79.依頼を受けてみよう!
かなり不定期になってしまい申し訳ないです……
暑さでかなりバテ気味でして……
翌日。
外が少し明るくなってきたタイミングで、私は1人王都の冒険者ギルドへと向かう。
アッシュ君とドロテアちゃんはまだ寝ていたので起こさないように細心の注意を払った。
ん?乗合馬車を探すならギルドじゃないだろって?
ふっふっふ、甘いな!
ギルドにはいろんな依頼が集まるのはわかるよね?
採取、討伐、探し物とかいろいろあるよね!
その中に『護衛』ってジャンルの依頼があったとしたらどうする?
そして、もしその依頼の行き先が『グレイシア領』だったら?
もうわかったよね?
私の目的は、グレイシア領までの乗合馬車を探すことじゃなくて、グレイシア領までの護衛依頼がないか探すこと。
私は馬車に乗れるかどうか分からないけど、少なくとも私分の代金は節約できるはず。
アッシュ君とドロテアちゃんは馬車に乗せてもらえるようにすれば、実質2人分の代金で3人で移動できる。
こうすれば乗合馬車に乗るより経済的だよね!
ん?王都に冒険者ギルドあるならそこでアッシュ君とドロテアちゃんを冒険者登録すればいいんじゃないかって?
ん~とね、説明するのが難しいんだけど……私が登録したところの方が安心できるというか手続きが楽というか……まぁそんな感じ!
細かいことはどうでもよかろうなのだ!
「ほえ~……」
私は通行人に道を聞きながら王都にある冒険者ギルドにたどり着いた。
王都というだけあって、冒険者ギルドの規模が凄まじい。
敷地面積だけで考えても、ゆうに3倍は超えていそう。
まぁ中に入らないことにはどうしようもないし、行きますか!
前は初めてだったからビクビクだったけど、2回目はそうはいかないんだから!
カララン
私はドアを開け、中に入る。
外見の通り中も広く、もちろん中にいる人の数もグレイシアのギルドとは桁違いだ。
でも、私が思っていたより視線がこちらに向くことはなかった。
おそらく往来する人が多すぎていちいち見ていられないんだろう。
まぁこちらとしてはありがたいんだけどね。目立ちたくないし。
あ、とりあえず依頼ボードを探さなきゃ。
今日はグレイシアまでの護衛依頼を探しに来てるんだから!
グレイシアでは受付の横にあったような?早速探してみよっと。
私は受付カウンターの周りを探す。
思っていた通り、依頼ボードはカウンターに横付けされていた。
が、かなりの依頼が舞い込むためか、かなり大きい。
私が全力で手を伸ばしても届かなそうなものもいくつかありそうなくらいには大きい。
どこかにグレイシア領行きの依頼は……
私は目を皿のようにして依頼を探す。
「…………あ」
見つけた。
依頼ボードの最上段、しかも隅の方にその依頼はあった。
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依頼内容:グレイシア領までの荷馬車の護衛
ランクD
概要:グレイシア領に食料等の輸送をしたい。普段なら護衛なしで行くのだが、毎回使うルート上に盗賊が出没したとの情報あり。荷物を無事送り届けるため、力を貸してほしい。
報酬:要相談(盗賊の引き渡し金は8割提供する)
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ふむふむ。
やっぱり盗賊っているのね。さすが異世界と言いますか……
依頼の書き方からして、向こうで捕まえた盗賊を引き渡せばそれに応じたお金がもらえる……ってことなのかな?
いくらもらえるのかはわからないけど、8割ってなかなかじゃない?
まぁ会わないのが1番なんだけど。
とりあえずこの依頼にしようかな。
そう思い私は依頼書に手を伸ばす。
が、依頼が貼られているのは依頼ボードの最上段。
ただでさえ大きなボードの最上段に私の手が届くわけもなく、ただ空を切るのみ。
他の人に取ってもらう?いや、話しかける勇気もないしあんまり目立ちたくないから却下で。
踏み台か何か探す?いや、探すのが大変そうだし何より自分が小さいって認めたくないから却下で。
うーん……何かいい手は……
あ、そうじゃん魔法使えばいいじゃん。
風魔法でうまく浮かせて、手元まで飛ばせば何とかなりそう!
ではでは早速……
私は風魔法をうまく調整しながら依頼書の方まで飛ばす。
ボードを倒したりしないように気を付けないと……
依頼書とボードの間に滑り込ませて……慎重に剥がして……
ペリッ
私の作戦が功を奏し、依頼書は私の手元にひらひらと舞い落ちる。
私は上機嫌でそれを優しくつかみ取り、受付に向かう。
……その一部始終が多くの人に見られていたことに気が付かないまま。
「すみません、この依頼をお願いします」
そんなことは露知らず、私はシンさんがやっていたように受付に依頼書を渡す。
「かしこまりました。ギルドカードとペンダントの提示をお願いします」
ギルドカードとペンダント……?あ、最初にもらったやつか。
確かアイテムボックスの中に……あぁ、あったあった。
「はい、これですよね?」
「ありがとうございます。確認してまいりますので少々お待ちください」
そう言って受付の人はカウンターの奥の方に行ってしまった。
……ていうかさっきっからめちゃくちゃ視線が刺さるんだけど。
私何かやったっけな……




