305話 罠確認
◇◇
さぁ罠の確認のお時間だ。どうやって確認するか、そんなの簡単じゃないか実験台を用意すれば良い。
エフィナが狩りをしてるらしいから数人を連れてきてもらう事にして、実験開始だ!
『今向かうよ〜、人数は3人ね! ちゃんと手負いで瀕死を演じたからちゃんとついてきてるよ!』
『了解した。こっちは準備満タンだからいつでもきて良いぞ』
忘れがちだがエフィナは実は優秀だ。
まず純粋に能力が高くその実力はギルド内でも随一、相性問題もあるが普通に俺は負けるし暴食も怪しいんじゃないだろうか?
あとは普通に話は聞いてくれるし固有スキルは便利だし……問題はうざい事だ。
ーーザザザッ
外で茂みが鳴る音、【空間把握】で確認したエフィナの位置も近い事だし十中八九その他ギルドの足跡だろう。
エフィナは足音を鳴らさないで走るから怖い。
気配も消すから急に話しかけられるとビクッとするんだ。
「後は任せたよ?」
「ッ?! あ、あぁ任せてくれ」
ほら早速ビクッとした。さっきまで視界に存在しなかったのに急に右肩に手を乗せて耳元で囁かないでもらいたい。
まぁ一旦それは置いておいて、俺も隠れるとするかな、罠の確認がメインなんだから。
「おいこっちに行ってたぞ!」
「洞窟の中か? 自ら入るなんて馬鹿な奴だな」
「相手は手負い、こっちは3人なんだから勝てるはずだ」
はいやって来ましたモブA〜Cの実験台。
見た目からして【アイアンメイデン】のメンバーだろうが下っ端なのだろうか、人数が多い分能力差が出るのはしょうがないが弱すぎる。
そしてそんなこいつらが受ける最初の罠、それは単純明快落とし穴だ。
「思ったより暗い──」
ーーズボンッ
1人が足を踏み入れた瞬間、錬成で深くまで掘った落とし穴に足から落ちる。
ちなみに気配察知阻害と黒魔法【暗闇】を使用しているのでメンバー以外は暗く気配も感じられないようになっている。
つまり残り2人はまだ仲間が1人脱落したことに気がついていない。
「こっちは3人なんだし早く行こうぜ?」
「まぁそうだな」
2人が次に受ける罠は鏡花が仕掛けた封印トラップ!
魔法の仕掛けられた地面を踏むと発動、それはAランクのモンスターだろうと余裕で封印可能な程に強力な檻が顕現する。
ーーカチッ
スイッチを踏んだかのような発動音と共に純白の檻が出現、残りの2人をまとめて閉じ込めることに成功した。
でもこれだけじゃ殺傷能力が無い、ならばどうする?
簡単だ。上から槍を落とそう。
ーーズドンッ!
「あ──」
言葉を発するより先に槍は2人に届き、巫女様とやらの加護が発動、脱落となった。
いや〜罠は活躍したし中々に良いデータが取れたんじゃないだろうか?
「ひとまず成功だな!」
「私の罠もちゃんと機能してた!」
「僕の槍もちゃんと役に立てました……!」
罠の考案者達は大満足、エフィナはその光景を見てうんうんと頷いているし多分満足。
ラミアはみんながテンション高いからか一緒になって喜んでるから大満足、全員ハッピーだな!
「まぁAランクくらいの実力あれば無意味になるけど」
「……それ言っちゃいます? マスター」
言いたくは無い、ここまで楽しかったんだしこのままで良いとも思ったがこれが現実、現実とは非情なものだ。
まず落とし穴とか落ちたから反射神経がある程度あれば耐えれるし魔法の檻もAランク相当の力があれば別に最悪壊せる。
性能テストは成功したが相手が弱かったから成功しただけで改善点は大アリだ。
「初日は罠開発頑張る! 私頑張る!」
「ぼ、僕も頑張ります!」
なんか2人のやる気に火が灯ったらしい。
ならこの実験も無意味では無かったということで丸く収めるとしよう。
さて、俺はゴーレムでも作って見ようかな〜




