336話 神は気まぐれ
まぁフラグ建築は一旦置いておいて、シルヴィアとアルト達の話を聞いて憤怒の状態も把握したい。
レイヴも連れて行って、そっから方針を戦力増強にむけて拡大、俺個人の最優先課題は職業の進化かな?
何でシルヴィアとアルト、鏡花は進化してんのに俺だけ進化してない……?
「ん? マスター! おはようございます。体は大丈夫ですか?」
「マスターなら平気だろう。それより副マスターが心配だ」
まぁ実際俺はただの疲労、心配なのは色欲と鏡花だ。
色欲はそもそも戦闘での魂の損傷、鏡花は魂の治癒による緻密な魔力操作と魔力の枯渇、今は眠ってるけど相当な疲労なはずだ。
「それで、起きたなら聞こうか。今後の方針はどうする? マスター」
「前々から言っていた戦力拡大を図る。加護、武具の強化とかその辺だな。俺の場合は職業進化だな」
現状の戦力では大罪撃破は愚か、冥府の大地の攻略すら無理だ。
戦力増強は必須、そのためにも次の目的地は加護を獲得できて冥府の大地の情報を知れる可能性もあるSランクダンジョン【精霊樹の森】に行く。
「鏡花と色欲が起き次第帰るぞ。方針は決めた、あとはそれに向かうだけだ」
する事は山積み、戦力増強に加えて情報もまだまだ足りない、まぁ山積みでもそれはそれで良いじゃないか。
始まりは代行者に召喚され、何も分からないままに目の前が血で染まり、闇雲に戦って、生きたくてそれでここまでやってきた。
課題が山積みの方が異世界生活って感じで良いじゃないか、せっかく異世界まで来てるんだ。
やれる事は全てやって行こうじゃないか!
「ん……あれ、みんな何やってるの?」
「起きたか鏡花、ギルドハウスに帰るぞ」
「ん……分かった……まだ眠い……」
まだおねむな鏡花をおんぶしながら俺達はギルドハウスに帰った。
◇Sランクギルド【ツクヨミ】ギルドハウス◇
帰る頃にはすでに夜の帳が下りていて、寝たとは言ってもまだ完全に疲労が抜けたわけではない俺たちは帰ってすぐに自室に直行した。
正直俺は寝たしまだ寝なくても全然平気、むしろ元気満タンで今すぐにでも武具の点検に移りたいところだ。
ーーガチャ
そんな気分で俺も自室に戻る。
眠いわけじゃない、でもそれでも俺は寝ないといけないんだ。
月の神が言っていた代行者と大罪の協力、それが予想段階ではあるが合っていたわけだしそろそろまた交信があっても良いと思うんだ。
そんなことを考えながら俺は無理矢理眠った。
◇月の神殿◇
「やぁやぁ久しぶりだね、僕に会いたいなんて一目惚れしたのかな?」
俺が目を開けたその先はギルドハウスでは無く手入れされていない真っ白な神殿、そしてまた顔に霧がかかった少女、いやもう良いか。
月の神の姿だった。




