↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
エルフ賢者の異世界転生:転生してネコになったのに銀河最強艦隊司令を任された件:金曜20時更新  作者: 秋月心文
ゴイツ帝星国

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
14/19

首都星を囮に

【目標:バステト星国首都星:破壊・回収】


 読みだした記憶の中には、ゴイツ帝星国とは思えない命令が記憶されていた。

 バステト星国首都は、銀河連邦侵略に於いて、とても有益な足掛かりになる位置にある。

 ゴイツ帝星国にとって、破壊する必要性は感じられない。


 この星を破壊してメリットを感じるのは「破壊屋」くらいだろう。

 ただ、惑星破壊自体は、闇バイトで集めた学生たちにやらせる予定らしい。

 それが成功した時だけ、破壊屋が出てきて回収するという算段らしい。

 ヤツらをおびき出すには、首都星を破壊させるべきだが……。


 使い魔のヘンリーを呼び出した。

『お久しぶりです。マスター』

『お前の力で星をまるごと複製できるか?』

『う~ん、そっくりは無理ですね』

『なにか問題があるのか?』

『あっしは、モノは複製できますが、生き物は複製できやせん』

『生き物の器だけなら可能か?』

『魂が空っぽでも良ければ』

『じゃあ、それでいってみようか』


 私は、バステト星国の首都星を、まるごと亜空間にぶちこむと、ヘンリーに作らせたダミーの星を代わりに設置した。


 私の亜空間の中では、すべて時間が静止している。

 収納した星に住んでいる人や動物が死んでしまうことはない。


 ヘンリーが作りだしたダミーは、

 そこに存在する建物や乗り物、人や動物の姿も再現されている。魂まで複製しないので、ほとんど動かないが……。


 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・


 やがて、バステト星国の首都星に向かう船団があった。

 中では、始めて顔を合わせた学生たちが、互いの自己紹介をしながら親睦を深めていた。

 今回のバイトは、バステト星国の首都星まで、この船を「運ぶこと」だった。

 基本的に、この船は全自動で動いていた。

 全自動操縦の船でも、建前上、誰が乗船しなくてはいけない決まりがあった。

 だから、操船科に通う自分たち学生に仕事が来たのだと思っていた。

 それだけにしては金額が高かったが、学生の彼らには、こういう時の相場がよくわかっていなかった。


 だんだん首都星が見えてきた。

 これで、依頼された仕事は終わりだ。

 何日も、船の中に缶詰にされていただけに、ホッとした気持ちがこみあげていた。


「おかしいぞ。聞いていた航路じゃない」

 ひとりが、そんな声を上げた。

「おい、船が変形しているぞ」

 もうひとりが、そう言う。

 船は変形を続け、民間船の偽装をパージ(放出)し、中があらわになった。どうみても、軍艦という見た目に早変わりした。

 船の下にぶら下がっていた巨大なミサイルが首都星に向けて放たれた。

 学生たちはパニックに陥った。

 この船は、学生たちが操船しているという前提で、届け出がなされている。それが、攻撃をしたとなれば、その責任は自分たちになる。

 依頼されたから……、そう言ったところで意味はない。

 実行犯は、自分たちになるのだから。


 他の武装も、首都星に向けて照準を始めている。

 学生たちは、必死にそれを止めるように努力するが、何も出来なかった。

 この船には、操船する仕掛けは、何一つ用意されていなかったのだ。

 目の前で、首都星が破壊された。

 その衝撃で、自分たちが乗っている船も、木っ端みじんになる……はずだった。

 しかし、そう思った瞬間、彼らの時間は止まった。


 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・


 アブローラでは「それ」を亜空間収納で回収していた。

 闇バイトとはいえ、何か手がかりがあるかもしれないと思ったからだ。


 艦橋では、フェリオが「首都星が……」とパニックに陥っていた。

 生暖かくニヤリと笑う副官との対比が、少し面白かった。


 こうして、私は次にやってくるはずの主役の登場を待った。


 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・


 それは静かにやってきた。

 亜空間航行で、首都星近くの宙域に姿を現した。

 すかさず、亜空間航行の足跡をたどる。

 この世界の亜空間技術は非常に稚拙で、亜空間の薄皮一枚分のところまでしか潜れていない。

 だから、亜空間航行をするたびに現空間にキズがつく。

 それを追跡するだけで、どこから来たのかが読めてしまう。


 ゴイツ帝星国からやって来ている。

 「破壊屋」のバックにいるのは、ゴイツなのだろうか。

 それだけで黒幕とは限らないが……


『楽しそうですね、閣下』

 ん?、あぁ、どうやら私のシッポが揺れていたらしい。

 この体になると、そういうところで感情を読まれてしまうのが、ちょっとしゃくだ。


 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・


 やがて、彼らは首都星の残骸から「レア物質」の採掘を始めた。

「さすがに115億年ものは違うな。こんなにデカいとは……」

 彼らが採掘しているレア物質は、古い惑星ほど大きくて純度が高いらしい。

 けれど、そういう惑星ほど、人や動物が多く住んでいる。

 この仕事は、誰かの犠牲の上に成り立っている。

「そういえば、あいつ何やってるんだ」

 作業員が神官を指さす。

 あきらかに場違いな人間が混じっていた。

 お読みいただき、ありがとうございます!


 少しでも楽しんでいただけましたら、

 ★や【ブックマーク】で応援していただけると、

 今後の創作活動の励みになります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。