3話 初村人
歩いた。右から太陽が登っているということは僕は北へ歩いているのだろう。人と会話をしないということはこんなに辛いのか。すると遠くに街が見える。やっと人に会える僕は全速力で走った。街に着くと燃えていた。
「たすけて!!」
声が聞こえた。その方向に行くと女の子がゴブリンに襲われていた。ほんとにここは異世界だなと思った。助けてあげようとするが俺はゴブリンに勝てるのかこの世界に来てから視界の端にチラつくステータス欄にはLv1と書いてあるぞ。まあ、いい。10mほど離れた地点でゴブリンがこちらに気づいた。こちらを見て怯えてるようだが襲いかかってきた。
「パァン!」
僕が手を伸ばすとそこにゴブリンの体がぶつかり木っ端微塵に弾け飛んだではないか。そして、女の子はこちらをものすごい形相で睨みつけている。
「あんたがこのむらを...」
近づいて行くとだんだんと女の子が顔がぐちゃぐちゃになるくらいに泣いて泡を吹きながら倒れた。ここに置いて行っても仕方ない。壊れているが建物の中に入れておくか。
だが、1人にはしておけなかった。前の世界で人間だったせいだろうか。
30分ほど経つと女の子が起き上がった。で、こちらに気づいた。すると歯がガチガチ音を立てながら震えている。
「おまえはなんなんだ!」
「人に聞く時は先に名乗るべきだろ。まあいい。私は...」
そういえば名前がなかった。うーんなんにしよう。近くに木が生えておりそこにはライムのような果物がなっていた。よし。それだ。
「ライムだ」
「うそだ!さっきのまものがセルマレ様のためにと言っていた!おまえがセルマレだろ!」
「さっきの魔物?セルマレ?なんだそれ?」
「ほんとに知らないのか!?」
話を聞いてみると今日急にゴブリンの群れが襲いかかってきて村を焼かれたんだと。そして偶然この子供だけが生き残ったんだと。
「そうか、お前はどうしたい。」
「わたしは...復讐したい。」
こうしてセルマレ討伐のため2人はこの廃村を出た。




