327話 モテる方法?
戦闘開始からどれだけが経っただろう。
つい少しまで100を誇っていたのに気がついたらほぼ全滅、なのに嫉妬の作り出した私とレイヴの影はまだ健在している。
あの【人の不幸は蜜の味】とか言うスキルを不発に終わらせるスキルが強力すぎる……!
単体にしか使えないと言っても破格なのに変わりはない。
「あぁ嫌だ嫌だ。魔性の女に吸血鬼を総べる始祖の女王、あぁ嫌だ嫌だ。そんなの嫉妬の対象でしかない」
「お褒めに預かり光栄ね、貴女が攻撃の手をやめてくれたらもっと嬉しいのだけれど? 血槍之牢獄」
「死んで私の目の前から消えてくれるならやめるわよ? 恨ミ嫉ム燃ユル焔」
そして何より厄介なのはあの黒骸骨型の焔、こっちの技が解析されて複製される危険性があるから迂闊に技を使えない……!
本当にこの子は厄介極まりないよ。
「慈愛の天秤!」
「ッチ、痛いし治すの面倒だからそれ嫌だ」
「そっちに意識向けてたら後ろから刺し殺しちゃうわよッ!」
ーーザザザンッ
矢の如く降り注ぐ鮮血の槍、それは嫉妬の腕や足に突き刺さり更に体内に侵入した血は即爆ぜる。
それにより死の連鎖が止まることなく続き生命を断つ、はずだった。
「嫌だ嫌だ嫌だ。すぐそうやって私を殺そうとする」
「……それ私のスキル? いつ複製したのそれ、エッチな子なんだから」
「は? それ色欲に言ってくれる? あいつ痴女だし」
「はぁ?! 私今色欲って名乗ってるし最近は真っ当に教会でシスターしてますが?! ちゃんと恋する乙女やってますけど?!」
無差別に好きになった男性を襲うとかそんな大罪時代の私と同じにしないでもらって良い?!
確かに昔はやんちゃしてたけど今は蓮兎くんに惚れて、そして振られてから真っ当にシスターやって最近気になった人も出てきて……
まともにやってるんだから勘弁していただきたい!
「は……? あの、あの色欲が真っ当に恋する乙女……? 何それ明日世界終わったりする?」
「そっちこそ好きな殿方でも出来たの? 私としては恋バナに花咲かせた方が楽しいんだけど」
「黙れうるさい私に恋は必要無い。全人類の女が死ねば私にしか恋愛の対象はこないんだからッ!」
超危険思考、本当にこの子を世に送り出すのはダメな気がする……
なんで急に襲ってきたのかの理由も分からないしこのままならジリ貧でこっちが負ける。
頼みの綱のレイヴの魔法は血を使うから際限ありの高火力、蓮兎くんに念話も試してるけど繋がらないし……!
どうする私、このままじゃ本当に死ぬ。
1000年は生きた、途中で生きる価値が分からなくなってもここまで喰らい付いてきた、ここで死ぬ?
「ふざけんなよクソ根暗! モテない女に私が伝授してあげるッ!」
「何急に本性出して、なんでこんな痴女がモテるのか意味不明だよ本当。あぁ鬱ってきた」




