74.脱出と新たな仲間
アヤメが消えた後、私たちはアッシュ君とともに外へと続く道を歩いていた。
「そういえばなんだけどさ……アッシュ君はなんで私の居場所が分かったの?」
ふと、少し気になっていたことを尋ねてみる。
後をつけてたりしたのかな?
「ん~とね、ナツを迎えに来た兵士の人覚えてる?」
「そりゃね……その人のせいでここまで連れてこられたし」
「あの人からね、なんか嫌な気配を感じたんだよ」
「嫌な気配……?」
「そう、なんていうか……操られてるみたいな?」
操られてる……?
つまりあの人は何者かに操られてたってことなのかな……?
まぁおそらくアヤメだろうけど……
「だから、ナツにこっそり僕の魔力を流し込んでおいたの!ナツがどこに行ってもわかるようにね!」
魔力?そんなの流し込まれた覚えは……
…………
…………はっ!!
もしやあの時かぁぁぁぁあ!!
急にどうしたんだろうとは思ったけど!!そんな意図があったのかぁぁぁぁあ!!!
「それって……もしかして」
「えへへ、急に抱きついたりしてごめんね!」
やっぱりかぁぁぁぁあ!!!
「ま、まぁそれのおかげで助かったわけだし……」
私がそういうと、満足そうに微笑むアッシュ君。
だから!!そういうとこが可愛いんだってば!!何?!尊死しろっていうの?!死ぬよ?!ほんとに死んじゃうよ?!
「…………?」
悶絶する私を不思議そうに見つめるドロテアちゃんの視線が痛い。
そんな目でこっち見ないで………
「…………?」
お前もかブルータス!!
そんなこんなで歩き続けること数十分。ようやく外に出ることができた。
太陽がまぶ…………しくないな。だって夜だもん。
「ふ~…………やっと出られたね!」
「そうだね。……ところでナツ、ずっと気になってたんだけど、その子は?」
あ、そういえばドロテアちゃんのことをアッシュ君に紹介してなかったな。
「自己紹介が遅れました。ドロテアといいます。この度ナツ様の旅に同行させていただくことになりました。よろしくお願いいたします」
少し悩んでいると、ドロテアちゃんが自分から自己紹介をしていた。
…………ってちょっと待てぇぇぇい!!!
なんだその『様』は!!ていうか同行ってどういうことや!!
驚き、ドロテアちゃんの方を見る。
ドロテアちゃんは私の目をまっすぐ見つめて、
「言ったでしょう?私には目的がないと。なので、貴女様の旅に同行しようかと思いまして。楽しそうですしね」
と言い放った。
いやいやいやいや!
確かに言ってたけど!なんでそうなった!!
「そうなんだ!よろしくね!僕はアッシュ!仲良くしようね!」
ちょっと待てぇぇぇい!!!!
アッシュ君も普通に受け入れないで?!おかしいでしょ!!
色々反論しようとも考えたけど、ドロテアちゃんとアッシュ君が楽しそうに話しているのを見て、なんというか…………うん、ここで断ってはいけないような気がした。
私は、考えるのをやめた。
「……うん、まぁ…………うん!ついてくるなら止めはしないよ!」
「ありがとうございます。では私は本日よりナツ様の『専属メイド』ですので。何かあれば頼ってください」
「うんうん!メイドね!メイド…………メイドぉぉぉぉお??!」
「はい。…………あ、従者の方がよろしかったですか?」
違う違う、そうじゃ、そうじゃなぁい~♪
って歌ってる場合か!!
…………もういいや……疲れたわ……もうどうにでもなれ…………
私は、考えるのをやめた。(2回目)
お前もかブルータスって言って伝わる人いるのかな……
…………あれ?なんかネタ多い気が…………
…………まあいいか!




