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マンドラゴラ戦隊 声優たちの日常~収録現場は今日も賑やか~  作者: ゆめ@マンドラゴラ


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74/85

第74話 参謀決定

 DANCERUSHで高得点を取って以来、会えば勝負してたのよね。

 その後、猫と三人でご飯を食べに行くこともあった。


 つまり――友達枠に入れてもいいと思うの。


「え、この底抜けに明るそうな人がノクス?」

「成瀬さん、あれやって」

「あれ?」

「ほら、私がどうしてもステップのタイミングを掴めなかった時のあれ!」

「ああ……はいはい」


 言ったら思い出してくれたらしい。

 さぁお義父さん、私の友達の実力を見てちょうだい!


「――今のところは音が聞こえるより一呼吸早く足を前に出せ」

「ほら!」

「……ノクスだぁ」


 音が聞こえるより一呼吸早くとか意味が分からないけど、頭がいい人って理解できない部分があるからそういうものよね。

 あとあれは私が悪いんじゃなくて、音楽とステップ表示がズレているんだと思うの。


「えーっと?」

「失礼しました。私、マンドラゴラ戦隊アニメーション監督の秘書をしております、緒方悠斗と申します」

「成瀬景です。カメラマンアシスタントやってます。あと趣味でダンス動画を配信してます」

「配信者なんですか?」

「いやー、本業ってほどじゃないですよ。本業の方はそろそろクビになりそうですけど! あははは!」


 知らなかった。

 お兄さん、無職になりそうだった。


 ならなおさらノクス役がちょうどいいわね!


「クビになりそうなの?」

「この間、機材ごと池に落ちちゃって! 機材は死守したんだけどね!」


 うん、私でも分かる。

 それは怒られるやつ。


「現在、こちらの作品では新キャラクターの声優を探しておりまして」

「声優?」

「はい。成瀬さんにはそのキャラクターを演じていただきたいと思います。監督、よろしいですね」

「……うん……」


 お義父さんの視線が別の所を見てる。

 頭の中で物語が展開している時のあれね。


「緒方君、彼に脚本渡して。あと正式な契約」

「承知しました」


 こうしているとお兄ちゃんって普通に有能な秘書なのよね。

 仕事から一歩離れるとストーカーと紙一重になるけど。


「本業の方の契約をお聞きしても?」

「あー……どうなってるかな? 今ちょっと謹慎期間というか、仕事を回してもらえてないんですよね」

「ではそのように」


 何がだろう。


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