後日談・切り裂きジャック
それから僕は病院で目を醒ました。
目を醒ますとそこには涙で目を真っ赤にした遊と、かなり高齢の医師らしき人がいた。
「太郎ッ!!?よかった!!太郎が起きたよぉぉ!うわあああああん!」
隣のベッドでは瀧澤がお見舞いのバナナを頬張っていた。
「おう!起きたか!!」
「お前っ!大丈夫だったのか!?」
あそこまで重傷をおって、無人のあのマンションでは応急処置さえまともに受けられなかったろう。更に言えば直ちに救急車が駆け付けたわけでもない。
正直、助からないんじゃないかと思っていた。
それなのに彼は日常に戻ってきた。
余りの驚きに上体をいきなり起こしたため
視界がぐにゃりと歪んだ。
「太郎!?大丈夫???」
貧血の時ように目が回り、上体は再びベッドに戻った。
「大…丈夫っ……大丈夫!!痛くないから…」
痛みを基準に無事かどうかを決めるのもどうだかと自分でも思ったが、
不思議と身体に痛みはない。
よく考えるとあれだけ槍に貫かれたのに包帯が巻かれていない。
瀧澤もだった。
太郎が落ち着くと、瀧澤は喋りだした。
「まあ…あのままなら死んでたな。」
「…?何かあったのか??」
瀧澤はただ『解らない』と言った。
その後、遊から事件の結末に関して聞かされた。
一連の事件の犯人。いや切り裂きジャックの正体は、マンションの近くにすむ大学生だった。
名前は青柳 春樹21歳。こちらも重傷で見つかったが、一命を取り留めたらしい。
だが意識は取り戻していないらしく動機などはまだ聞けていないらしい。
医師からは僕らの容態について話がなされた。
瀧澤は僕らの見ている前で腹を切られた。というのに傷は跡形もなく消えており、今で寝込んでいたのは出血で血液を大量の失ったため貧血になっていたからだ。
そして僕もだ。
医師は何処から大量の血液失ったのか理解が出来ないと嘆いていたが、
意識を取り戻したなら、今日一杯は点滴をうって明日には家には帰れると言ってくれた。
「は?二日??二日も寝てたんですか!!??」
「まあ、妥当じゃないかい?大量の血液を一気に失ったんだから!どういうわけか傷口が無くてあれ以上は血液を失わなかったから良かったけど、それでも二人とも結構危なかったんだから」
医者はのほほんと気楽にそんなことを言ってくれた。
僕の身体の傷が残っていたら、死んでいたと解り冷たい物が背中を走った。
実は少しだけ、自分が天使のようなモノに支配されていたことを覚えていた。
支配というより、自分の内のナニカが暴走したような感じだったが。
二日前の死闘を思いだし今こうして三人で息をしているのは奇跡だと実感した。
「!二日ってことはっ!!!あああっ!!!」
僕らが襲われた日
つまり
11月25日は金曜日。
そこから土日と意識を失って
今は日曜の夜9時。
明日からは帰れる
つまり、明日から普通に学校だというわけだ。
「土日寝過ごしたとかああっ!!うわあああ損したああ!」
瀧澤は僕が感じていた奇跡なんか
どーでも良いらしい。
「それに!来週は火曜から期末テストだよ〜ん!」
「なっ!!!!」
「うわああああ」
流石に僕も驚いた。
「そ…うだ…土日で勉強する予定だったんだあああ!」
僕はいつも逸れでテストを乗り切っていたのだが、
今回、そんな時間はない。
「僕…お腹痛いんですが……あれですかね…貧血の副作用ですかね?」
僕に便乗して瀧澤もいった。
「俺も…頭が痛むっつぅか…あれ……肩が痛くて……あれかなアイツにやられたからかなあ……」
医者はいい笑顔でこういった。
「ははははっ。テスト、頑張ってね」
夜の病院の駐車場に
瀧澤の元に現れた青年は佇んでいた。
「山田クンに力が渡っちゃたかあ。
その前に山田クンには死んで貰えたら良かったんだけどね……まあ、しょうがないか。」
「それにしても、山田クンがあんなに妹さんたちに頼りにされてるなんて、知らなかったなあ。」
病院に背を向け、歩きながら愉しそうに笑う。
「次の物語は……どれにしようかな」
夜の闇と同化したその後ろ姿は、いつの間にか消えて無くなっていた。
初めて後書きを書きます。
どうもくりゅーです。
作品と呼ぶにもおこがましいくらいですが…
ここまで呼んでくれた方は 本当にありがとうございますね。
誤字、脱字、日本語としておかしい文章、使い方の違う言葉…等、他にも沢山のお見苦しい点があると思います。
本当すいません…。
えっと。。。感想を下さると嬉しいです。…あと評価も……。
ちなみに本文中にある不思議な句読点は仕様です。一応。
読みづらいですかね??
あと人物の呼び方が変わってるのは仕様です。一応。
解りにくいですかね
??
それも含めて、
感想、評価をしていただければ!とても!とっても!嬉しいです!!




