33.巻き込まれた!
少し短めです。
思案に耽っている私をよそに、身なりを整えるスーシャさん。
「そろそろお昼時ですね。帰りましょうか」
「は、はい」
体が強張っているのを感じる。
そりゃ、あんな魔法見せられたら……ねぇ?
「どうしました?帰らないのですか?」
「い、いえ。なんでもあり……ないです」
スーシャさんは不思議そうな顔をした後、ボス部屋の中心に向かって歩いていき。
目の前で消えた。
……え?
スーシャさんどこ行ったの?
消えた……?……いや、にしては……
私はスーシャさんが消えた辺りに近づく。
足元を見ると、来るときの魔法陣とは違う、優しく金色に光る魔法陣があった。
なんだ……転移しただけか……
……これ、帰還用のだよね……?
でも、これしかないし……
行くしかないか……
どうやら、魔法陣恐怖症になってしまったらしい。
「遅かったですね。何かありましたか?」
転移したのは、”迷いの花園”の入り口部分。
ちゃんと出口に飛ばしてくれたようだ。
「いえ、大丈夫です!」
少し、語尾が強くなってしまった。
「……?では、帰りましょうか」
少し首をかしげるスーシャさん。
何はともあれ、私達はダンジョンを後にした。
……そこまでは覚えてる。
なのに……
「どうしてあなたも止めなかったんですか!スーシャ様は領主なんですよ?!ダンジョンへ遊びに行くような感覚で行かれては困ります!怪我でもされたらどうするつもりだったんですか!」
……なぜ……なぜ私は怒られているのだろう……
時は、数分前に遡る……
私達が村につくと、一斉に護衛の人たちが駆け寄ってきた。
その中でも一番体つきがいい、村に来るときに先頭だった人が話しかけてくる。
「スーシャ様、村の視察はどうされたのです?」
にこやかな、でも明確な怒気がこもっている口調で問いかけてくる。
私に向けられているものではないとわかっていても、思わず身構えてしまう。
「え、え〜っと……」
珍しく、スーシャさんがしどろもどろになっている。
私といた時はすっごい饒舌に喋っていたのに……
「……場所を変えましょうか」
スーシャさんと護衛の人たちとで、私の家に向かう。
……なぜ私の家なのよ。
そして、さっきの場面に戻る。
私はただ、1人で特訓しようとダンジョンに行っただけなのに……
それにスーシャさんが勝手についてきただけなのに……
なんで……なんで私も怒られるのよ……
説教は、2時間近く続いた。
次回、対人です。
あんまりやばい表現は使わない方向でいきます。




