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217話 勇者は弟子となる

「私が師匠?!」

 

光義みつぎに師匠と言い寄られ鏡花は後退、暴食グラフェルの背後に身を隠した。

 

「師匠……師匠か……憤怒ラース色欲ヴィオラちょっと集合」

 

師匠という単語を聞いて何か思いついたのか暴食グラフェル憤怒ラース色欲ヴィオラを集めて耳打ちをする。

 

「現状王都での俺たちの印象は最悪、この現状を改善する為に勇者を利用する」

「勇者を利用? どうするの?」

暴食グラフェルの印象最悪なのか……」

 

【ツクヨミ】の現状を把握している色欲ヴィオラはすぐにその案の続きを聞こうとするが状況を飲み込めていない憤怒ラースは頭にはてなマークを浮かべている。

なぜ呼ばれているのかと分かっていない。

 

「勇者は人類の希望とも呼ばれるほどに信仰されている。そんな勇者達の師匠が【ツクヨミ】に存在したら? それは大きな信頼につながる」

「確かに……勇者が認めた相手なら国も納得せざるをを得ない」

「そ、そうなのか」


そうと決まったらと言わんばかりに暴食グラフェルは鏡花に肩を組み勇者に話しかける。


「今日からお前らの師匠は鏡花こいつだ! よろしく頼むぞ? 王にもよろしくな」

「本当になるんですか私?!」

「はい! よろしくお願いします!」


私が勇者さんの師匠……?いやいや無理だって!

なんか暴食グラフェルさん悪い笑みを浮かべてるから何か理由はあるんだろうけど私が師匠とか務まる気がしないんだけど……

暴食グラフェルさんとか蓮兎君の方が向いてるんじゃ無いかな?


『師匠になれば王都からの信頼を取り戻せるかもしれないんだぞ? やるよな?』

『……それ拒否権無いですよね」

『もちろん無いぞ?』


やるしか無いのか……

私が師匠かぁ、蓮兎君が起きてくれれば手伝ってくれそうだけど……

暴食グラフェルさん手伝ってくれたり──


「いや〜、師匠と弟子で頑張れよ!」

「……無理ってことですね了解しました」

「?」


頭にはてなマークを浮かべる勇者さん、私もはてなマークを浮かべたいところだけどこれからやる事が山積みだしそんなことしてる場合じゃ無いか……

早く蓮兎君起きてくれ!まだちゃんと再会もしてないよ!


「一旦城壁内に戻りましょうか、怪我人の治癒もしないと!」

「神聖魔法なら手伝えます師匠!」


そこからは私、ルノアさん、勇者さん達で負傷者の治療を施して回った。

死傷者は幸いにも無し、重症者はいたけど私の固有スキル【慈愛の左手】の効果もあり完治したし特に問題は無い。

これにて3回目の大罪戦は結構あっけなく終わった。

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