表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
17/25

2章最終・天使症候群

闇の槍の総数は30本程度。

その全てが、僕の身体の至るところを貫いた。


急所も何ヶ所も貫かれただろう。


そこから僕の意識は飛んでいた。









切り裂きジャックは満足げに、血だまりに横たわるレンコンのように穴の開いた死体を見つめ、更に鉈をつかって上半身と下半身に分けるためにその死体に詰め寄る。



腰に向かって鉈を振り下ろした。




しかし鉈が死体に届くことはなかった。






光の雲のようなモノが盾になり、死体を護った。



「ッ!!!?」

夜の闇に慣れていたジャックの目はまばゆい光に眩まされる。


それでも、視界が元に戻るとジャックはあの光の正体を見極めるため、それを見つめた。



その光は死体の右腕の古傷のような場所が、その光と同じ色で発光していた。



次にジャックは、鉈を全力で振り下ろし

近距離から衝撃波を放つ。

当たれば八つ裂きだ。


死体を守るように展開された光の雲は衝撃波を飲み込んだ。


光の雲は

死体に開いた穴に光を注ぐ。


すると穴は全てふさがり、もう死体と言うには綺麗すぎる。



光の雲はそのまま、発光した右腕の古傷に纏わり付くように集まり腕全体を覆った。


更に右肩まで光が支配してゆく。



右側の顔面まで侵食されたところで


死体と呼ばれたモノは活動を始めた。



太郎の身体だが、そこに太郎の意識はなかった。



肩からは出来損ないの羽根のようなモノが出ている。



腕纏わり付いた光は形を変え、

怪物の腕のようになった。

だが、まがまがしさは感じられない。

それどころか神々しささえ感じられた。



『シンジテル』



太郎の身体を動かしている天使のようなナニカはそういった。


ジャックは先程、太郎を殺した時に使った“闇の槍”をコートの中から100本単位で出現させ、“天使のようなナニカ”を殺しにかかる。



肩にあった出来損ないの羽根、から光の大翼を現出させて逸れで全て薙ぎ払う。





その瞬間。

切り裂きジャックを

巨大化した“光の腕”でジャック薙ぎ払う




ジャックは50m以上離れた駐車場の端にあるコンクリートの塀にノーバウンドで激突した。





コンクリートの塀は半壊し、そこで横たわる





かろうじて息があるようだが、マスクは半壊、間接は変な風に捩れ、至るところから血を流している。



留めを刺すために、まさに大翼をつかい光の速さで死体同然のジャックの元へ詰め寄る



そして腕をふりおろした。










しかし、ジャックには届かない。





その腕は止められた。



























ジャックへ振り下ろす腕を止めたのは、太郎自身だった。














僕は、自分が今どうになってるかも解らず。

とにかく、僕の中の人間は、《“僕じゃない僕”が振り下ろそうとしている、この僕の腕のようなモノを止めろ》と命令していた。




「うおあああああああああああっ」




ここでコイツを殺したらッ


コイツと一緒になっちまう!!



そう僕の中の人間が叫んでいた。




左腕で抵抗しようと、頭で制御しようとしても……

それだけじゃ間に合わない。










何を思ったか、僕は“光の腕”を破壊しようと、噛み付いた。







その瞬間。




パリィィィィィン





右腕を始め、右半身を覆う光の装甲は

砕け散り、光の粉となって雪のように舞った。




すると“天使のようなナニカ”は消えて無くなり、支えがなくなった僕は地面に突っ伏した。




遠退く意識の中

救急車と、パトカーのサイレンの音が聞こえたような気がした。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ