第19話:趣味
イメージが伝われば…
目が覚める。じっと金色の瞳に見つめられている。
「うおっ!っと…おはよう」
「・・・・」
嬉しいような恥ずかしいような感じ、目が開けると眠気なんて一気に吹っ飛ぶ美女が目の前に居る。こんなリア充宜しくな事が自分にも訪れるなんて…。少し生乾きの麻の上下セットを着る。
「朝ご飯食べてから…ルインも着替え無いよね?色々買い揃えに行こうかー」
ルインが頷き応える。
食堂へ行き、加工肉と卵を炒めた料理と少し堅いパンを頂く。シンプルだけど美味しい。途中ヤトを喚んで実を食べさせていると。
「キャアァーー!へ、蛇?!」
「あーコイツは…えーっと、召喚獣…使い魔?みたいなもんです」
看板娘であろう受付嬢を驚かせてしまったので適当に濁す。
「はぁ…ほ、他のお客様にご迷惑を掛けないようにお願いしますね?」
「ハハッ、ヤトはそんなことしませんよ」
実を食べ終えてルインに撫でられているヤトを戻し店員に尋ねる。
「今晩もここに泊まりたいので部屋を取っておいて貰って良いですか?」
「ありがとうございます!汚れ物ありましたら言って下さいね」
「自分でしたので今日は大丈夫です、それと今夜もお風呂をお願いします。先に代金渡しておきますね」
昨日の分と合わせて金貨5枚銀貨6枚を渡す。
「はい、確かにお預かりしますお名前をよろしいですか?」
「セイラ・アズミです、お姉さんは?」
「セイラさんですね…私はネイルと申します、ふふっお誘いでもしてくれるんですか?」
少し悪戯っぽい笑みを浮かべ言われる。
「機会があればって事で…今日は今からデートなんで」
ルインの方を見るが首を傾げて此方を見つめてくるだけだ。
「ごちそうさまでした。ルイン、んじゃ行こうか」
宿を出て噴水広場へ。バルバルのお乳とナクの実を2人分買いベンチへ。今日はお婆ちゃんの姿は見えない。
「はい、結構美味しいよ」
「・・・・」
お辞儀するルインを視る。
:ルイン
LV1 奴隷 性奴隷 HP30/30 TP10/10
STR 4
VIT 3
DEX 5
AGI 5
INT 4
MND 6
CHR 6
【激情】【魔法耐性・大】【魔女因子】【我慢】
「おぉっ?」
「・・・?」
バルバルのお乳を飲みながら不思議そうに此方を見てくるルインの頭を撫で、気になるアビリティを視る。
詳細を視れるのは仲間効果だろう。
性奴隷が引っ掛かるが今は確認。
【魔女因子】任意発動型。意識操作可能な黒い茨の鞭。DEX、INTに依る攻撃力補正。任意発動中毎秒TP消費5。
奴隷、基本職以降の職業レベルアップ時、DEX、INTボーナス+2
「ボーナスがチートくせえな…奴隷がノービスって事は…心得の効果も村人と一緒かな…」
「?」
「あぁ、ごめん、ところでルイン俺は冒険者だ当然クエストも行くし、ダンジョンにも潜るつもりだ」
頷くルイン。
「ルインはどうする?一緒に行く?」
再度頷くルイン。
「分かった、使ってみたい武器とかある?」
首を横に振るルイン。
「んじゃ俺の好みで行くか…んーアビリティも気になるけど…熟練度も俺と違って0スタートだろうから…うっし、特化型の方針で行くか!」
「取り敢えず…着替え類と防具見に行くかねー」
ポンポンっとルインの頭を撫で、東門へ向かう。
少し開けた場所には立派に構えた店から露店がかなりの数確認出来た。活気も凄い。
「おーいセイラ!」
声を掛けられる。振り向くと黒い胸当てにエナメル質のカーゴパンツ姿の蒼い、狼の顔を持つ獣人が表れる。
「ガウン!ちょっと装備と生活用品揃えに来たんだ」
「おっ、この街を拠点にするのか?ん?そっちの嬢ちゃんは…」
少しガウンの顔が曇る。ルインは少し俯き加減だ。
「拠点はまだ決めてないが…彼女はルイン、俺の…奴隷だ」
少し胸に痛みが走るが事実を言う。奴隷舘で他の奴隷を見ている時もあくまで商品として見れたのに。ルインを奴隷と紹介するのは心苦しい。
「いや、それは見て分かるが…金眼だろ?」
「なんだよ?」
僅かに殺気が漏れる。
「漏れてるぞ…早まんなよ、俺は気にしねぇ…つーか俺達の若い世代は気にする奴なんか少ねぇよ…少し場所変えるか」
くいっと首で合図され路地裏のバーの様な店へ。店内は少し暗く、珈琲の香りが微かに広がっている。渋い、白髪を丁寧に整えた店主にガウンが注文をしている。
「珈琲3つ、あっちの嬢ちゃんには牛の乳もつけてやってくれ」
店内一番奥のテーブル席へ。そこに珈琲3つとミルクが1つ運ばれてくる。正直俺もミルク欲しかった。
「まぁ飲め、んで話の続きだが…」
「あぁ」
苦い。砂糖も無いので苦すぎる。ルインもミルクを混ぜてひと口飲んでいるがそれ以降口を付けようとしない。
「まず金眼ってのは魔女の末裔、禁忌の象徴だ。当然、昔ながらの冒険者や王都の連中なんかは差別的だ」
「しょうもな」
「あぁ、俺もそう思う。つってもこの街は迷宮都市、色んな奴が集まる当然金眼なんかも時々な」
「それで?」
「簡単な話だ、そいつらは総じて優秀、そしたら見方も変わるだろ?おっさん連中なんかはどうか知らねぇがこの街の俺達より若い世代じゃ差別なんか無ぇよ、金眼が居たら仲間にしようと取り合うくらいだ」
「そうか…さっきは悪かったな」
「気にすんな!つかセイラ、お前知らない事多く無ぇか?」
「まぁ遠いとこから来たかんな、島国で独特だったんだよ」
「そうか、まぁなんかあったら頼れよ!」
ハッハッハ!と快活に笑う。
「ありがとう。まぁガウンもなんかあったら頼れよ」
「おっ、言うじゃねーか!ところでそっちの嬢ちゃんはさっきからなんで黙りこくってんだ?主人権限で命令でもしてんのか?」
「いや…喋れない訳じゃ無いらしいんだけど…まぁ人それぞれ色々あるもんだろ?」
「ふむ…ま、詳しくは聞かねぇよ」
俯くルインの頭を撫でる。
「なんだよ見せつけるじゃねーか、嬢ちゃん良く見ると可愛いからしょうがねーか!」
「良く見なくても可愛いだろうが!」
悪い悪いと手でガウンが合図する。恥ずかしいそうにルインが俯く。
「んじゃ俺はそろそろ行くわ。これから仲間とちょっと街を出るからな」
「そうか、気を付けてな」
「俺は疾風の二つ名持ちだぜ?心配いらねーよ」
手を泳がせ店を出る。
「んじゃ俺達も出るか」
マスターに珈琲を残してしまった事を侘び、門前広場へ。
露店を見ていると良質装備が目に留まる。
皮のレギンスサンダル 防御力8 良質 LV1~ALL
少し底が厚く、しっかりとしたサンダルから長めの紐が伸びる。
黒革のショートパンツ 防御力10 良質 LV1~ALL
膝上辺り迄のピッチリタイプの短パン。
「この2つを」
「あいよ、8000ネルだ」
「安っ」
「ん?只の靴と下履きだろ?」
「あ、いえ…有難う御座います」
どうやら装備品の概念は無いらしい。立派な装備、しかもレベル1から職業不問で付けれるのに。
「良いね…行くよルイン」
それから何件か回り、防具を揃える。
大蜘蛛糸のシャツ 防御力2 火耐性小 稀少 LV1~ALL
薄手のタンクトップ型のシャツ。ヘソ出し。1万2000ネル。
銀の胸当て 防御力12 稀少 LV1~ALL
胸を覆う、女性用らしく型取られた形。22000ネル。
力の革ベルト STR+2 稀少 LV1~ALL
赤い、少し太めのベルト。4000ネル
外套はイベントリに入ってるから…。
「後は…着替えと…あっちの服屋さんで選ぼうか」
「いらっしゃいませー!」
頭に三角巾をした明るい茶髪の女性に歓迎される。
服の事は良く分からない。このお姉さんに任せよう。
「すみません…彼女に似合いそうなワンピースを2着と…その、下着を何着か…あと僕のシャツとズボンの上下を2着」
「はぁいかしこまりました!可愛い彼女さんですね!」
奴隷紋には気づいてる筈だが、ナイス店員!
「でしょう!」
「で、ですね!良ければ普段着と別に彼女さんに似合いそうな物もご用意致しましょうか~?」
「是非」
乗せられた感が否めないが余裕はまだあるので乗っておく。
「ルインも気になるのあったら見てて良いよ」
ルインは離れようとしないので店員を待つ。
「ご用意致しました~、こちらワンピースタイプの服を2着、水色の物と薄いピンクをご用意致しました」
「はい」
「こちらはお客様の上下になります、標準的な薄茶色の半袖タイプを2着、同じ色合の七分丈の履き物を2着ご用意致しました」
「はい」
「そして、コチラが私の選んだ彼女さんに似合うと思う物になります」
薄手の絹で出来たようなボタンシャツ、肩部分は少し丸みを帯びふわっとしている。下は腰辺りが引き締まる様なゴムで出来ており黒く、スカート部分は膝辺りまでの丈で赤と黒のチェック柄。
どこぞのオシャレ女子大生の様だ。
「最後に此方を。」
そうして提示されたのは赤、黒、白のブラとパンツ。
全て贅沢そうなレースがあしらわれている。パンツの方は赤と黒がT、白はなんとOだった。
「あの…もっと普通の…」
言いかけた途端店員さんがドキドキする距離で耳打ちする。
「想像してみて下さい。透き通るような浅黒い肌に浮かび上がる鮮烈な赤、まるでこの為に、その肌色に合わせる様に生まれた色のような黒、そして肌色とは反対ながら、最も際立せる純白…きっと気に入ってくれると思いますよ?彼女も…お客様も…」
「買います!」
コイツ…出来る!ここで買わなきゃ男が廃る。
「お買い上げありがとうございまーす!全部で7万6000ネルになります」
「んじゃこれで」
金貨を8枚渡す。
「はい、お返しが4000ネルになります。お確かめ下さい」
「ルイン、きっと似合うよ」
目を見開くルインにそう告げ、一端宿屋に荷物を置きに戻る。
「ありがとうございましたー!又のお越しをー!」
手を泳がせその場を後にする。
「あら?もう戻られたんですか?」
「いや、荷物だけ置きに来ました」
「たくさん買われましたね…お部屋に運びましょうか?」
「いや、大丈夫。そいえばネイルさんって一人でここ経営してるんですか?」
「いえ、お父さんも居ますよ、料理は父の仕事です」
っと、受付の奥から屈強そうな男が表れる。
「フンッ、冒険者か…それに金眼の奴隷…面倒事だけは起こすなよ!」
「お父さん!なんでそんな態度するの!セイラさん、すみません…」
「あぁ、大丈夫ですよ。普段はそんな感じのしゃべり方なんですね」
「あっ、すみません!」
「いえ、そっちのが可愛いくて良いんじゃないですか?」
「もう…早くお荷物置いてきたらどうですか!?」
「ハハッ、了解」
3階へ上がり、装備と服をルインに渡す。
「ん、今からギルド行くから着替えて来て。浴室に籠があるはずだから今着ているのは入れて来てねー」
「んぐっ」
荷物を持ってそのまま浴室へ。
「さて…」
方針を固めて行く。先ずはルインの戦闘での方向性。【魔女因子】のボーナス的にも魔法職が適正だが…DEXボナもある。
どんなゲームでもそうだが基本、前衛を育てるのが好きだ。
大剣を振り回す女戦士も良いが…。ルインには似合わない。
「イメージにぴったり、克つ、スタイリッシュな…」
そこでルインが戻ってくる。
美しいレースは下品では無く、着ている者の魂を1つ上の位に引き上げる純白。際立つ。店員はその浅黒い肌が際立つと言っていたが、確かにその通り。だが美しい肌と同時にその純白の下着が一層、輝きを放っていた。釘付けになる。
「女神…ハッ!違うから!装備!装備あったでしょ!」
女神…ルインが浴室へ戻る。
「刺激が強すぎる…!くそ童貞め…!」
自嘲気味に言い、ルインが戻ってくる。
サンダルの紐は膝上辺り迄絡み付き、太股を半分隠すピッチリとしたパンツスタイル、腰には大きなベルトが巻かれておりエナメル質の赤い輝きを放つ。肩はさらけ出し、勿体ないが胸を隠す様にしっかりと銀が急所を守る。チラチラと覗けるヘソが眩しい。
「完璧だ…」
軽戦士、動きやすそうな姿はイメージ通り。後は武器と外套。
「ルイン、取り敢えずこの武器を渡しておく、それとこれも羽織ってみて」
そう言い、【新人の祝福】と【蒼の外套】を渡す。
蒼の外套 防御力20 AGI+15 INT+15【水耐性・大】伝説 LV1~ALL
元は秘宝だったが何故かレア度が上がっていた。
「うん、似合うよ。ルーキーはだっせえけど我慢だ」
「ぐっ」
蒼の外套は膝の辺りまで延びるマントにフードが付いている。縁取るように1センチ程の線が金色に輝く。肩は隠れる様になるが太股とヘソがより一層眩しくなる。
マントをひらひらさせ嬉しそうに満面の笑顔を浮かべるルイン。
「んじゃギルド行こうか」
【新人の杖】を取りだし、ルインと宿を出る。
ネイルさんから「格好良い…」と言われ気分も良い。
俺にじゃなくルインにだったが。
低レベALLの防具はあんまり持ち歩いて無かったからしょうがない。まぁ破壊者の他にも持ち歩いてたレア物は結構あるから贅沢も言えない。
「着いたよルイン、今日は冒険者登録して簡単な依頼あったらクエスト受けるつもりだから」
「ぐっ」
少し緊張が伝わってくるが正直新人があるので危険は殆ど無い。
中へ這入ると少し視線が集まるがちょっかいを出して来そうなのも居ない。いつもの受付へ。
「ミラ、新しく冒険者登録して貰いたいんだけど」
「あ、セイラさん!そちらの…綺麗な…奴隷の方ですね…」
「髪型変えたの?そっちのが似合ってるよ」
「あ、はい、ありがとうございます」
目に掛かっていた前髪をまとめ、そのまま引っ張る様にしてピンで留めている。おデコと少しタレ目の愛らしい顔がハッキリと確認出来る。
「それでは奴隷の方の登録料として3万ネル頂きます」
「はい」
結構金が無くなってる。
「それではギルドカードを発行しますね、女性の方は左手をお出しください」
ルインの左手をミラの両手が包み、確認を終えるとギルドカードに手をかざす。奴隷は紋様側か。
「ルインさんですね、登録が終わりました。奴隷の場合再発行に50万ネル掛かってしまうので無くされないよ細心を払ってくだだいね」
受け取ったプレートを渡してくる。
イベントリに入れる方が安全か。
「そいえばビルさん居る?ドンタンの査定頼みたいんだけど」
「はい、2階に居ますよ。ご案内致しましょうか?」
「大丈夫、ありがと」
その場を離れ2階に向かう。ルインに先を促しマントを捲りたい衝動を抑えビルさんの所へ行く。
「おっ昨日の兄ちゃんじゃねーか、ん?隣の姉ちゃんは…金眼か」
「はい、俺の奴隷で冒険者のルインです」
軽くお辞儀をするルイン。
「そうか…まぁ俺は腕が良ければ気にしねぇ、今日はどうした?」
「これを…」
イベントリからドンタンを作業台の上に出す。
「ドンタンか中々デカイな…ドンタンの肉は人気だから直接肉屋に持ってったほうが高くなるぞ?」
「あー、大丈夫です。少し…200グラムくらい貰っても良いですか?」
「そりゃ構わねえが…兄ちゃん料理でもすんのか?」
「いえ、ちょっと…」
「まぁ良い、ちょっと待ってろ」
そう言うと鮮やかな手つきでドンタンを捌き、一塊肉を渡してくれた。
「ほらよ、買い取り用紙だ。全部で10万ネルだ」
「おっ、有難う御座います」
「まったく、これは安いんだよ肉屋に持ってきゃ最低でも15万以上行くぞ?」
「ハハッ、まぁ良いですよ。有難う御座いました」
ちゃんと教えてくれる辺りイイ人加減が分かる。
「あいよ、またな兄ちゃん」
手を泳がせその場を離れる。
後ろから付いてくるルインに確認。
「今から簡単な依頼探すからちょっと待っててね」
頷いたのを確認して掲示板へ。ルインはすぐ近くのテーブルに居る。
「んー討伐討伐…っと、これ良いな」
札を手に取りルインを呼ぼうとすると3人の男がルインに話し掛けている。
「なにか用ですか?」
「あ?なんだよ兄ちゃん、今勧誘してんだから邪魔すんなよ」
「お・れ・の!奴隷になにか用ですか?」
「あぁなんだよ兄ちゃんの奴隷かよ」
「ん?この兄ちゃん飛び膝じゃねーか?」
「あ!あん時の兄ちゃんか!」
「いや、なんだよアンタら馴れ馴れしい」
「あぁ悪い悪い。んじゃな!」
「か、勝手な奴等だ…ルイン、行くぞ」
手を取り受付へ行く。
「ミラ、この2つを頼む」
ひくひくとミラの笑みが引きつっている。
「ミラ?」
「ギルドからの討伐依頼ですね…場所はムゥムの村向かう途中の森、ゴブリンとウルベインの駆除になります。ゴブリンの耳とウルベインの尾が討伐の証となります。それとセイラさん」
「ん?これウルベインの毛皮とか買い取りならない?」
「ゴブリンは特にありません、ウルベインは毛皮と牙の買い取りを行っています。セイラさん?」
「なんだよ、取り敢えず買い取りは了解」
「セイラさん、男女間に何を言うつもりもありません。が!ここはギルド内です、あまりいちゃつくのは止めて頂けませんか?」
引きつった笑顔でミラが言う。
「あっ…ごめん」
手を握ったままだった。
「お気をつけて行ってくださいね?」
「ミラ、妬いてるの?」
「知りませんっ!」
どうやら少し前のイケメンと呼ばれていた俺はこの世界じゃ結構なイケメンにランクアップしてるようだ。勘違いだったら恥ずかし過ぎるが。
「んじゃ準備して行こかー」
前回の失敗を踏まえて先に昼食を済ませる。
例のそこそこの店に向かう。
「いらっしゃい!おっ新米兄ちゃんじゃねーか!」
「こんにちはー」
ルインは軽いお辞儀。
「兄ちゃん新米の癖に奴隷買ったのか?しかも金眼じゃねーか!高かったんじゃねーか?」
「まぁ…優秀な冒険者なんで」
「ハッハッハッハ!言うじゃねーか!んで今日は注文どうする?」
「んじゃ…マスターのお薦めを2人分お願いします」
「あいよっ」
そして大きな丼が2つ運ばれてくる。
じゃがいもと魚をトマトで煮込んだ料理。
「あ、マスターすみません、これ焼いて貰っても良いですか?」
ドンタンの肉を渡す。
「あぁ?うちは持ち込みやってねーんだが…まぁ良いぜ、全部焼くのか?」
「はい、お願いします」
「結構量あんな…味付けはどうする?」
「塩で」
「あいよっ、待ってな」
「先に食べようか、頂きます」
「ぐっ」
味はそこそこ。ルインは笑顔で食べている。
「あいよー!」
「有難う御座います。ヤトー」
「ピイィ!」
「おぃ兄ちゃん!なんだそいつは!」
「あぁ俺の使い魔的な…?」
「ったく、兄ちゃん本当に新米か?まぁ良い、他の客に迷惑かけんなよ!」
「了解です、ヤト食べて良いよ」
「ピィ!ピイィー!」
「ルインは足りた?何か頼む?」
首を横に振る。
「美味かったかヤト?」
「ピイィー!」
よしよしと首を撫でて右手に戻す。
あっと言う間に無くなったから味は良かったのだろう。
「よっし、行くか!」
会計を済ませ西門へ向かう。
途中、水だけ購入して街を出る。
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