216話 自己紹介
憤怒に名乗れと言われので勇者達は名乗り始める。
「俺の名前は稀山光義、高校生だが教室が突然光ってこの世界にやってきた。勇者だ!」
「私は佐伯美穂、同じく転生者だ。職業自体は勇者では無いが一応私も勇者らしい」
「わ、私は智咲雅と言います! 魔法使いで……頑張れます!」
同じく黒髪の短い髪、智咲さんは慌てながらも自己紹介をした。
今更だけど職業は別だけど分類は勇者ってどういう事なんだろう?
光義君は職業も勇者なんだよね?
『勇者が召喚されるのはどの国だとしても1人、それ以外はただの転生者だ。そいつらはほぼ例外無く勇者パーティとして分類される。だから職業は違くても勇者だ』
『凄い!……え、てか私も念話できるの? 【罪渡し】だっけ、あれやられてないけど……』
『お前は蓮兎との繋がりがデカい、つまり蓮兎経由でお前にも話しかけてるってわけだ。気にすんな』
念話をしてるとも知らずに勇者パーティは自己紹介を続ける。
次はさっきからずっと智咲以上に緊張しあたふたしている黒髪の男性、目元が髪で隠れていて顔はよく見えない。
「ぼ、僕は白谷鶴野とい、言います……職業は錬金術師……です……」
「以上で自己紹介は済んだ! 次はそちらの事を聞きたい、何故急に事態が収まったのか、そこの悪魔は何故元凶では無いのか……!」
自己紹介を終わらせた瞬間に勇者であり一応のこのパーティのリーダーである光義が喋り出した。
「私は……ん? 何故この場所にいる。どうやってここに来た?」
「おいおい憤怒お前歳かよ、どうやってきたかも分からないとか」
「いや本当だ。ここに来た理由は覚えている。確か傲慢に呼ばれてる暴食に会って良い、と言われてそれで……記憶の混濁が激しい。この後は分からない」
原因不明の憤怒の記憶混濁、そして王都を襲った理由に唯一覚えている傲慢との記憶。
それだけで暴食が傲慢を判断する材料はとうに揃った。
「傲慢の能力詳細は誰も知らん。だが今回のことを見ると明らかに【支配】または【洗脳】は有している。そして先日殺した強欲にも同じ能力がある」
「まぁそう考えるのが妥当ね、私も同意見」
「……? 良く分からないが私も同意しよう!」
傲慢の能力についての暴食の考察に賛同、理解する色欲、それのは違いよく理解できていないが暴食が言ってるならと賛同する憤怒だった。
「それで結局元凶は……?」
「察するにその悪魔、いえラースさんはプライドという別の悪魔に支配、または洗脳されて動いていた。そして王都を襲った時の記憶も無い……つまりはラースさんは悪くないから元凶では無い、そう言うことであっているか?」
光義さんの頭がこんがらがってる間に状況を理解、整理する美穂さん……話のわかる人がいてよかったよ……!
暴食さんは1人で突っ込むし色欲さんは女性相手にはあんまり喋らないらしいし憤怒さんはまだ良くわかってないけど……
「つまり鏡花さんが元凶……憤怒さんを倒したわけだな! 神聖魔法を使う……師匠だ!」
「し、師匠?! 私が?!」




