310話 想像は力
さてさて、相手はSランク冒険者だしちゃんと油断ならない相手だよね、シルヴィアちゃんが使ってた双玉?ってやつも受け流してたし……
二刀流を使うのは確定として尚且つ最大火力をぶつけないとあの装甲を貫くのは難しいかな?
「まぁでも環境的には私が有利だし行けるでしょ!」
「有利? ここは俺のギルド陣地だ。こっちが有利に決まっているだろう?」
「確かにね、でもそっちのギルドメンバーさん達みんな死霊に手一杯そうだけど?」
そう!あっちは死霊で手一杯だけど私側には敵対しない死霊達、なんなら味方だから簡単な命令くらいなら聞いてくれるんだよね〜
だから環境的には圧倒的に有利、これで勝てなけりゃ弟くんにかっこつけられない!
「早いうちに全力だしなよ? じゃ無いとその前に退場しちゃうからッ!」
「善処しようッ!」
低姿勢からの急加速、初速がそのままトップスピードと同等のパフォーマンスを出しながら片方の剣を首に、もう片方の剣で大剣を受ける。
ーーギギギギンッ
「あはは! 流石に硬いねそれ!」
「そっちは思ったより軽いなッ!」
大剣を振られて私は後退、流石に大剣と長剣じゃ不利取っちゃうのはしょうがないよね?
間合いに入れば良いけど……まぁ聖剣の真骨頂でも見せちゃいますか!
「聖剣ってさぁ? 簡単に言えば想像力の具現化なんだよね」
「? 急になんの話だ」
「想像力の話。美穂ちゃんみたいなまだ覚醒してない勇者ちゃんには感情の昂りで力の増減くらいしか無理だけどさ」
「だからさっきから何を──」
ーーバシュンッ!
「要は想像力豊かな私は無敵って事」
「ッ……! 貴様……!」
瞬き1つの間に長剣は矢になり、もう片方は弓矢となりそれは軽く射っただけで【魁蕾】の肩を削ぎ落とす。
二刀流が1番得意だけど火力が1番出るとは言ってないもんね!
「ほらほらどうしたの? 本気出さないと負けちゃうよ?」
「後悔すると良い。集え」
合図と共に剣を天に掲げる。
そしてあたりに散らばった退場したギルドメンバー達の武具、自ら空間魔法から取り出した武具を操り出し出てきたのは数十体の騎士だ。
同時に出現したのは個人戦でも使用していた巨大無機物兵器、それは今にも全てを切り刻むような剣でできた爪、鎌で出来た蜘蛛のような足、盾で覆われる核をしている。
「俺の固有スキルも作り出すという点では想像力が大切なのかもな」
「その見た目で想像力豊かとかギャップ萌えじゃん!」
さて、あのでかいのどうやって突破しようか?
1番現実的なのはあの格をぶっ壊す事だけど多分あれを一撃となると大剣か弓による狙撃くらいしか無理だ。
でもさっき弓は見せたし大剣も一撃粉砕には多少なりともため時間が必要、どうしたものかなぁ。
「私の想像力の方が上だって事見せてあげるよ。お姉ちゃんは最強なんだよ?」
「巨大ギルドのマスターとして負けるわけにはいかん。手加減はしないぞ」




