303話 姉はかっこいいところを見せたい!
「え、普通に遊びに来ただけだけど?」
「は……?」
まぁ本当は他のギルドにちょっかい出してポイント稼いだら弟くんに褒めてもらえるかな〜とかも考えてたけど作戦変更!
臨機応変に行かないとね!
「美穂、その人は誰だ」
「他ギルドの人ですよね……?」
「そ、そうですよ! 怖い人かも……」
武器を構えている勇者くんと可愛い魔術師ちゃん、オドオドした錬金術師くん……
あれ、私ってやっぱ警戒されてる?
「この人は前に言った変人……何世代も前の勇者だ」
「ちょちょちょ美穂ちゃん? 私のこと変人って説明してたの?!」
「まぁ……間違ってはいなそうではあるが」
「ちょっと勇者くん?!」
私ってそんなにいじられやすいキャラなのかな?!
まぁ可愛い女の子に言われるのは大歓迎ではあるけど……勇者くんは男の子だからダメです!
弟くんならおーけーだけどね?
「それで本当に何をしに来たんですか。遊びに来ただけなら帰ってもらいたい」
「え〜私たちの仲じゃん?」
「仲良くありませんから!」
全然歓迎されてない感じなの私……?
やっぱり個人戦にも出てかっこいいところを見せておくんだったかな……
ちょうど良いところに私の強さを示せる手頃な相手いないかな〜
「……ん? 近くに誰かの反応あるね」
「? 私には何も感じないが」
まぁ近くって言っても私基準の近くだから美穂ちゃんにはちょっと遠いかもしれないけれど私には分かる。
【森羅万象】は感知系スキルの頂点、どこにいようと気配を完全に隠すなんて該当人間には不可能だからね!
「人数と武装からして【アイアンメイデン】のところかな〜、初日にポイント稼ぎしようってことかなぁ」
う〜ん……【アイアンメイデン】ってむさ苦しい鎧に身を包んだ野郎どものギルドって聞いたし私は好みじゃ無いな〜
でもかっこいいところを見せるには良いチャンスにはなるのかな、ポイント稼げば弟くんに喜んでもらえるかもだし……
「よし! いっちょポイント稼ぎと行きますか! じぁね美穂ちゃん!」
「え、ちょっと!」
ーーシュタッ
美穂ちゃんが何か言ってたけど気にせずにGO!
きっと寂しくてまだいて欲しかったんだろうけどポイントは待ってくれないからね!
ツンデレだなぁ〜
「本当に遊びに来ただけなのかあの人……やはり変な人だ」
◇◇
ちょっと本気を出して走ればこんな距離無いに等しい、人数は17人くらいかな?
結構な大人数で動いてるんだね、全員倒したら170ポイントだし結構良いかも!
巫女様の加護があるから死なないわけだし本気出しちゃいますかぁ
「やぁやぁ初めまして! ギルド【ツクヨミ】のお姉ちゃん担当のエフィナだよ〜」
「ッ! この人数を相手に奇襲も仕掛けないとは馬鹿だな貴様ッ!」
「だって奇襲とかしなくても勝てるんだし? かっこつけるなら正々堂々でしょッ!」
大剣を使って一太刀斬り込んできた相手に私も聖剣を使って刃で受ける。
その間に回り込んできた子達は同時に発動した魔法で一掃、やっぱり鎧が重いからか機動力に難ありだね。
「やる気あるの?」
「化け物が……ッ!」
ーーギィィィィィィッッ
大剣と長剣の鍔迫り合い、本来なら大剣が勝つであろうこの斬り合いを制したのはもちろん私だ。
純粋な筋力値は良い線行ってるけどそこからの魔法による強化が物足りない。
近代戦なんて素の力より魔法による補強が大切なんだからちゃんとしないとダメだよ?
「あと13人、狩り続行と行こうか」
死ぬ前に巫女の加護によって場外にテレポートされるこの対抗戦、間違っても相手を殺してしまうことが無いような配慮として設置されている。
だがそれが逆に殺せないなら本気を出せる、とエフィナのスイッチを入れるに至った。




