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2章・猟奇症候群

「トイレに起きただけだから、気にしないで」

そういうと眠そうな目を擦りながら、トイレに向かう



「私…久しぶりに見たよ1年ぶりくらいかな…?」

パンツをはいていないことさえも忘れてしまうほどの衝撃だったのだろう。


「…あれがお前の弟か…はじめてみたぞ……」

瀧澤に至っては初見だということだ。



そんなことを言ってる内に

トイレを流す音が聞こえた。



トイレからでて廊下を少し歩いて自分の部屋に向かう友覇に、瀧澤と遊の興味津々な視線が向けられる。


気分は余りよくないだろう。


トボトボと部屋に入る。

入ろうとして友覇は立ち止まり、僕に向けて言った


「昨日の切り裂きジャックの事件、一夜でかなり進展してるよ。」


「!!」

けして忘れていた訳ではない。朝から遊や瀧澤が押しかけて、もしかしたら『切り裂きジャック』の犯人はもう捕まったんじゃないか。警察が動いてくれてるさ。と、意識の外に追いやっていたのだ。


ドアを開けっぱなしにして友覇は部屋に入っていった。


それは…入ってこいって ことらしい。


「切り裂きジャック?昨日の猟奇殺人事件のこと??」

遊が不思議がるのは普通だろう。

切り裂きジャックなんていう大昔の伝説。


「切り裂きジャックってなに?ねぇ!?なにそれ!?……トランプ…?」


瀧澤。お前は知らなくても不思議じゃないな。馬鹿だから。



入ると、窓の無いため朝から電気のついた部屋には何か物凄く体に悪い電磁波が飛び交ってるような気がした。


まあ、今日は曇天なので、リビングのほうも電気は付けていたが。


「そこ座っていいよ。」


「お…おう。」

床に勢揃いしてる美少女フィギュアと、床に積み上げられたエロゲ、ギャルゲの数々に体が触れないように慎重に座った。



「……お……おじゃま…しまーす……」


恐る恐る入ってきた遊は、まず。床、棚、机に勢揃いしている美少女たちを見つけて驚いていた。


「おほー!!!これあれだろ!?『け○おん』の唯だろ!?うわー。かわいいなぁ!山田弟も見てるの!?」

美少女たちに夢中の瀧澤は、フィギュアを取って スカートの中を覗きこんでる。



「触んなッ!!!!」


「あ…はは。なんか……すいません…。」

激怒する小学生に瀧澤は気圧されてしまった。



悪いな瀧澤。でもお前も悪い。



「はぁ。兄ちゃんこれ見て。」


そこには

《現代に蘇る『ジャック・ザ・リッパー』》

と書かれた記事があった。

都市伝説を集めているサイトの、『ジャック』についての記事らしい。


そこにはこう書かれていた。



《夜になると現れ、猫背の大男で、黒いコートをきて顔にはマスクを付けて帽子を深く被っている。

声は子供のように甲高い。

突然、未登録のアドレスから

『こんばんわ』と書かれたメールが来たら最期、

数時間後に必ずジャック・ザ・リッパーに殺される。》


そしてこの都市伝説はこう終わっていた。


《ジャック・ザ・リッパーは昼間は、人間として活動しているという。

もしかしたら、貴方のすぐ側にジャック・ザ・リッパーがいるかもしれない。》


と。


「今回の事件…上半身と下半身を切断して自らの名を残すという手口もこの話どうりなんだ。」


他の三つのパソコンを操作しながら友覇はいった。


「うそでしょ…?これって…都市伝説じゃん……」


遊は想像したより、事件が混沌としていたのだろう。怯えきっていた。


あの馬鹿の瀧澤でさえ。

黙り込んだ。




「それに僕。ジャックを見たんだ…。これを見て」


なんで外に出ないコイツが…

と思う前に、パソコンの画面を指差した。


僕はパソコンの画面から、パソコンの画面へと視線を移す。



そのパソコンの画面は監視カメラの映像みたいなのが画面を9等分して、9つあった。


どれも自分のよく知る、普原町の映像だった。


「監視カメラの映像??こんなもんどっから??」



「全部、僕が設置した監視カメラだよ。お父さんのプレゼントのね」


外にでないお前がどうやってと思ったが。そんなことはまあ、どうでもよかった。


9等分の画面がそれぞれ動く、真夜中の映像なのに 動くものが綺麗に鮮明にみえる。赤外線かなんかのカメラなんだろうか?


「ここっ!!これこれ!!」


画面の中の映像の時計は午前2時を指していた。

酔っ払た女性の前に黒いコートをきた猫背の大男……。

さっきの話の条件を完璧に満たした大男が立っていた。


「……ひ…っ!」

画面の前で恐ろしさの余り悲鳴をあげたのは遊だった。


「ここ…俺んちの道場の近くじゃないか…」

瀧澤の通う柔道の道場はどこにあるかは知らなかったが、それでも画面の中の風景は僕も見慣れたモノだった。


酔っ払った女性は、目の前の怪異に気づかずに、ケータイがなったのだろうかポケットからケータイを取り出した。


そして女性は目の前の怪異に気づいたようだ。

ケータイを落とし尻餅をつき、後退りする。

顔は恐怖に歪み、口を開け悲鳴を上げてるようだ。

だが悲鳴は聞こえない。

この映像には音声はなかった。


鉈のようなモノをもった大男が襲い掛かった。


「きゃあああああっ!!!」

聞こえたのは遊の悲鳴だった。


友覇は気をつかったらしく、大男が女性をバラバラにするだろうシーンは見せずに、襲い掛かる手前で映像を停止してくれた。


「あと…これも。」

友覇は落としたケータイの画面を拡大した。


そこにはこう書かれていた。


《こんばんわ》


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