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ビターテイストから始まる、「ぼっち」の2人の恋物語  作者: 黒崎吏虎
葛藤編II 「約束」と沢城の気持ち
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第四十話 体育祭(後編)〜〜やっぱり盛り上げるのは苦手だ〜〜

今回は葛藤編IIの終幕。


この作品、2月末に終える予定なので、それまでゆったりと頑張ります。

 さて、そんなこんなで体育祭は準決勝のところまで進んだ。


正直喉は結構枯れている。


今まであそこまで声を発したことなんて殆ど記憶がないから。


俺は対戦クラスのアナウンスをしていく。


何とか盛り上げようと空回りかけるが、新垣さんにも気にせずやれ、と言われているので、本当にそこだけはありがたい。


心置きなくやれているのも、新垣さんの手腕なのだろうな、俺はこの時そう思った。


……本当に大きなトラブルはなく、決勝のアナウンスも、俺は今までないんじゃないかというくらい、全力でやった。


……結論を言うと、やっぱり盛り上げ役は俺には向いてないことが発覚しただけでも、俺の今後の人生には収穫だとは思った。


俺が過ごしたかったのは夏菜とすごす穏やかな時間だったのだな、俺は改めて実感した。





 さて、体育祭の終了後、俺たち生徒会は新垣さんの実家が経営する焼肉屋に足を運んでいた。


……清田区だから地味に交通費はかかったけども。


「じゃー……お疲れ様、っていうことで……かんぱーい!!」


新垣さんの号令の元、俺たちはジュースで乾杯した。(まあ未成年、ましてや高校生なので当然ではあるが)


まー、札幌でも有名な店なので、新垣家のリビングでの打ち上げになったのではある。


「いやー、いい意味で盛り上がったよ! 沢城くん、ホントによくやってくれたよね!?」


「まあ……ありがとう、ございます……」


なんか照れくさい。


正直喉がガラガラすぎて、ろくに声も出ないので、ここに来る前にのど飴を買ったほどだ。


……まあ、それだけ気合が入っていたのかもしれない。


「それと……沢城くん、君さー……」


新垣さんが何故ニヤニヤしているのか……俺には端的に恐怖しか感じなかった。


新垣さんは続ける。


「涼から聞いたよ? 夏菜と付き合ってるんだって?」


やめてくれ、と正直に思った。


危うくジュースを吹き出してしまいそうになってしまったじゃないか……!!


……まあ、釈明するしかないな、と思って俺は正直に打ち明けることにした。


「……付き合っては……いますけど、それがなんか関係あるんすか??」


「いやー、沢城くんと夏菜がさ、めちゃくちゃ似合ってるじゃん? だからこのまま行くのかな〜、って。結婚まで、さ?」


夏菜の顔が燃え上がるような顔になったのは俺もバッと振り向いた時に分かった。


正直そこまでの算段は整えていなかったのは事実であり、出来たらいいなー、と思っていたくらいなのだから。


「……流石にまだそこまで行く段階じゃ……ないっすよ……? 好きすぎるのは変わりないですけど……」


夏菜以上に、俺にとって魅力的な女性がこの先現れるかは分からないので、これだけ愛せることが出来ているのかな、と俺は思っているし、上手くいければいいな、くらいにしか思っていない。


だが、そんなことは露知らず、新垣さんは俺に質問攻めをする。


「ねえねえ〜? 君たちは()()()()行ったのかな?」


「……どこまで、ってどういうことっすか……??」


「またまた〜? とぼけちゃってさー?? ねね、教えてよ?」


……流石にはぐらかさざるを得ない。


「えー……っと……き、キスまでは……」


……自分でも目が泳いでいるのは分かる。


淡白な付き合いというわけではないのだが、不純に思われても仕方ないので清い交際アピールは何とかするのだが……。


「あ、あの……()()()()……行きましたけど……」


夏菜が助け舟のつもりなのか、一線を超えてしまったことを言ってしまった。


「ちょっ……!! 夏菜、オイ!!」


俺は反射的にツッコミを入れてしまった。


まあ、これもご愛嬌というところだ。


その後も質問攻めを俺は喰らい、楽しいはずの回は一瞬にしてピンクになってしまった。


……俺はやっぱり盛り上げるのは苦手だ。


けれどここまで誰か大勢にぶっちゃけられるということも経験がなかったので、いい経験にはなったな、と俺は思い、また一つ自分の中で気が軽くなったな……という気がしたのであった。

次回は最終章「訣別編」です。


沢城と美空との過去と約束に終止符が打たれる章、沢城と夏菜との恋路がまた更に深くなる章になりますので、よろしくお願い致します。

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