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第17話:奴隷の呪いの運命の

感想ありがとうございます

ヤトをTPが尽きるまで出して愛でた後、街へ到着。

門が閉まっていたので朝とは違う衛兵さんに話し掛ける。


「こんばんは、すみません依頼終えて帰ってきたんですが門って開けて貰えますか?」


「こんな時間迄クエストやってたのか?!すぐ開けてやる、早く休みな」


「有難う御座います」


門のすぐ横の小屋に衛兵が入ると門がギィーっと開く。

軽くお辞儀をして街の中へ、ちらほら人の姿は見えるが大分少ない。少し急いでギルドへ。


「良かった、まだ灯りが付いてる」


中へ入り、いつもの受付へ。


「あら、セイラさんもう帰ってきたんですか?」


何やら片付けしている受付のお姉さんが此方に気付いたようだ。


「うん、もしかしてもう帰る?」


「いえ、大丈夫ですよ」


ニコッと微笑んでくれる。そういえば名前を知らない。


「んじゃ達成確認状と…これと…あと良かったら名前教えてくれない?ちょっと気になって…他意はないから安心して!」


すこし本気感が出てしまった。もしかしたら…を考えなくも無いが。


「ふふっ、私の名前はミラです。ミラって気軽に呼んで下さい」


少し嬉しそうに言ったのは気のせいかな?


「ありがと、ところで素材と別にモンスター本体もあるんだけど…ここに出して良い?」


査定中のミラに聞く。


「あ、ここに乗らない素材やモンスターなんかは2階でお願いします、達成確認したのでギルドカードの更新をしたら直ぐにご案内しますね」


「了解」


相変わらず仕事が早く、直ぐに報酬と素材の買い取り金額を用意してくれる。


「先ずはギルドカードの更新が終わったのでお渡ししますね、ステータスの更新は宜しかったのですか?」


「ん、大丈夫…ってあ!職業変更(クラスチェンジ)って今出来る?」


「んーっと…今は時間外なんですが…大丈夫ですよ」


シーッと人差指を口に当て言ってくれた。

ナニコレ可愛すぎる。


「コホンッ、先に今回の買い取り金をお渡しします。大蝙蝠の牙が1つ200ネル、全部で67個。大蝙蝠の翼が1つ400ネル、全部で29個。狼の牙が1つ300ネル、全部で84個。全て合わせて5万200ネルになりますっ!それと今回の依頼達成報酬として8000ネルも一緒にお渡ししますね」


「ん、ありがと」


「それではこちらの水晶に手をかざして下さい」


「ん」


水晶が輝きだす。


「えっ…えっーと…全ての基本職(ベーシック)を選択出来ます…」


「魔術師で」


「は、はい!炎と情熱の神フォーンよ…この者に祝福を…」


暖かい光に包まれる。


「ミラがするんだね」


「はい、ギルド職員は1度教会で研修を受けるので…」


と、かざした右手を握ってくる。

基本職(ベーシック)の職業変更(クラスチェンジ)は全部ギルドでしようと心に刻む。


「ギルドカードの更新もしましたのでご確認してくださいね」


「ありがと」


「それにしても…セイラさん凄いです…」


階段を上がりながらミラが言う。


「ん?何が?」

もっと照れながら言ってくれればベストだったが…。


「はい、たった1日で依頼を2件も終わらせるのもなんですが、素材の量が尋常じゃ無いので…」


「あー…まぁ優秀な受付には優秀な冒険者が付くって言うんでしょ?んじゃそれで」


「また…もう!あっ、ビルさーん!」


頭に鉢巻きのように布を巻いた厳つい中年男性(オッサン)が煙草を吹かし、一息付いている。


「おっミラじゃねーか、昨日は調子良かったみたいだな?」


「はい、凄くいっぱいの素材を持ってきてくれた冒険者の方が居て…こちらのセイラさんと言う方ですっ!」


「ご紹介に預かったセイラ・アズミです、宜しくお願いします」

軽くお辞儀をして挨拶。


「おっあんたが噂の新人か、俺ぁビル。主にここでモンスターの解体やギルドでの買い取りなんかをしている」


「なるー、早速お願いしても良いですか?」


「任せとけ!んじゃそこの作業台の上に出しな!」


そう言われたのでイベントリからーーーーーー(胸毛)を選択、スーッと台の上に巨大なコウモリが現れる。


「おいおい兄ちゃん今どうやって出した?!いや、それよりもコイツぁ…バットの中でも希少種のダブルホーンじゃねーか!」


いや、胸毛だろう…と思いながらミラが驚愕しているのが分かる。


「セイラさん…一体何者なんですか…?」


「ん?うーん…゛まだ゛只の冒険者だよ」


「はぁ…」


「査定終わったぞー」


「おっ、どんな感じですか?」


「そうだな…先ずは角、コイツは剣にも杖にもなる優秀な素材だ、1本3万、次に牙、これは良質な矢尻になる、全部で…6000ってとこか、んで翼、これが1枚4万、耳は1つ4000、他の部位は食えたのんじゃねーし、まぁ処分だな」


「ふむふむ」


「そうだな、もし丸ごと売ってくれるんなら…色着けて17万ネルでどうだ?オークションや直接武器屋に卸したほうが高くなる可能性がたかいが…」


「いえ、大丈夫ですんでお願いします」


「おっ兄ちゃん中々男前だな!また良いの狩ったら頼むぜ!金はミラから受け取ってくれ!すぐ買い取り用紙準備すっからな!」


ミラに用意した紙を渡すと早速作業取り掛かるようだ。


「ミラ、その兄ちゃん中々腕利きだぜ!他の受付に取られるなよ!」


「もう!セイラさん、早く行きましょう!」


ぷりぷりしているミラも可愛い。階段を先に降り、ミラを待つ。


「それではセイラさん、こちら買い取り金の17万ネルになりま

す」


「ありがと、今度奢るよ」


「ふふっ、期待してますね?」


懐がホクホクになった。


「んじゃまた明日」


「少しお休みになられては?」


軽く手を振りその場を後にする。

夜風に当たりながら噴水広場へ。

空いてる店が見あたらないので宿屋街へ。竜の看板を探す。

奥へ奥へと進むが見あたらない。すると少し暗い場所に鎖が描かれた看板を発見する。興味本位で中に入る。這入ってしまう。


カチッ


「いらっしゃいませお客様、本日はどういった奴隷をご希望ですか?」


にこやかな白髪の店主らしき人物表れる。

奴隷舘だったのか!


「えーーーーーっと…実は初めて入りまして…」


「そうですか、本日当店を選んでいただいてありがとうございます、お部屋へお通ししますね」


豪華な、すこし広目の部屋へ案内される。

綺麗な女性が紅茶らしき飲み物を運んできた。


「初めてと言う事なんで主な奴隷を説明しますね」


「はい」

どうしようグイグイ来る。


「先ずは戦奴、文字通り戦闘奴隷となります。ギルドで登録すればランクも与えられますが、ダンジョン等は主が居ないと入る事が出来ません。又、依頼を受ける際にも主の付き添いが必要になります。」


「ふむ」


「次に性奴、夜の相手をする奴隷ですな。こちらは戦闘に参加出来ず、冒険者登録なんかも出来ません。無理矢理戦闘に参加させると規約違反になり罪に問われます。」


「ほぅ…」

思わず胸が熱くなる。


「一応どちらも可能な奴隷も居ますが、大体は分かれていますね」


「そうですか…」

例えば戦闘奴隷、俺は仲間を育てるのも好きだ。パーティーを考え、力を合わせて進んでいくRPGも好きだし…。

そして性奴隷…これはもう…男の夢だろう…。

問題は戦奴ならアビリティの有無辺り、知識もあるがこの異世界に来てから知らないモノも多くある。次に性奴は金か…。結構持ってるはずだが基準が分からん…。


「奴隷を直接見られますか?」


悩んでいると店主に促される。


「お願いします」


地下へ案内される。少し暗いが臭い等もなく、奴隷は仕切られた部屋で清潔な状態ようだ。


「通路の右側が戦奴、左側が性奴になります。お値段は貼っていますのでじっくりご覧になられて下さい」


奴隷達は誰一人声を発しない。

順番に見ていく。

不健康そうなのは1人も居ない。が

ぐっと来るのは1人も居なかった。自分の中の良心や忌避感は不思議と湧かなかった。


「んー他には居ないか?例えば…あの扉の奥とか…」

客なので敬語は止める。姑息だが大物感も出したかったのもあるが。


「はい…彼方には…正直売り物にならない者が居まして…」


「ふーん…取り敢えず見せてもらえるか?」


「……分かりました、ご案内します」


ギィッと扉が開かれる。中には明るい空間が広がっており、十字架が掲げられていた。その十字架に祈る様な仕草をしている女性が居る。


カチッ


バッと振り返る。


耳が隠れる程度の黒髪のショートカット、学校に居れば絶対的な地位を確率するであろう可愛いらしい顔、目は大きく、少し潤んだ金色の瞳。肌は少し浅黒い色合。どこか透明感があった。

思わず息を呑む。余りにも美しい姿に。

そして同時に怪訝になる。

少女とも女とも言えないであろう娘は右半分の顔、そして全身を文字の彫られた包帯で巻かれていたからである。


カチッ


「これは?」


「ルイン…来なさい」


「…………」


ルインと呼ばれた女がおずおずとやってくる。


「まず、恐らくですが幼少期に捨てられたトラウマによりしゃべれません。声を発する事は出来るのですが言葉を紡げません」


「ふむ」


「次に字を書くことも出来ません、今もそうですが、この娘には常に身体中に激痛が走っています」


「理由は?」


「はい、それは今からお見せします」


そう言うと店主がルインの包帯を剥がす。


「これは…」


「呪いです。この国では金の瞳は魔女の証。その力を制御出来ずに居ればいずれこうなります」


真っ白な羽に覆われたルインの身体が晒される。

包帯で隠れていた部分にびっしりと敷き詰める様に。


「これでは売り物にならないのでこうして呪符の力により無理矢理呪いの進行を遅らせています」


呪いでは無い。これは゛闘争者達の宴゛(ゲーム)内であるモンスターが使う魔法の1種。【天化】の効果だ。


「いくらだ?」


「ですから売り物にはならないと…」


苦痛に顔歪ませるルインを見る。

そして店主を見る。じっくりと視る。


「2つ良いか?」


「はい…なんなりと」


「何故売り物にならないのにこのまま舘に置いている?」


「…それは………」


「んじゃ2つ目だ」


「…………」


「何故、゛神父゛が゛奴隷商゛をやっている?」


店主…いや


LV5 ルシ・ルフ 神父 奴隷商人 が口を開く。


「少しお話を…おっしゃる通り私は神父…いえ、元神父です。十数年前に余りにも酷い奴隷の現状を見て、いてもたっても居られなくなり、健全な環境でちゃんとした教育を引き取った奴隷達に施し、契約違反の罰を確立しました」


「そして何年か経った後、この娘が一筆、ルインと書かれた紙と一緒にこの舘に捨てられていました。当事から呪符に覆われていましたが剥がしてみるとそこには天使の様な羽に覆われた肌があったのです」


「私はこれを神からの天啓と思い大事に育てる事を決心したのです、しかし…」


「そうだったのか…うん…ルシさん、俺が…ルインを治せたら売ってくれないか?」


「もし治せるならば…私はこの娘に何もしてあげれなかった…しかしお祈りも届きませんでしたので手は無いかと…」


「んじゃこれを飲ませてやってくれ」


イベントリから奇跡の薬(エリクサー)を取り出し渡す。

呪術に依る呪いは解除出来ないが、HPの完全回復と魔法や罠に依る状態異常の解除をする必需品だ。


「……分かりました、ルインこれを」


「………」


頷き、コクッと飲む。同時に青白い輝きがルインを包み、その輝きが無くなるとそこに表れる。恐ろしい程惹き付けられる整ったプロポーション、潤いが増す、吸い込まれそうな程の金色の瞳。

女神が地上に舞い降りた。


「これは…貴方様は神の遣いなのですか?」


呪いじゃなく只の状態異常(バッドステータス)治って当然だ。


「只の冒険者だよ…」


ルインを見ると、止めどなく涙が溢れている。

裸なのを気にも掛けず。


「ルイン…良かった…良かった…本当に良かった…」


先程案内された部屋に戻る。何もしてあげれなかったと言っていたがここで出しゃばるのは無粋だろう。


部屋で冷めた紅茶を飲んでいると薄い、白のワンピースを着たルインと店主が表れる。


「今回は本当にありがとうございます、本人の契約確認も終わりましたのでお連れしました」


「あぁ…」


「しかし本当に宜しいのですか?ルインの言葉はまだ戻っていません、それに読み書きも出来ませんが…」


「あぁ」


「分かりました、それでは契約内容の説明をします。ルインの意思を尊重して貴方の命令であれば全て従うという契約になります。それが例え死を伴っても」


「あぁ?死を伴うだ?んな事許すはずねーだろ!」


「勿論私もそう思っています。あくまで全てを受け入れるという意思表明ですよ」


「それではルインの左手に奴隷紋を施しますね、ルイン手を」


「ん?別にそんなの入れる必要無いんじゃないのか?俺は奴隷として扱うつもりは無いぞ」


「本当にお優しいのですね、しかしこれは決まりになります。申し訳ございません」


「分かった…」


そして店主がルインの手を取り目を瞑る。

ルインの左手の甲が輝き、鎖の巻き付いた十字架が浮かび上がる。


「この紋様に手をかざして下さい」


言われるまま手をかざすと紋様が再び輝く。


「これでルインは貴方の奴隷になりました他にも幾つか決まりがありまして、奴隷の罪は主の罪、責任を負う事になります。又、奴隷が主を傷つけたり殺してしまうと奴隷も死ぬ事になります。自分の所有を主張する際には紋様に手をかざして下さい、先程の様に輝きを放てば証明となります」


「分かった、説明ありがとう」


そしてルインの方を見る。緊張しているのか少しうつむき加減だ。そして手を出す。


「自己紹介してなかったな、俺はセイラ・アズミ。ルイン、これから宜しくな」


するとルイン両手が俺の手を包む。温かい、本当に温かい手。

そして少し頬を赤らめながら満面の笑顔を浮かべる。


ガコッ…カチッ、カチッ、カチッ、カチッ…。


運命の歯車が廻り始める。



くるくるクルクル狂流狂流と。




やっと登場です

1時過ぎにもう1話投稿します。

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