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国なんて知ったこっちゃない、俺に大事なのは嫁だけだ  作者: 七風


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18/33

ここ やばいにゃ 猫の楽園にゃあああ

私はエリザベス。


今日もマリーちゃんに連れられて、猫カフェに来ている。


「エリザベス、今日はどの子と遊びますか?」


「にゃー」


猫がいっぱい。


前より増えた。


店の中を歩く。


知らない猫もいる。


近所の猫もいる。


知っている猫もいる。


「にゃー」


「にゃ」


挨拶。


猫カフェは便利だ。


前みたいに夜に集まらなくても、ここに来ればだいたい猫がいる。


そして最近。


妙なことが始まった。


あの辺にいる雄猫。


隣の猫をじっと見ている。


「にゃ」


「……にゃ」


近づいた。


匂いを嗅ぐ。


少し離れる。


また近づく。


(……何してるんだろう)


別の猫がやってきた。


「にゃー」


「にゃ」


三匹になった。


そのうち、さらに二匹増えた。


五匹。


みんな何となく近くにいる。


(猫、集まりすぎ)


私は少し離れたところから見る。


すると。


店員のお姉さんが笑っていた。


「最近、猫ちゃん同士も仲良くなってきましたね」


もう一人の店員が言う。


「この子、あの子と相性がいいみたいですよ」


「まあ、じゃあ将来は……」


人間たちが何か話している。


私は聞いていた。


(……婚活?)


どうやら。


この店。


猫の婚活場所にもなっているらしい。


まあ。


猫が多い。


餌もある。


安全。


寝る場所もある。


そりゃ、集まる。


私は近くにいた雄猫を見る。


「にゃ?」


「にゃー」


何か言っている。


(誰が好きなの?)


「にゃ」


(あの子?)


「にゃ」


(ふーん)


私は興味を失った。


恋愛はよく分からない。


私はこの家が気に入っている。


マリーちゃんがいる。


旦那もいる。


セバスもいる。


メイドもいる。


にゃーるもある。


十分だ。


そう思っていると。


「エリザベス?」


マリーちゃんが私を抱き上げた。


「ふふ。どうしたんですか?」


「にゃー」


膝の上。


撫でられる。


頭。


首。


背中。


……まただ。


でも。


まあ。


いい。


私は目を閉じる。


少しだけ嬉しい。


その横では、さっきの猫たちがまだ集まっている。


「にゃー」


「にゃ」


「にゃにゃ」


猫会議。


いや。


たぶん婚活。


私はマリーちゃんの膝から眺める。


(……頑張って)


私は参加しない。


たぶん。


そんなことを考えていると、旦那が店に入ってきた。


「お、今日も賑わってるな」


「ルー様、こちらです」


マリーちゃんが手を振る。


旦那がやってくる。


「エリザベスも楽しそうだな」


「にゃー」


旦那が笑う。


そして。


「そうだ。にゃーる、追加で作ったぞ」


(!)


私は顔を上げた。


婚活?


どうでもいい。


にゃーるのほうが大事。


私は旦那のところへ向かった。


猫たちが集まっている。


人間たちは楽しそう。


猫たちも楽しそう。


今日もこの店は平和だ。


そして。


猫の数だけ、出会いもある。


……まあ。


私はにゃーるを食べて帰るけど。


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