277話 各々は準備を、そして暇を
ラミアの装備の効果は決定、形は……そうだな耳飾りにでもしようかな。
あとは何を素材に扱い、副次効果を何にするか、主要効果は集中力の強化とか反応速度の強化にするとしてサブ効果……
魔法威力を強化してもあまり意味は無いだろうしいっそな事主要効果だけに絞って特化させちまうか?
「耳飾りなら鉱物系、魔物素材だと良さげなあるっけな……」
◇Sランクダンジョン紅染まる血の孤城◇
あれから特にする事も無いし日光にずっと晒されているのも気分が悪いから帰ってきたもののまだする事が無いのよね。
始祖の吸血鬼だの色々言われてはいるけどもダンジョンの名前にもなっているしここは孤独の城、過去の従者はとっくに死んでモンスターに成り果てた。
「大罪とか代行者……ねぇ色欲、大罪について私実はよく知らないのだけれど?」
「暴食と仲良いのに知らないんだ? なんか意外」
何故かついてきた色欲、この子も確か元大罪で第7柱だったかしら?
暴食と出会ったのは偶然だし特に大罪の話もしないで世間話は美味しい人間の話しかしていなかったから大罪に関しての知識は乏しいのよね私。
「まぁそんなに警戒しなくても良いと思うよ。女王って普通に強いし! 大罪なら5柱には余裕で行けるんじゃ?」
「そうかしら? 最近暇で暇ですることも無いからまた魔法に向き合おうと思っていたのだけれど」
ーーギュルルッ
血で触手を作り出し遠く離れた飲み物を取る。
こんな簡単な動作も幼い頃は苦労した、最近は勝てなくなる相手もいなくなり戦う事も少なくなった。
ちゃんと戦ったのなんていつ以来かしら?
モンスターの思考に支配されていたからこのダンジョンを攻略された時のは省くとして。
「私も力つけないとなぁ……【慈愛の天秤】はまだしも色欲の権能が実質使えないから大罪最弱筆頭だから」
「私も久しく人間の血を飲んで無いわね。まぁ別に特に影響は無いのだけれど」
始祖吸血鬼ともなれば血を摂取しなくてもパフォーマンスに影響は無いし日光の光も少し不快な程度で問題は無い。
十字架も平気だし流水とかも平気、むしろ川は涼しいから好きだし弱点と言えば心臓くらいかしら?
「暇ねぇ」
「同意するわ。修行するにしても特にね」
◇ギルド【六花】 ノエル自室◇
「暇だ……まだレントの所に留まっていれば良かった」
エフィナさんを討伐(?)してからレントとのリベンジマッチと乱戦をして、中々充実していた毎日、戦うのはそんなに好きなわけじゃ無いけどあれは楽しかった。
でも楽しかったからこそ暇な時間が生まれるとさらに退屈に感じてしまう。
ーーバタンッ
「ノエル〜! ちょっと手伝って欲しい仕事があるんだけど暇?」
扉を勢いよく開けてボクの部屋に入ってきたのはティア、手には何かの書類を持ってる……
暇って言ったら多分付き合わされるやつだ、Sランク冒険者だからって色々忙しいのは嫌だ。
「ボクもギルドマスターとしてする事がある。よって暇じゃ無い」
「……さっき暇って言ってなかった? 聞こえてたよ?」
「……暇じゃ無いもん」
呼びにきたのがティアで良かった。相手がエチルならボクが何を言っても聞く耳を持たないで仕事に付き合わせる。
暇だとしてもお仕事はしたくない、ボクだって人間だし面倒な事はごめんだね。
「あらノエル? 暇よね、手伝ってくれる?」
「……」
エチルがいるのは話が違う。




