第十二話 ファイヤー!!!
文字通り、ファイヤー!!!………な回です。www
登場人物の紹介は美智留さんです。
桐ヶ谷美智留 琴似英藍高校3年生 手稲橋立中出身 美術部 12月31日生まれ O型 167センチ49キロ 3サイズB85W57H84 好きな食べ物 ポップコーン 趣味 カードゲーム(トランプが一番好き)
沢城のバイト先の先輩で、最初に指導してもらった人がこの人。
頼れる先輩で、今作のヒロインの一人。
サバサバした姉御肌で、人望が非常に厚い。
綺麗な顔立ちだが、性格はどこか男っぽい。
事あるごとに沢城に絡んでいるのも探究心が強い性格のため。
俺と渡辺は二日目のレクリエーションの準備のためにレクリエーション室にまた集められたのだが、やる内容はというと。
キャンプファイヤーとのことだ。
輪になって歌って踊るということらしいのだが、正直言って何が楽しいのかわからない。
まあ思春期の男子が火を見てポジティブな意味で喚き立つので、それはそれで光景としてはいいのかもしれないが。
しかしまあ急に言われてもなあ……というところは正直な話あった。
そんなこんなで俺は渡辺と共に組み木を建てるために外へ行った。
俺はとりあえず共有事項として、予めクラスの全体グループに「キャンプファイヤーをする」という情報だけは送っておいた。
そんなこんなで準備をしていると、渡辺が俺に話しかけてきた。
「沢城君さ、昨日恋バナになった? 私らなっちゃってさ……沢城君はどうだったのかなーって。」
「……まあなったといえばなったな。」
「でさー……沢城君のことで話題なってたよ。」
「……マジで?」
まさか俺が槍玉に上げられるとは思ってもいなかったので、一瞬思考が止まった。
「ホントだって!! 意外と可愛い顔してるー、だとかなんとかで!」
「そっちの意味か……」
「でさ……こんなこと言うのもアレだけど……誰か好きな人居たりする? 沢城君って。」
「なんで顔赤くしてんだよ……」
「気になるじゃん! 実際話題なってたし! うちの班で!!」
何をそんなに気になるのか……俺は甚だ疑問だったのだが、一応は答えた。
「……い、今のところは……ねえ、な……ただ……渡辺のことも和吹のことも嫌いじゃねえ。それは事実だからな。」
そんなこんなで俺たちは組み木を造り終えた。
あとは火をつけるだけ、とここで渡辺が話しだした。
「私もさ……嫌いでは……ないよ? 沢城君のこと。ただ……何考えてるか分かんない時の方が多かったからさ? 沢城君……だから……聞けてよかったよ、沢城君の考えてること。」
「だいたいこんなナリで好きな奴がいたらそれこそ明日槍が降るんじゃねえかってレベルだべや。それに俺のことが好きって奴がいたら尚更だしな……」
「なんでそんな自己肯定感低いの!! そういうところだよ!? 話しかけにくいの!!」
渡辺の訴えは確かに正論だ。
自己肯定感が低いのは元いじめられっ子あるあるなのは事実だし、実際こうやって必要とされていること自体がありがたかったりもする、正直俺はそれだけでいい。
「うーん……まあ色々、あったからな……全部は話せねえけどよ……ただ……なんつーの? こうやって話しかけてくれる奴が一人でもいる方が……まあ今はありがてえなって思うときの方が多いな、最近は。……まあそこは心境の変化は多少あるわ。」
何故か渡辺は笑っている。
別に面白いことを言ったつもりは更々ないのだが……渡辺はこう言った。
「やっぱ……応援したくなっちゃうな、二人のこと。」
「は? 何言ってんだ、お前。」
「さ、みんな呼ぶよ! 夜はこれからなんだから!!」
……意味深な言葉だけを残したこと以外はなまら張り切ってんな……俺は渡辺の姿を見てそう思った。
全員が輪になったところで、俺が代表して点火する。
するとみるみるうちに天高く燃え広がり、煙が狼煙の超強力バージョンかの如く立ち込めた。
まさかこんな山の中でキャンプファイヤーをするなど到底思えなかった俺ではあるが、火がたった瞬間、全員が「ファイヤー!!!」と叫んだ。
輪になって何故かコサックダンスを踊りながら、夜の時間は過ぎていったのだった。
部屋に戻るなり、俺は疲れたのか、爆睡してしまっていた。
それは渡辺も同じだったようで、結局は俺もなんだかんだ楽しめたのだろう、そんな1日だった。
翌日帰宅した俺は、家族全員に動物園で買ったお土産を挙げた。
ベタなやつでお菓子ではあったのだが、それなりに喜んでくれたようで、俺も買った甲斐があったなと思った。
翌日はバイトなのでバイト先の皆さんにも同じのを配った。
俺へのお土産は、というと………
ゴリラのキーホルダーなのだった。
次回、新章です。
お楽しみに。
登場人物は美空を書きます。




