219話 泣く間も無い再開
◇◇
墓荒らしの計画を立ててから1週間ほどが経過、Sランクダンジョン【善良なる勇者眠りし墓】の攻略タイムリミットが刻々と進む中鏡花達は各々戦力増強に動き出していた。
「ん……俺何して……クソ何も思い出せないし頭痛てぇ……」
ギルドハウス自室で眠りから覚める蓮兎、自身に何が起きたか思い出そうとするが何も思い出せない。
「えっと確か強欲と戦って……途中から記憶がぶっ飛んでるな」
頭を手で支えてまだ痛む頭と体を休めるように固有スキル【不死性】を魔力を込めて全開で発動しようとするが激しい痛みで中断する。
「つッ?! スキルが使えない……? 一時的なデバフ的な感じか、厄介だな」
ーーコンコンッ
「蓮兎君来たよ〜、まぁ起きてないだろうけ……ど?」
「あ、鏡花」
部屋に入ってきた鏡花はしばらく蓮兎と睨めっこをしてから頬に雫が流れ落ちる。
そして手に持っていた着替えをその場に落としながら蓮兎にゆっくりと歩き出し、目の前で立ち止まり涙目で笑顔を作った。
「ただいま蓮兎君♪」
「おかえり、鏡花」
2人は久しぶりの再会を果たす。
鏡花が魂となったからの話や魂になっていた時の話、色々話したいことがあるだろうがいきなりの再会で2人とも声が出ない。
そんな空気感をぶち壊した者が1人。
ーードンッ
「あ? あぁ起きたのか、いや眷属との繋がりで分かってたけどな。起きるの遅い、雑魚、バカ、アホ」
「おいおい怪我人を労る気持ちは無いのかよ悪魔」
空気感をぶち壊したのは言うまでも無く暴食、扉を蹴り開けて部屋に入り込み急な暴言の嵐、これがツンデレだ。
「本当は起きたのを察知して急いできたんじゃ……」
「おい鏡花、お前今日の訓練2倍な?」
「に、2倍?! それは私が死んじゃう……」
なんか良く分からないけど……ん?
おぉ今暴食から念話を通して情報が送られてきたな、案外優秀なんだよなあいつ……
さてさて俺が寝てる間に何が……
「は? 大罪来たの? それも序列3位」
「憤怒さんの事だよね? あの悪魔2日前に帰っちゃったけど……何と耐えました!」
え、いやなんか勇者も出てきて大罪倒して……いや何か倒したってより和解に近い感じか、帰ったらしいし味方にはなっていないっぽいか?
それにしても濃い1週間だったっぽいな……
「これからお前には今後の方針を話したり少しでもマシになるように特訓したり……あと説教な、あんな無茶しやがって」
「……久しぶりの再会より先に説教ってマジすか」
やる事が山積みでその前に説教か……
俺もう少し寝てた方が幸せだったんじゃないか?




