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2部 スペルブースト 編  4章 平穏を脅かす存在 1話

スペルブースト編 4章は朝倉裕貴では5月23日の出来事でで、この岡本浩子編ではまだ5月14日になっています。

「ご飯出来たよ~」

 神田清子の声が廊下に響く、私、いつの間にか寝てたみたい。

 時刻は午後6時半頃だ。

 ベッドから体を起こしめくれていたスカートを正す。

「はーい、今行きます」

 とりあえず直ぐに返事を返した。そしてベッドの横に落ちているロー○ーを片付けた。

 今日は事情聴取で少しストレスが溜まっていたと思う。そんな時はさっさと事でもして気分をリフレッシュするのが一番だ。

 食堂に行くともう皆が揃っていた。清子ちゃんは食器をテーブルに並べ、美華ちゃんが料理を盛りつけている。奧のキッチンには華英さんとまあちゃんが手際よく料理を作っていた。

 私は何もせずにダイニングの席に座った。

「ちょっと浩子、ちょっとは手伝いなさい」

「良いじゃない、もう盛りつけるだけでしょ?」

「ちょっと、そう言う問題じゃないでしょ!」

「もう、分かったわよ」

 今日はやけに美華が絡んでくる。これ以上言わせるのも五月蠅いので席を立ちキッチンに向かった。

「何か手伝う事無い?」

「もう出来上がりだから食堂で待ってて」

 と、あっさり華英さんに追い返されてしまった。それでダイニングに戻ってくると「遅いから、手伝う事も無くなるのよ」と美華にまた怒られてしまった。

 カラッと揚がったコロッケとボウルサラダと豆腐の味噌汁。

「このコロッケはまあちゃんが揚げたの?」

「そうそう、揚げ物は油の温度だけ管理していたら難しく無いからね」

「浩子ちゃんは揚げ物は無理じゃ無い?」

「ひっどーい」

 清子の悪態を私は糾弾した。

「誰だって最初な何にも出来ないものよ、浩子ちゃんだって料理の練習すれば上手になるんだから」

 華英さんも一緒になって反論する。

「私もやれば出来るのよ」

「じゃあやって貰いましょうか」

「え?明日から?えぇ、良い、わよ」

 声が引きつった。どうしよう・・・私、まともに料理をした事が無い。

「それなら明日、みんなで作りましょ、良いよね華英さん」

「私は構わないよ、何作ってくれるのかしら」

 まあちゃんが仕切りだした。

「内緒」

「でも真紗美ちゃんって料理が得意では無かったよね?」

 清子の鋭い問い。

「私はやったら出来る子なの」

 まあちゃんは得意げに自慢した。


「じゃあ行ってきます」

 夕方4時前、学校から帰るとまあちゃんが出かける準備をしていた。

「大変ね真紗美ちゃん」

「本当に大変なのは真代ちゃんですから」

「そうねぇ、これ、私から・・・こんなものしかして上げられないけど」

「いえ、いつもありがとうございます」

「あら、浩子ちゃんお帰りなさい」

「ただいま・・・です」

 華英さんが私に気付いて声を掛けられたので返事をした。と言うかさっきの話しに割り込めなかっただけなのだが。

「浩ちゃん、じゃあまた後で」

「うん、行ってらっしゃい」

 まあちゃんはトートバッグを肩に掛けて病院へ行った。私は華英さんに尋ねた。

「まあちゃんは従姉妹のお姉さんが入院してる病院にお見舞いへ行ったのよね?」

「そうよ、どうしたの?」

「ううん、ちょっとね、毎日だから大変そうだと思って」

「そうね、だから私も少し協力しようと思ってたまに差し入れ作っているの」

 暫く、華英さんと真紗美の従姉妹の話をしてから部屋に戻り私服へ着替えた。

 まあちゃんの従姉妹は東京の核攻撃で被爆し、その影響で癌を発症して入院していると言う事だった。

「美華、晩ご飯の買い物行くけど一緒に来る?」

 部屋の前で声を掛けた。

「ちょっと待って、私も行きます」

 部屋の中からドタドタ音がして「きゃっ」とか「うわっ」とか悲鳴が聞こえる。

「大丈夫?入るよ」

「あっちょっと待って、うわっ、あっ」

 私は悲鳴が気になってドアを開けた。

「うわ!何これ」

 部屋の中は脱ぎ散らかした服やお菓子の袋、ぬいぐるみで足の踏み場が無い程ぐちゃぐちゃになっていた。

「ああっ浩子ちゃんダメ」

 美華は慌てて散らかった服の上に覆い被さった。私はわざと無関心を装った。

「買い物・・・行く?」

「行く・・・」

「じゃあ、先に華英さんの所に居るから声かけて」

 そのまま見て見ぬ振りをして華英さんが居るダイニングへ向かった。

「ちょっと浩子、待って」

 美華は慌てて私を追いかけようとするが気付かないふりをした。

「華英さん、今夜のメニューは何にします?」

「あら、まあまあ、夕べ言ってた事忘れていたわ、もう作って有るの」

「そうなんですか?じゃあ他に欲しい物無いですか?」

「んー、そうねえ、じゃあお味噌汁の材料買ってきてくれる」

 華英さんは少し考えて私に言った。

「味噌汁、何の味噌汁にするの?」

「お味噌はあるから他の物を、浩子ちゃんが食べたい物を買ってきてくれる」

「分かりました」

「じゃあ、これ材料代、これで」

 華英さんは財布から1万円を取り出した。前にも言ったが、今の日本は戦後の金融政策でインフレを起こし物価は当時の10倍程になっている。その為、百円前後で買えた食材も今は千円前後で推移している。

「浩子お待たせー」

「あら美華ちゃんも浩子ちゃんと一緒に行くの?」

「あ、はい、一緒に行きます」

「じゃあ2人居るならちょっと重たいけどアレも買ってきて貰うかな?」

「何を買ってくれば良いですか?」

 私は聞き返した。

「丁度、シャンプーがきらしちゃったとこなの、詰め替え用を勝ってきて貰える。銘柄はいつもので」

「分かりました。じゃあ美華ちゃん行こ」

 私は美華ちゃんと一緒に近くのスーパーまでお使いに行った。

「浩子、何を買うの?」

「味噌汁の具材」

「だったら豆腐が良いんじゃ無い」

「それと、沢山ネギ入れようか?」

「味噌は大丈夫?」

「味噌は買わなくても良いみたい」

「じゃあ、まずはお遣いの方を先に済ませましょ」

 豆腐とネギとシャンプーの詰め替えをかごに入れた。

「何かお菓子買って帰る?」

 お小遣いは3千円、そんなに沢山買えない。

「これにする?」

 ファミリーパックのチョコパイを指した。

「それも良いけど今日はこれにしたい」

 美華は大福餅を指した。

「和風責めか・・・良いわね、それにしましょ」

 私は買い物かごに大福餅を5個入れた。

 精算を済ませスーパを出た所で店内から叫び声が聞こえてきた。

「何かな?」

 店の入り口で私達は振り向くと、同じ歳くらいの少年と中年の女性が争っていて、女性は少年の手を取り何かを取ろうとしている。一方、少年は女性の手に有った物を手放すと私達に向かって走り出してきた。

「どけ!」

 すれ違い際に少年に振り払われ私は床に倒れた。

「痛!」

 咄嗟に手を付いたが膝と手を擦り剥いてしまった。

「浩子、大丈夫?」

 美華は私に手を取り少年の方を向く。

「止まれ!」

 スーパーの駐車場で叫び声が聞こたが止まらずに逃走している。直後、パンパンと銃声が聞こえ少年はフラフラと前のめりに倒れた。

 銃を撃った方を見ると青い腕章を付けた男子生徒が銃を構えたまま少年に近づいている。確かあの腕章はブルーバンドの物だった筈。

「危ない!」

 私は声を上げた。倒れた少年を調べるブルーバンドの男子生徒の死角からもう1人の少年が端末を操作して右手がキラリと光ったかと思うと螺旋魔法陣が現れた。

 魔法陣の計算式は地属性の攻撃魔法で有る事は分かった見た事の無いプログラムだ。

「え?何?」

 美華は私の声に驚いて戸惑っている。ブルーバンドの学生も私の声に気付いて振り向いたが魔法の発動速度の方が早かった。少年の前に第2魔法陣が描かれると魔法陣の前に砂が集まり3本の針が出来ると男子生徒へ目がけて飛んでいった。

 今、私はDMS端末を持っていないため魔法が使えない。このままでは・・・と思った時、男子生徒の目の前にトランプが飛んできた。

 トランプは男子生徒の前の空中で止まり砂の針を受け止めた。それを見た学生は咄嗟に銃を構え、攻撃してきた少年を撃った。撃たれた少年もその場に倒れた事を確認する。

「危なかったわね」

 スーパーを挟んで向こう側の道路から少女が近づいてきた。


しょっぱなから18禁ギリギリでしょうか?

アウトなら修正するつもりです。

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