300話 結局は
あの後結局俺は支払いを済ませ、店を後にした。
値段は流石に張ったがやはり甘味は良い、明日に備えての英気を養う事が目的だったわけだし気分は上々だ。
「やっぱ甘いものって美味しいよね〜、いや〜弟くんに払わせちゃって申し訳ないね!」
「思ってないだろそれ」
「えへへバレた? でも感謝してるのは本当だよ?」
最初は出費しても特に使い道が無いとか言っていたが最近は一転、武具を作るためにも金は必要だしかの人数ともなれば食費もあるしお給料も払わなくてはならない。
鏡花とかはいらないと言ってるが形だけでも一応ギルドマスターとしての責務はしないとダメなのだ。
「蓮兎君はこの後どうするの? まだ夕方だから行こうと思えばまだどっか行けるけど?」
「ん〜、いや別に行きたいところも無いしな」
本音を言えばダンジョンにでも……だがダンジョンとなると街の外、夕方から行っても間に合わないかもしれないしてか休息のためなのに戦うのも美味しいって話だ。
「俺は帰って装備の最終点検でもしてくるよ。そっちはそっちで楽しんでくれ」
「分かった! 頑張ってね♪」
鏡花に見送られながら俺は屋敷に戻った。
◇ギルド【ツクヨミ】◇
さぁ戻ってきてしまった。今は屋敷にはルッタとラミア以外は全員外出中、2人も今はどこかの掃除をしてくれている時間帯だ。
「最終点検って言っても特に無いよな〜、結構完璧に作ったつもりだし」
唯一気になる点といえばシルヴィアに渡した双玉・蒼天、雷天の冷却時間がやはりネックだったことくらいだ。
でもそれを速めるなんて今の技術じゃ難しい。
無理矢理氷魔法とかで冷やしたらぶっ壊れちまう。
「どうにか冷却を早められないものか……」
「お兄ちゃん! 帰ってきてたんだ! お帰りなさい〜!」
扉を開けて入ってきたラミアは俺は飛びつき、俺はそれをもちろん受け止めて抱き上げる。
ルッタから仕事を学んで着々と成長してきたラミアはもうやっぱなメイドさんだな、掃除もちゃんとできてるしご飯も作れるし可愛いし天使だし……
「今ね今ね! そうじき……? っての使ってたの! お兄ちゃんが作ってくれたやつ!」
「あぁそう言えば作ったな、魔法使えば吸引とか簡単……ん?」
掃除機ってゴミ入れる場所を掃除するんじゃ無くてそのまま取って捨てるよな……
確か双玉の冷却器官って取り外し可能……
冷却が無理なら戦闘中に入れ替えちゃえば良いんじゃね?
そうと決まったら!
「ラミア助かった! じゃあ俺はしばらく籠るから後よろしくな!」
「え、あ、うん! 頑張ってね!」
ラミアは何が起きたか分からなそうだったがこれは大きな発見、最終点検とかどうでも良いから早く後2つくらいは作っておけばリロードも楽になるよな、今夜は寝れるかな?
「結局はこうでなくっちゃな!」
その日、俺は眠りにつくことは無かった。
寝不足の状態でギルド対抗戦、しかも2日ぶっ通しなのに俺は生きていけるのだろうか。




