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ゲームクリエイター ~とある少女の冒険譚~  作者: メープル
王都躍動編
83/94

82.少女の想い

なんかいつの間にか9月ですね。リアルのドタバタで結局あんまりアクティブに動けなかった今日この頃です。

現在進行形でドタバタしてますが一応元気です。

もうしばらく忙しそうですが……まぁ何とかします。


9月と言えば、ゲームクリエイターが1周年を迎えました。

思ったよりぬるっとした周年の迎え方になってしまい申し訳ありません……

色々とトラブルに巻き込まれながら1年、読者の皆様のおかげでここまで走り続けることができました。

本当にありがとうございます。

失踪だけはしない失踪だけはしないと言い続けていますが、毎度毎度神出鬼没になってしまい申し訳ないです……

これからも、引き続き空回りしながら全力で頑張っていきますので、ゲームクリエイター、そして錬金術をよろしくお願いします。

馬車は特に躓くことなく順調に進み、あっという間に夜になった。

王都の姿はもう見えない。

辺りは薄暗く、私の目の前で焚火がぱちぱちと音を立てているのが聞こえるくらい静かだ。

ご飯は、あらかじめ用意しておいた材料を使って、簡単なスープとパンで済ませた。

思っていたより2人に好評だったから、機会があればまた作ろうと思う。


ご飯が終わると、商人さんは自分の馬車へと戻っていった。

アッシュ君とドロテアちゃんもあくびをしながら眠たそうに馬車へと乗り込んだ。



……ん?私は寝ないのかって?

あのねぇ……夜になったからと言って、ずっと休んでいられる訳じゃないのよ。

夜が明けるまで、辺りの見張りをする必要があるんだから。

私も疲れてはいるけど、依頼を受けている以上きちんとやらなきゃ……


「ふわ…ぁ……」


少しあくびをしながら軽く伸びをする。

まだ見張りを始めて1時間も経っていないのに、容赦なく睡魔が襲い掛かってくる。

何か考え続けてないとすぐに寝落ちちゃう……

いっそ素数でも……って素数なんて数えてたら眠くなるわ!


ん~と……じゃあ……一人でしりとりでもしてみようかな……

しりとり……リンゴ……ごま……マスク……栗……リス……スズメ……メダカ……


「ふわぁ……」


ダメだ……全く効果なし……

何か手はないかな……


《条件を達成しました》

《パッシブスキル”思考加速Lv1”を獲得しました》


眠気と戦っていると、突然頭にスキル獲得の音が響く。

その音でハッと目が覚めて、私は早速スキルの効果を確認することにした。


……ん~と?何々……『思考する速度がスキルレベル×10%上昇する』……?

どういうこと?思考に速度とかあるの?

そりゃ考え事することは多いけどさ、そんな速さなんて気にしたことないよ?


……まぁいいか、考えてもしょうがないよね。

ゲームの世界なんだし、よくわかんないスキルの1つや2つあってもおかしくないよね。


「ふわぁ……」


やば、また眠気が……



チョンチョン


「ひゃっ!?」


突然背中を誰かにつつかれ、変な声を出してしまった。


「ちょっ!声が大きいですよ!!」

「だ、だって急にドロテアちゃんが背中つつくから……」


声の主はドロテアちゃん。

ひそひそと小声で話しかけてくるので、私も小声で返す。


「どうしたの?眠れないとか?」

「そんなわけないじゃないですか……見張りするのは1人だと大変でしょう?」

「代わってくれるの?!」

「だから声が大きいですって!……交代交代、ですよ?」


まさかこんなピンチの時に救世主が現れるとは……


「それなりに時間が経ったら呼びに行きますから、ちゃんと交代してくださいね?」

「もちろんだよ!ありがと!ドロテアちゃん!」

「だから声が大きいですってば……」


私は馬車の中に戻り、隣ですやすやと寝息を立てるアッシュ君を起こさないように注意しながら眠りについた。




「ふぅ……」


夜も深まり、焚火の光がぼんやりと辺りを照らしている。

ぱちぱちと音を立てる焚火を見つめながら、何か悩んでいるようにため息をつく少女が1人。

手には長剣(ロングソード)を抱えており、考え事をしながらも、隙は全く無い。


次の瞬間、少女は何を思ったか、ゆっくりと剣を抜き、鞘を横に置いた。

そしてすっと立ち上がり、何歩か歩いたところで足元に剣を突き刺した。

そして剣の前で座り、ゆっくりと話し始めた。


「……パパ、あのね。私にも守りたい人ができたんだ。すっごく優しくて、強くて、かっこいいの。時々抜けてるとこもあるけどね。……本当はね、私もパパとママのところに行きたかったんだ。知り合いもいないし、ずっと1人ぼっちだから。そんな時に捕まっちゃってさ。嫌だったけど、私にはどうすることもできなかった。このまま死んだ方がマシだって何回も思ったの。……でも、あの人は私を助け出してここから出るって、ずっと諦めなかった。なんで初めて会った私にそこまでしてくれたのかはわからない。けど……やっと、私にも目的ができたよ」


そこまで話すと、地面に刺した剣を抜いて、満天の星空に向けて掲げる。


「だから、見守っててね。私も、パパみたいに大切なものを守って見せるから」


そんな少女に応えるように、流れ星が一筋流れていった。

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