第34話:笑い者
変な時間に更新申し訳ないです
゛狼の泉゛
初級ダンジョンへと這入りヤトを喚ぶ。
「ピィーーー!」
「よしよし、とりあえずルインはヤトと協力してモンスターを倒して行こうか」
『了解です!』
「ヤトは好きに行動してごらん、ルインはそれに合わせて行動してみて」
「ピィ!」
『はいっ!』
標準機能から発光石、自分の2メートル先に浮かび半径5メートル程を照らす便利アイテムを選び使用。
『魔道具ですか?』
『ん、まぁそう言う認識で大丈夫だよ』
洞窟内を煌々と照らしながら奥へ進む。
緩やかなカーブの先から陰が三つ、こちらへ向かって来る。
「多分モンスターだね、頑張って!」
陰の勢いが速くなりザッ!っと飛び上がる。
大きく口を開き、ヤトへと狼が襲いかかる。
LV8 赤毛の狼
大きな口の中へとヤトが這入り込み狼の背中、その中心部を食い破りながら出てくる。そこへ2体目の狼が牙を向けた所へルインが矢を穿つ。夢幻の矢が狼の喉を通り脳天をぶち破る。
3番手の狼が様子見をし、踏みとどまった所へヤトが黒い炎を口から放つ。狼が苦しそうな唸り声を上げ絶命した。
「あれ?ヤトがブレス撃ってる…」
『ヤトちゃんは可愛いのに格好良いとこもありますねー』
「ピィ!」
血だらけのヤトが戻ってきて頬擦りされる。
「こらこら、褒めて欲しいのは分かったからよしよし」
『ご主人様、私には…』
「ん?ルインはこの程度の相手を倒したくらいで褒めて欲しいの?」
『そう言う訳じゃありません!』
ルインを宥め頭を撫でる。
戦利品の魔石を獲得し更に奥へ潜って行く。
途中なんども狼に襲われたがルインとヤトで何の懸念も無く葬る。ヤトが狼の首に巻き付いた所へルインが大鎌を立て、ルインが狼の牙を双剣で防いでいる所へヤトがブレスを放つ。
そんな事をかれこれ一時間ほど繰り返しながら奥へ奥へ。
「ヤト、そろそろ戻って」
「ピィーーー!」
戦いながら狼の肉を喰らっていたヤトの胴回りが少し太くなっている。デブにならないよう気を付けなければ。
右手の甲に刻まれた無限の紋様へヤトを戻し心に決める。
『俺が今レベル8でルインが13、俺は戦闘に参加してないから経験値は入らないけど…』
『すみません、ご迷惑ですか?』
『あぁ、ごめん小さい差だし些細な範囲だから大丈夫だよ』
ルインがホッとした表情になる。
『俺は良いんだけどルインはレベルだけを上げ過ぎてもダメだからね』
『熟練度…ですか?』
『おっ!正解!自分のレベルと熟練度に合った奴と戦うのが一番熟練度稼ぎになるんだ』
『ただ強い相手と戦うのが一番じゃ無いんですね…』
『そう言う方法もある事はあるけど勝てなきゃ意味無いからね』
『成る程です…』
つまらない講釈を垂れてしまったが地味に、と言うか上級職のレベル100以降の話をするとステータスの伸びが悪くなり、必然的に熟練度の差が戦闘力の差として明らかに目立ってしまうので重要なのだ。
『まぁ先の事を考えて面倒臭がらずにって事だよ』
『はい!』
泉と名の付いた場所だけあって湧きに困らない。
序盤だけあってルインの熟練度がみるみる上がる。
上げれるところまで上げ、最奥を目指す。
散策を続け丸い広場に出る。
『広いですね…』
『ボスが来るよ』
『分かるんですか?』
『経験でね』
中央の方へ進むと梵字の様な文字が青白く輝きを放ち円を描いて床に浮かび上がる。それが螺旋となり霧散。
LV18:力有る狼
赤毛の狼の2倍、体長2.5メートル程の深く赤い毛の狼が現れる。見た目はさほど変わらないが尻尾の先が刃になっており、高いクリティカル発生率を誇る。
゛闘争者達の宴゛でも軽装職の序盤装備に素材が使われる為にお世話になる者が多い。
『ルイン、一人で戦ってみな』
『はいっ!』
先ずはルインが3本の矢を連続で放つ、グレイトウルベインは尾で全ての矢を払いルインへ駆け出す。フッと光の粒子が手にした弓を包むと右腰の収納提げへと弓が納められる。
そのまま左腰に携えた二対の剣を引抜き狼の尾に依る斬撃を受け止める。ルインが反動で後退し、狼の攻撃が続く。
『ルイン!尻尾の攻撃は直前で受け止めてみて』
『はい!』
再度、尾に依る攻撃、ギリギリのタイミングで斬撃を受け止めると武器が一瞬光る。今度は反動効果を受け付けない。直ぐに双剣で反撃、三度斬り付けWS。クロスさせた刃を振り抜き光の粒子が双剣を包む。手には大鎌が握られており縦に大きく降り下ろす。狼の頭に突き刺さり、決着となる。
『良く出来ました』
ルインの下へと行き頭を撫でる。
『ありがとうございます!』
ニコニコと嬉しそうなルイン。
「強力な攻撃なんかは避けても良いんだけどさっきみたいに上手く防御すればチャンス…好機になるから」
『はい!衝撃が無かったので驚きました』
完全防御、盾持ちじゃ無いので削りはゼロにはならないが防御の硬直とノックバックを消し防御じゃ反撃する事の出来ない攻撃に差す事が出来る様になる。
青白い光の粒子がグレイトウルベインを包み死骸とドロップが残る。二つとも回収。
・鋭い尾:武器素材。強化素材としても有用。
「通常ドロ…まぁ良いか。ルイン、少し休憩して帰るよ」
『はいっ』
「ボス戦はどうだった?怖かったりしない?」
『少しドキドキしましたが大丈夫です』
「ならオッケーかな、さっきの奴はそんな強力なモンスターでも無いけどこれから先、色々なのと戦って行かなきゃだと思うから相手の動きを見極める癖を付けるようにね」
『おっけーです!使い方あってますか?』
「ん?あぁ大丈夫だよ」
こっちの世界、゛闘争者達の宴゛で使われてた単語なんかは伝わるのに現実の日常で使ってた言葉は伝わらないから面倒だ。
『ご主人様は遠い所から来られたんですよね?どんな所だったんですか?』
「んー平和な所だったけど…俺が入り浸ってた場所は戦闘ばっかりだったなぁ、世界中の人間が集まって毎日闘うんだ」
『世界中…凄い所からやって来られたんですね…』
「こっちでもあるかな…」
『年に何回か大きな名前の大会がありますよ?』
「え?そうなの?」
『はい、良い成績を修めれば自分の売値も上がると戦奴の方に聞きました』
「へぇ、いつか出てみたいね」
『応援します!』
「ありがと、んじゃそろそろ出ようか」
『はいっ』
帰り道はボスを倒したせいかモンスターは襲って来ず、早く帰れた。外に出ると少し日の光が薄くなっている。
『このまま日が沈む前に森を出て街に帰ろう』
『はいっ』
道中何事もなくラハブに着く。
「おい!大丈夫か?」
「ん?あぁ、自分達の血じゃないんで大丈夫ですよ」
街へ入る為、昼居た衛兵にギルドカードを見せると心配される。
「おぉ…魔物でも出たか?」
「森の中でちょっと」
「ふむ、直ぐに調査しよう。助かった」
「いえいえ」
森にモンスターは居なかったので仕事を増やしてしまった事を心の中で謝罪し街へ入る。
行き交う人々がルインの血まみれの姿に驚いているが気にせず宿へ戻る。
「おかえり…なさ…ルイン様!大丈夫ですか!?」
リーラさんに事情を説明し安心させる。
「ルイン、先に体洗ってきな」
『はい、お先に頂きます』
ルインがシャワーを浴びているとノックが聞こえる。
「はいはーい」
入り口まで行くとリーラさんだった。
「先程は動転してしまい伝えられなかったのですがセイラ様にお客さまがいらっしゃってます」
「えーっと様付けはやめて下さい、お客さんってのは?」
「そう仰るなら…お客さまはギルドマスターのフレアさんですよ」
「ふーん…今何処に?」
「はい、空いている客間へと案内しております。一時間前くらいに来られて留守をお伝えしたのですが待つとの事でしたので」
「うっわ、ごめんねリーラさん、迷惑かけて」
「いえ、大丈夫ですよ。フフ、セイラさんも年相応な口調をされるのですね」
「あ、すみません」
「いえ、お客さまなのですから普段からそのままの形で結構ですよ。フレアさんには何とお伝えしますか?」
「お言葉に甘えて、んー俺も風呂に入りたいから特に何にも言わなくていいや、適当にリーラさんとこ行くから待たせてて」
「かしこまりました、それではまた後程…」
ルインと交代でシャワーを浴びる。
「今日は黒か…」
体を洗い部屋へ戻る。
ヤトを喚びルインへ預ける。
「ギルドマスターが来てるみたいだからちょっと行ってくるよ、ルインはヤトと待ってて」
『おっけーです!』
受付へ行きリーラさんに部屋を案内される。
いつもの茶色い上下では無くラフィンでプレゼントされた黒いパンツに白のリンネ生地のシャツ、黒く薄いジャケットの様な上着を羽織っている。
『格好良いです!』
とルインが言ってくれたので似合っているはずだ。
部屋に着き、ここで大丈夫と伝え銀貨1枚渡す。
ノックもせずに扉を開けると自分達の部屋より一回り小さな部屋にギルドマスターのフレアが待っていた。
「宿の事も考えない、一時間くらい居座ってる女が居るらしいから来てやったぞ」
「そ、そう敵意を剥き出しにしないで下さい、部屋代は後でお支払いします!」
勝手に椅子に座る。
「で?」
「うっ…先程の件を謝りに…」
「ふーん」
「私の早とちりだったようで大変失礼致しました」
頭を下げるフレア。
「申し訳ありませんでした」
「つーかアンタ本当にギルマスか?」
「はい、それが何か?」
「実力不足だろ、情報も遅い、ギルドの冒険者かなんか知らんが疑おうともしない、ビビり、そりゃ疑っちゃうね」
「うっ…申し訳ありませんでした…許してはいただけないでしょうか?」
涙目になっている。
「はぁ…泣くなよ…」
「な!泣いてなど!」
「まぁ良いよ、俺もこの街で暫く過ごすつもりだしクエスト受ける度に変な目で見られるのも面倒だ」
「ありがとうございます…依頼を受けて頂けるのですか?」
「あ?冒険者だからそりゃ受けるだろ」
「本当ですか?!ありがとうございます!」
「あ、あぁ…」
ガバッと立ち上り両手を握られる。
「えーっと…そんなに冒険者に困ってるんですか?」
「先程の口調で大丈夫ですよ、困ってると言う訳では無いのです…ギルドで仰られた通り、現在我がギルドでは実力の有る…いえ、保護や大炎等の二つ名持ちは居るのです、が…」
保護って何だよ、自然保護する人か?
「ランクA、単語持ち以上の者が居ないのです…」
「ん?二つ名ってランクで変わるの?」
「一般的には頭に別の単語が付く様になりますね、私なら加護の美姫となります…もしくは大車輪の様に3文字になったり…そんな目で見ないで下さい!自分で美姫と付けた訳ではありません!」
「ふーん…」
「セイラさんの仰るとおり、私は実力不足なままギルドマスターになりました、其れによって離れた実力者たちも多いです…どの面下げてと思うかもしれませんがどうか当ギルドで実績を残して下さい…」
「まぁ良いよ、最強とも闘りたいしね。その内戻って来るんだよね?」
「はい、今はSランクの討伐に行っていますが終わり次第…本当にパ…西の最強と闘うおつもりですか?」
「ん?当然、まぁクエストこなしてちゃんと実力も示すからさ」
「分かりました…本日はお時間を取らせてしまい申し訳ありませんでした…又ギルドでお待ちしています」
「了解、んじゃまた」
部屋へ戻る。
『大丈夫でしたか?』
「うん、ちゃんと和解したから大丈夫だよ、明日からはクエストもちゃんと出来そう」
『良かったです』
少しすると夕食が運ばれて来る。毎日違う料理に感心し堪能する。肉中心の料理になんと餃子が出てきた。驚いているとラハブでは普通な物だと言う。料理名は挽肉の皮包み焼きとそのままだったが…。
食事を終えてゆっくりと露天に浸かる。
当然の様にルインが後から入ってくる。
VSルイン その手腕に依る敗北!
次の日、朝食を済ませ準備を整えギルドへ向かう。
途中ナイスミドルな店主の所で弁当を買っておく。
ギルドへ着くと緑色の髪をした受付のお姉さんに手招きされる。
「おはようございます、昨日は大変でしたねぇ」
「おはようございます、何か冒険者の奴が俺が暴れたとかフレアさんに言ったみたいで…」
「それ言ったの私ですよぉ、セイラさんが格好良かったってぇ」
「あ、アンタだったのか…!」
「ダメでしたかぁ?」
「いや、もう良いや」
「セイラさん彼女は居ますかぁ?私の名前はリリーナ、よかったらお食事でも行きませんかぁ?」
「気に入って貰えたって事ですかね…生憎クエスト受けるつもりなんで」
「振られちゃいましたぁ…それにフレアさんには敬語じゃないですよねぇ?私には普通に話してくれないんですかぁ?」
「そう言うなら…リリーナさんも普通に話してくれて良いよ」
「私のしゃべり方はぁ、冒険者さん達に可愛がって貰えるから良いんですよぉ」
「ブフォ!作ってたのかよ!」
二人で笑っていると
『彼女欲しいんですか?』
『ん?あぁさっきの話?どっちにしろ今はそんな暇無いよ』
『そうですか…おっけーです』
「それで…」
リリーナさんに昨日回収した狼の解体と換金をどうすれば良いか聞こうとすると後ろから声が掛かる。
「よっ!昨日は大変だったな…フレアさん大人しかったけど何言ったんだ?」
後ろを向くと短い金髪のチンピラ風な男が手を上げ立っている。
「アンタか…衛兵所で話を聞けって言っただけだよ」
年も近そうで何より冒険者同士、口調は気にしないで良いだろう。
「そうか…俺の名前はレンゴ、一応二つ名持ちのランクB!保護のレンゴだ!良かったら後で連れが来る、迷宮でも一緒に潜らないか?」
謎の二つ名はコイツか…。
「俺はセイラ、彼女がルイン二人共ランクC。ダンジョンか…この街の?」
「セイラにルインちゃんね…新顔だよな?この街の迷宮は二つ、どっちもデカくてその内のひとつ、在りし日の記憶の浅い界層にに行くつもりだ」
「ん?階層か界層、どっちだ?」
「おっ、お前ランクCなのに知ってるな!今回は界層、色んな場所に行ける珍しい迷宮だぜ」
「ふむ…」
『ご主人様、違いを教えて貰えますか?』
『あぁ、ダンジョンも何種類かあって自動生成については前に教えたよね?』
『はい、確か入る度に内容が変わる…実際には色んな組合せから選ばれる仕組みと』
『正解、んでランダムダンジョンだと1階、2階と建物と同じ様に表すんだけど、今回は決定迷宮…道のりが決められたダンジョンなんだ。それぞれ世界で表し、1界、2界って言うんだ』
『でしたら苦労しないのでは?』
『うーん、デターマインドは基本何かしらのイベントで訪れる所だからな…強さの設定も高いはずなんだよなぁ…まぁ浅い界層って言う事だし大丈夫か』
「随分悩むな…止めとくか?」
「いや、行こうかな」
「おっ!宜しくな!」
「ルインは話せないけどそれでも良いなら…」
「ん?問題無いだろ、装備も良さそうだしな。セイラはどっかで着替えるのか?俺はここで着替て行くけど」
「いや?俺はこのままだけど」
怪訝な顔のレンゴ。
「そんな装備で大丈夫か?」
「大丈夫だ、問題ない」
お約束を済ませ、レンゴに男が一人近付いて来る。
「お待たせー!珍しくレンゴの方が早かったね…ん?君は…セイラ君かい?」
全身を皮装備で固め、腰には片手剣、左手に円型盾を握るあのお人好しが現れた。
「なんだよ知り合いか?」
「あぁ、実は先日少し話をしたんだ」
「ジンだったよな…レンゴ…アンタの連れが騙されてたから教えてやったんだよ」
「お前…どうせ人助けとか思ってまたなんかやったな?」
「まぁ誰も困ってなかったみたいだから結果良かったよ!」
「はぁ…まぁ悪い奴じゃ無いからさ…紹介は必要無いかジン、今日は四人で行動だ」
「あぁ、それは分かるよ。んじゃまぁ宜しく」
「宜しくな」
「早速パーティを組めるなんて嬉しいな!宜しくね!」
ルインも頭を下げて応じる。
するとガタイの良い冒険者から声が掛かる。
「よぅ勇者サマ!どうだ?村人からクラスアップは出来たか?」
「早く魔王討伐してくれよな勇者サマ!」
「王都に行ってお姫様に唾付けるのも忘れちゃ行けないぜぇ?」
「なんだ?」
「あぁ…その…何だ…実は…」
レンゴが申し訳無さそうな顔をしている。
「まだ、村人のままだよ!でも魔王を倒して平和な世の中に出来る様に頑張るよ!」
冒険者達の笑い声が聞こえる。
ジンを視てみる。
・ジン 村人LV50 嘲笑れる者
「俺の連れさ…頑張っちゃ居るんだけど初期職にすら成れない村人なんだ…あの性格だからさ、勇者になって世界を救うなんて言ってるんだけど…」
魔王って何だよ、其れよりも…
「勇者なんて凄い存在ここ100年くらいクラスアップした奴が居ないんだぜ?応援はしてるけど…難しいよな」
笑いに手を振りジンが戻って来る。
「応援してくれる皆の為にも頑張らないとね!レベルが上がらなくなってだいぶ立つけど泣き言は言ってられないし!」
「だな…アイツ等は面白がってるだけだが…」
「馬鹿らしい…」
「えっ…」
「セイラ…コイツは確かに馬鹿だけど…頑張ってるんだ…そんな事言うなよ…」
「あぁ?違ぇよ、勇者なんて直ぐになれるぞ?だから馬鹿らしいんだよ、100年誰もなれて無いって何だよ。まぁ勇者は対人最下位のクラスだから俺の周りじゃ誰も居なかったけどな」
「直ぐになれるって何言ってんだよ!勇者ってのは生れたて時からの才能に恵まれ、更に鍛練を積むことで初めてクラスアップ出来るものなんだぞ!」
「セイラ君!本当に直ぐになれるのかい!?」
「まぁ三日ありゃ余裕で、それに誰でもなれるぞ?」
「それならお願いがある!僕を勇者にしてくれ!」
「俺からも頼むよ!礼は仕事こなしてするからさ!」
レンゴもお人好しタイプか…。
『私にもなれるんですか?』
『なれるけど勇者って器用貧乏を極めたみたいな職だからルインにはさせいよ』
『そう…ですか…残念です…』
だから弱いって言ってるのになんでわざわざ…。
「だ、駄目かな?」
「神父も理由が分からなくて投げ出してんだ、頼むよ!」
「はぁ…」
タメ息を出し、自分も人の事を言ってられないと思う。
「分かったよ…礼は要らない…まぁパーティメンバーだしな」
こうして今日から始める勇者育成計画っ!と安易なタイトルを付けジンの勇者企画がスタートする。
「まぁ早けりゃ二日の簡単なものだけどな…」
誰にも聞こえないくらいの声で呟き先ずはギルド2階へ上がる…。
少し執筆遅れています、申し訳ありません




