよく居る。
「さてと、僕も行動を開始しないとな。」
春瀬も行動を開始したようだ。
春瀬もまた危なそうな神話生物を掃討しだした。
僕は魔術師を殺す!!
「くっ⋯なぜだなぜだなぜだ!!なぜアイツらが⋯対策局が⋯こうなれば奴ら諸共吹き飛ばっ⋯」
「ダメじゃん、油断しちゃ。」
錯乱した魔術師を背後から刺し殺す。
「お!魔導書もってんじゃん。ラッキー、ネクロノミコンか、模写っぽいし正確かは分かんないけど使えそう。」
さてさて、さっさと次の魔術師を殺さないとな。
2人目、3人目、4人目、僕が最初に確認した4人の魔術師は全員殺害完了⋯こんな近くに住んでたのにお互いの事知らなかったんだね?
なんとこいつら、魔力が凝縮されたアーティファクトを2つと対神話生物武器のアーティファクトを1つ。しかも銃!そして最初に手に入れた魔導書を持っていた!!
魔力供給のアーティファクトは貴重で1つで億はくだらない、しかも本来の人間のMP限界である100MP以上を内包してる。
30億〜50億、これがもし200MP保持出来るとかなら100億も行けそう⋯なんなら国にも売れるなぁ⋯
「はは、これを手に入れる為に金持ちの魔術師でも襲って追われてたから下水道に逃げ込んでたんだろうな。」
さてさて、もう少しでモルディギアンVS神話局の戦いだ。見逃せないな!!
「居たぞ!情報通りだ!!総員、撃て!!」
サプレッサーで音が小さくなった銃撃音が、大量に鳴る。
だが⋯
『ウゥーー』
超音波の様な物を鳴り響かせるかの神には余りダメージが入ってない。
「あちゃ、ダメだな。終いか?」
「くっそ⋯対神話生物用弾丸、装填!総員、撃て!!」
青く光る神に、金の光を纏う弾丸がぶつかる。
『キュオォーーーーン!!!!』
その断末魔の様な音波が下水道に響く。
「うぐぅ⋯」
「不味そう、僕や春瀬は効かないけど、完全に無力化された。しかもこんな声出してたら他の存在が来るに決まってる。けどここで異空間を切ったら僕達も食らうからなぁ⋯」
「アリスさん、アリスさん。」
「お、はるせやっほ、どこにいるのかと思ったよ。」
「モルディギアンは超音波を出す神格でしたっけ?」
「いんや、盲目の付与とグール化。モルディギアンを蒼炎と評したけどおかしいな⋯正確に言えば青黒い炎のような影の魂みたいな見た目のはず。」
「つまり?」
「こいつ。モルディギアンじゃない、もしくはモルディギアンに別の神格を入れてるかも。著作権的にアウトだったり怪しい神格とか?例えば⋯音の神⋯トルネンブラか?!」
「トルネンブラですか?」
「だとしたら、大分まずいね。いやどれ程影響を受けてるかにもよるけど。トルネンブラは音そのもので音速で行動が出来るんだ。そして致命的な衝撃波や精神干渉を得意としててその音は耳を塞いでも意味が無い。何より危険なのは⋯やつは近代のクトゥルフ神話において外なる神⋯この世界で言う外神だ。」
「成程⋯そこまでの大神格が組み込まれていたら⋯確かに⋯」
「正直、捕まえれる自信ある?」
「いえ、式神での攻撃で魔力は枯渇気味、倒すのすら難しいのに生け捕りはもっと難しい。」
「ん〜⋯あ!いいこと考えた。この世界に引き込まばいい!完全な真空の世界を作って!そしてそこに僕が時空間移動で押し込んで、精神体の君が彼奴を叩き潰す!ただ、モルディギアンの神格をどう対処するかが問題になるね。」
今も勇敢な対策局の奴らが戦おうとしてるけど、無力化されてるからね。
「強烈な生をぶつけるのはどうですか?生命エネギー⋯HPをMPに変換してそのMPを使って攻撃を行うとか。」
「それだ!!」
さて、手札は揃った!あとはあの神格を叩きのめすだけだ!!




