表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ギャンブラーと13人のスート騎士団〜転生召喚士はトランプカードで異世界に【革命】を起こします〜  作者: Kazu―慶―
第1章:大富豪編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
21/44

第20話 スペード5の装甲騎士

 ――またもや、ピンチと咄嗟の判断から、新たなスート騎士を召喚した俺。


 エメラルドグリーンの装甲に巨大な戦斧。俺やニーナはおろか、ポーキーまでもが身を隠せるほどの巨躯。まさに『歩く砦』だ。

 細目と兜から覗く坊主頭が特徴的な漢――【スート騎士団・スペード5の装甲騎士、ゴードン】の登場である。




「ぬうぅ……! 光ったと思ったら、それがしと同じ用心棒が現れただと……!? 猪口才な!!」




 対して、コントラクトブリッジを阻む用心棒・アンドロス。俺の不意打ち召喚に驚愕しつつ、大剣を構えて警戒する。




「アンタが、スペード5のゴードンか。急に喚び出して悪いな。今は急を要する時だ、宜しく頼むぜ」


「……サンダーやシルヴィーからあるじの話は聞いている。我はスート騎士団が誇る強靭な砦。主を護ることに尽力する所存」


「お、おう……!」

 少々たどたどしい口調だが、その言葉には揺るぎない信念が宿っている。


 血の気が多いサンダーや小生意気なシルヴィとは違い、召喚直後から俺への忠誠を隠そうともしない。これには俺も少したじろいだが、ようやくマトモな騎士に出会えたことに内心感動していた。


「ゴードンさんは、私やサンダー、シルヴィにとってのお兄さんみたいな人なんです。何事にも動じないというか、『苦しい時のゴードンさん頼み』と仲間内で言われるくらい頼りになるんですよ!」

「ニーナ、他人を褒める暇はない。代わりに主をしっかり護るのだ」

「は、は~い……」


 成る程、兄貴分と言われる訳だ。その上ニーナからも高く評価されるとは、なんと珍しい。



「ほほぅ。同胞にも頼られるとは、御主、中々の強者と見た。ならば貴様から相手になってやろう、掛かってこい!」


 アンドロスは、ゴードンの威圧に刺激されたか、大剣を構えて彼を煽る。




「ドデカのあんちゃん、気を付けや! こいつは刃物や飛び道具と、色んな武器を持ってるべ!」

「ゴードン、カードで援護した方がいいか?」

 ポーキーの忠告を受け、俺は魔法・技カードでのサポートを提案する。




「……否。我は千の武器に朽ちる砦ではない。手出し無用!」

 強靭な肉体はゴードンの矜持か。金太郎顔負けの巨大戦斧を担いで、のっしのっしと歩み始める。


「――先手必勝、いざ、参る!!」


 ズンッ……、ズンッ……。


 アンドロスとゴードンの間合いはおよそ20メートル。ニーナなら1秒もかからずに肉薄できる距離だ。


 ズンッ……、ズンッ……。


 しかし、鎧が重すぎるのか。一歩一歩に凄まじい重圧をかけて進むゴードンが、10秒で進んだ距離はわずか1メートル。


 ズンッ……、ズンッ……。


 ……『牛歩の歩み』とはよく言ったものだが、これはもはや『牛歩戦術』、あるいは国会の議事妨害か何かか。まだ二メートルしか進んでいない。


 ズンッ…………



「遅ええええええええええええッッッ!!!」



 一分が経過して、動いた距離はたったの3メートル。

 まだアンドロスの間合いまで17メートルもある。流石の俺も、この遅延行為に等しいパフォーマンスにはキレざるを得なかった。




「そういえば、ゴードンさん、力は強いんですけど、脚が絶望的に遅いんでした……」


 ニーナ、何でそんな大事な事を言わんのだ。




「…………我、脚、限界。これ以上は、一歩も動けぬ」

「はぁ!!?」

 まだ三メートルだぞ! 既に坊主頭からは滝のような汗が噴き出している。どんだけ脚に負担をかけてるんだ!




「……何をしている。鈍足にかまける暇があるなら、某と戦え!!」


 痺れを切らせたのはアンドロス。当たり前だが。アンドロスは、ゴードンよりはマシだが、武器を吊るした重い脚を引きずって接近する。




 アンドロスは大剣グレートソードを上段に構え、ゴードンの頭目掛けて振り下ろそうとした、その時!




 ―――ガキンッッ!!




 エメラルドグリーンの鎧の硬さが、グレートソードの柄から先の刃をへし折った!




金剛不壊こんごうふえ! 我が鎧、いかなる得物も受け付けぬ!」

「何をぉぉっ!?」

 アンドロスは続けて大型の金槌、鉄球と重量級の武器を次々と叩き込むが、ゴードンは微動だにしない。




「ならば……これならどうだ!!」


 ゴードンとの距離はゼロ。アンドロスのマントから例の散弾銃を取り出し、ゴードンの胸甲目掛けて零距離射撃!




 ダァァァァンッッ!!




「…………!?」


 しかし、ゴードンの鎧は、散弾をも止めた!!




「どうした、もうおしまいか?」


 気の優しい奴ほど、怒らせると怖い。




 ゴードンの細目からギロリと、物凄い眼光をアンドロスに向けると同時に、撃った散弾銃をむんずと握りしめ、粉々にしていった。




「ひ、ひいいいいいい!!?」


 コントラクトブリッジの用心棒、ゴードンを前に成す術なし!


 今にもゴードンの巨大戦斧が、返り討ちにとアンドロスに向けられようとした瞬間―――。






 ―――ビキッ。




「…………え?」


 俺やニーナ、ポーキーは、その不吉な音を聞き逃さなかった。

 この跳ね橋――『コントラクトブリッジ』は、現在アーチ状の構造で固定されている。つまり、構造的に中央部分へ負荷が集中する状態だ。

 その中央で重量級の二人が暴れ回れば、一体どうなるか……?






「……ヤバい。このままじゃ橋が―――崩れる!!」



小説を読んで『面白かったぁ!』と思った皆様、是非とも『★★★★★』の評価、「ブックマーク追加」や感想・レビュー等を付けて、応援してください!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ